なぜ人は旅にでるのか?なぜ僕は旅をするのか。人生の記憶。

なんだかとてつもなくセンチメンタルな気分。

人間夜11時を過ぎるとそうなりやすいらしい。

いやいや、まあそうだとしてもそんなものは関係ないか。

最近家に帰ってからの日課みたいになってるのですが、パソコンを開いて昔の記事を再編集してるんですよね。

変なところを直したり、タイトルを直したり…

今日は【東南アジア】というカテゴリの中の20記事くらいを直しました。

ホーチミンで伝統の曲を弾けと言われた

ホーチミンで伝統の曲を弾けと言われたので、エルレガーデンのジターバグを・・・

あのエキサイティングなアジアを旅していたのももう2年数ヶ月も前。

懐かしいなぁ。

その時に思っていたであろう事をつらつら書いてある文章と、いろんな人の髪を切っている写真と…

なんかそういうのを見ていると超センチメンタルな気分になってしまうんですよね。

『あの頃は楽しかったな〜』的な。

なんか中学卒業後の高校生みたいな感じでしょうか。

違うか。

…。

プノンペンのトゥクトゥクドライバー

プノンペンのトゥクトゥクドライバー

旅に出た最初の頃、僕は人生で特別な時間を過ごしていると思いながら旅をしていた。

「今しかできない」「人生一度きり」

そんな事を思ってた。

長期旅行者やワーホリ、海外留学などしている人だってみんなそういう気持ちがあったんじゃないだろうか?

今までの世界と違う場所に足を踏み入れているということ。

そこには絶対に新しい何かが待っているし、なによりワクワクドキドキする。

その気持ちは日本じゃ絶対に感じられないと思っていた。

今まで知らなかったこと、見たことなかったもの、会ったことがない人…どこに行ってもそこにはドキドキがあった。

それらのたくさんのドキドキはいつも僕の期待を裏切り、願いを叶えた。

おかげでたくさん笑ったり泣いたり怒ったりした。

ベトナムホイアンの色鮮やかなお寺

ベトナムホイアンの色鮮やかなお寺

月日が経ち、日本に帰ってきて、一生懸命仕事をして、お店を持った。

かつてあんなに嫌だと思っていた日本の生活に今は馴染んでる僕がいる。

24時間オープンしているコンビニを見ても、せわしなく動く東京の人々を見ても、3分も待てずに駆け込み乗車するサラリーマンを見ても、もう何も感じなくなってしまった。

でも、そんな日本での生活は嫌じゃない。

定住すること、仕事をすることで得られた経験もたくさんあるし、日本に帰ってきたからこそできたたくさんの仲間もいる。

だから全然嫌じゃない。

だけど…

なんか…

初めてできたドイツ人の友達

初めてできたドイツ人の友達

こうして昔の写真を見返してみても、その時の思い出は何1つ色褪せていないし、記憶にとどまっていることに気がつく。

忘れるわけがない。

忘れられるわけがない。

それほどまでに自分にとっては”ドキドキ”していた日々だったんだろう。

それは昔日本を旅したときのことも同じ。

東北、四国、九州…

様々な土地で出会った人、話したこと、見たもの、感じたこと、日付や顔まで意外とすべて覚えていたりする。

灼熱のパトンビーチ

灼熱のパトンビーチ

ふと思った。

『人はなぜ旅をするのだろう?』


『僕はなぜ旅をするのだろう?』

正しい答えはわからない。

旅したいからする…そう言ってしまえばそれまでだ。

だけど僕の中には1つ確証みたいなものがある。

僕は“人生を記憶したい”から旅をする。

1人の人間としてこの世に生まれ、それなりに色々なことを経験してきたように思う。

みんなきっとそうだ。

進学、就職、引っ越し…

何かのタイミングで環境を変え、生活を変え、付き合う人を変えてきた。

それはみんな同じだろう。

環境が変われば、人付き合いが変われば人生は変わる。

ガンジス川で火葬

インド、ガンジス川で毎晩行われるお祈り

環境だけじゃない。

悩み、失恋、失敗、幸福、怒り、様々なことがおき、様々な感情になってきたはず。

人は皆いろんな事を経験してきた”はず”なのに、なぜかそれらの大部分は忘れてしまっている。

脳にとどまらない。

それは『慣れ』から来ることなのかもしれない、と最近思うようになった。

いつもと同じ毎日。

いつもと同じ通勤電車。

いつもと同じ同僚。

そんな”いつも”への慣れ。

僕はなんかそれがすごくもったいないことのように最近思う。

どうせ生きてるのなら、どうせ行くのなら、どうせ同じ時間を過ごすなら…

覚えていたい。

僕は自分の生きた道を覚えていたい。

ネパールの田舎に住む子供たち

ネパールの田舎に住む子供たち

出会った人や、感じたことを覚えていたい。

カオスなマニラのマクドナルド

カオスなマニラのマクドナルド

自分の目にうつる”素晴らしいもの”を覚えていたい。

カンボジアプリアヴィヘア

カンボジアの世界遺産プリアヴィヘア

だから僕は旅をする。

『旅で人生なんて変わりゃしない』

いつかどこかの誰かが僕にそんなことを言った。

いや、それは違うよ…。

人生は変わるものではなく、変えていくもの。

こうでなくちゃいけないなんて、この世には絶対ない。

決めつければ決めつけただけ自分の人生は苦しくなって行くような気がする。

やらないと決めつけるのと、やれないは違う。

できない理由を探すのと、できないは違う。

無理だと思い込むことと、無理は違う。

知らないものを、決めちゃいけないと僕は思っている。

だから旅にでる。

そこに新しいことが待ってて、ドキドキさせてくれるのであれば。

その結果どうなるかなんかもちろんわからない。

正解か不正解かはやってみなくちゃわからないし、やってみたってたぶんわからない。

だけどそれで良いのかもしれない。

だから僕は…。

 ある日のベトナムホーチミンの夜

今は日本で美容師をしているけど、またいつか人生を記憶する旅に出るんだと思う。

自分のことだから、それはわかる。

出たい。

昔の写真を見てそう思った。

それほど楽しく充実した日々を送っていたということなんだろう。

いつか来るその時に、また今の写真を見返して『あの頃は良かったなぁ…』と思いたい。

だから明日を、毎日をそんなドキドキする日にしないと。

慣れてる場合じゃない。

東京に住んでたって、人生そのものが旅だと僕は思ってる。

今は一人じゃないけどそれは変わんない。

常に新しい変化、そしてドキドキを追い求め続けることこそ人生だから。

だから、今を一生懸命生きる。

一生足を止めることなく。

これからもずっと旅をしていくんだろう…

そして死ぬときにはきっと忘れられない思い出と人に埋め尽くされるんだろう…

タイとラオスの国境で

タイとラオスの国境。国境はどこの国にも属さない、地球上の不思議な場所

この記事をシェアする