理容師と美容師の共存はメリットしかないから助け合いの場を作ります。

僕は旅をつづけ、これまで世界40ヵ国以上、100都市以上いろんなトコロを見てきました。

その中である島がすごく印象的でした。

地中海にあるその小さな島には2つの国が存在します。

南にあるキプロス共和国と、北にある北キプロス・トルコ共和国

そこには元々1つの国がありました。

争いにより国が分断され、進撃の巨人の街のように城壁でぐるっと囲まれていた首都も真っ二つにわかれてしまいました。

城壁の真ん中にできたラインより上が北キプロスの首都レフコシア、ラインより南が南キプロスの首都ニコシア。

南はEU加盟国…つまりヨーロッパなのですが、北は世界的には承認されていない未承認国家というやつです。

それについて詳しく読みたい方はこちらを。

昔々、争いがあって分断されて以来紛争地域に指定されていますが、行ってみると今は平和そのものです。

行き来も簡単にできるし、国民や旅行者からしたらなんで分けてるのかわからないような状態です。

まあ単純に国と国の意地の張り合いです。

【こっちの言い分が正しいのだ!】という。

くだらないけど、仕方がないことなのかもしれませんね。

今は平和になったとはいえ、北キプロスと、南キプロスでは未だに言葉、文化が違います。

同じ島で生きてるのに違うんです。

それがすごく衝撃的でした。

なんかこれって今の理美容業界とソックリだなーと思うんです。

理容師業界と美容師業界、そして法律が分裂したのは1957年のことです。

なんと今年で60周年。

分裂した理由は活動の場をわけるためだったり、いろいろあるようですが時がたてば事情もかわります。

今では多くの人が「一緒にした方がいいんじゃね?」なんて正直思ってると思います。

もはや分けてる意味がないからです。

でも上に立つ人が反対してるのかなんなのかはハッキリわかりませんが、とりあえず分かれたまま。

そのうちくっつくとは思いますが、”そのうち”がいつなのかは誰にもわかりません。

僕は過去に3回理容師さん向けセミナーやらしてもらったこともあり、理容師さんと話す機会も結構ありました。

よく理容師と美容師の違いは何か?と言われたときに【理容師は顔剃りができ、美容師はできない】というものがあげられます。

でも実際はそれだけではなく、60年という歳月でできてしまった感覚と技術の違いは結構大きなものだと気が付きました。

まるでキプロスの言葉と文化のように、同じものだったのに、結果的には別物という感じです。

理美容師にはそれぞれに法律があり、免許があります。

法律だからホイホイと変えることはできないのはわかるのですが、両方の免許を取るのは現実的ではありません。

お金も時間もものすごくかかるからです。

なので稀に両方の免許を持つ人もいますが、殆どはどちらか1つだけ持っているような状態です。

例えば先ほど書いた決定的な違いの1つである”顔剃り”は理容師免許がなければできません。

だから僕はできません。

世界的にみてもそんなの日本以外にはなく、海外に行けばバーバーだろうがビューティーサロンだろうが大きいくくりでは同じものなのです。

だから顔剃りは誰でもやろうと思えばできるわけです。

世界中のメンズは髭、顔周りなどをピチッと剃って整えます。

僕は美容師なので、その技術ができません。

ついこの前もベトナムの孤児院で「ここピチってやらないの?」と言われたときに「できないごめん」ってあやまりつつ「ああ…やれたらなあ」なんて思いました。

けど顔剃りに関しては諦めてます。

美容師免許しかない以上、練習だとしても日本では人相手にした時点でアウトなのでしょう。

今日本ではバーバーブームが起こっています。

ニューヨーク、ロンドンなどイメージにあわせたような悪カッコイイ床屋も増えたりしていて、フェードカットと呼ばれるバリカンで作る刈り上げスタイルが人気になりつつあります。

https://www.google.co.jp/amp/s/www.pinterest.com/amp/pin/308567011951295668/より

この髪型は2014、2015の時点でヨーロッパ、南米などですごく流行っていました。

今は東南アジアとか行っても結構やっている人を見かけます。

これ多分美容師の人だったら結構できない人も多いような気がします。

僕も自信ありません。

フェードカットの理屈はわかるんだけど、美容師は普段バリカンだけでこんな感じでやったりしませんし、刈り上げるにしてもなんというかもっとソフトな髪型を作ることが多いと思います。

例えばこういった技術に関してはどう考えても理容師さんの方がうまいわけです。

じゃあ逆に美容師が理容師よりうまいであろうものは女性のカットだと思います。

これはそもそも法律が別れた時点で【理容師は男を切る。整えるのが目的】【美容師は女を切る。美しくするのが目的】というようにそれぞれの方向性が違うので当然といえば当然の結果です。

しかもそれが60年続いてると。

いつかはわからないけど、もうすぐその方向性は同じになり、理美容は統一されるはずです。

なので一昨日ふとこのフェードスタイル誰かに教わりに行こうかなーなんて考えてて「あっ」と思ったんです。

単純にこれ教えあったら良くね?と。

法律変わってから動き出しても遅いから、今のうちからそういう技術面も学んだほうがお互いにとっていいのではないか?と。

それで一昨日のうちに理容師さんにメッセージして、昨日3人の理容師さんと会ってお話してきました。

そこで見えたもう一つのもの。

それは「圧倒的な考え方の違い」でした。

美容師が当たり前に思ってることも、理容師にとっては当たり前ではなく、逆もまたしかり。

その考え方の共有を行うことで、かなり大きな気付きがお互いにあると感じました。

例えば美容師は【客単価】みたいなことをよく考えてますが、理容師は【時間単価】で考えます。

僕も時間単価で仕事を考えてるのですが、これからの時代はどー考えても時間単価で計算してくべきなんです。(その理由は長くなるから省く)

時間が読みやすいメンズカットが多いから自然とそうなったのだと思いますが、この感覚は今美容師にとって必要なものです。

逆に、結構美容師の人はみんなSNSとか活用してますが、理容師さんで活用してる人はホントに少ないです。

HPさえ持ってないサロンもたくさんあります。

そういったコトは美容師が伝えられる部分だと思います。

つまり、一緒になって考え方や技術を教え合うのはメリットしかありません。

ってことで【理美容師技術交換サロン】っていうオンラインサロンを作りました。

要は非公開グループで理美容師が技術や考え方の情報交換をおこなったり、メンバー同士教え合うってものです。

オンラインサロンの参加は無料ではないんだけど、無料です。(条件有り)

理容師業界にはそもそもオンラインサロンもなく、理容師同士でさえ情報交換する場が全然無いと聞きました。

なので美容師のためにもなるし、やっちゃおうかなって。

ちなみに特典として、僕が運営する10個以上のオンラインサロンにも全部無料で入ることができます(実はそんなにある)

もちろんブログ・ネットなんていうカテゴリのサロンもありますし、英語サロンもなんてのもあります。

他にも独立をサポートしたり、いろんな特典がたくさんあるのですが、それはここでは言えないのでお問い合わせしてもらえたらと思います。

【入会はこちら!】

とかってデーンてやりたいのですが、興味ある方のみ入ってもらいたいのでフェイスブックメッセージかラインでもくださいませ。(コンタクトは下にあります)

ちなみにすでに多くの仲間が集まっていますし、理容師さんもいます。

いざ統合されるときにアタフタしないように、だれか僕にフェードカット教えてください(笑)

北キプロス国境

南北キプロスの国境をうろついてたぬこ

地中海の不思議な国キプロスも1つになる日は来るのだろうか。

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