【技術安売り】の本質を理解しないと絶対にやめれないしマジでもうヤバイよ。

問題です。

この問題がとける方は大丈夫です。

正解者にはプレゼントはありませんが、不正解者はその場で全力コマネチをお願いします。

Q.ヘアカット料金2000円、4000円、6000円、10000円の4人の美容師がいます。この中で1番安売りしてる人は誰でしょう?

この問題になんと答えますか?

「2000円の人でしょ…」

と思った方、コマネチです。

正解は【わからない】です。

引っ掛け問題みたいなイジワルなやつかと思いきや、そうでもない。

“安売りとはなにか?”がわかってる人は「いや、これだけじゃわかんなくね?」と言うはずなんです。

美容師に限らず言えることなんですが【売値安い=安売り】とか【売値高い=安売りじゃない】と単純に思ってる人は安売りの本質がまるでわかっていない人です。

安売りとはこういうこと

●画家Aは30分で描いた絵を1000円で売っています。

●画家Bは2時間で描いた絵を2000円で売っています。

●画家Cは3時間で描いた絵を3000円で売るために1枚あたり900円の広告を出しています。

こう書いてみると初めて誰が安売りしているのかがわかります。

・画家A 1時間の利益 2000円
・画家B 1時間の利益 1000円
・画家C 1時間の利益 700円

1番安売りしてるのは実は売値が1番高い画家Cです。

今度は現実的にありえる範囲で美容師を例えに上げてみます。

●美容師Aは30分のカット価格2000円で、広告なし、家賃が1時間あたり1000円です。

→1時間3000円

●美容師Bは1時間のカット価格3500円で、広告費が1人あたり500円、家賃が1時間あたり500円です。

→1時間2500円

●美容師Cは1時間30分のカット価格6000円で、広告費が1人あたり1000円、家賃が1時間あたり1000円です。

→1時間2000円

●美容師Dは1時間のカット価格2000円で、50%を委託契約元にもっていかれます。

→1時間1000円

●美容師Eは1時間のカット価格6000円で、広告費1人あたり1000円、家賃1時間1000円です。

→1時間4000円

●美容師Fは1時間のカット価格5500円で、広告費なし、家賃1時間あたり500円です。

→1時間5000円

こう見るとカット価格が高い=利益が出てるわけじゃないのがわかると思います。

もっといろんな要素が本当はありますが、単純に計算するだけならこんなもんです。

売上-家賃-広告費ででてる利益を“どれだけの時間をかけて”出したのか?が大切です。

だから客単価が高い=良いと思ってる人はヤバイです。

単価が高くても時間がかかっていたらそれは高いとは言えないからです。

1時間あたりの利益が高い人は生産性が高く、低い人は生産性が低いということになります。

1時間あたりの生産性が低いと、ある程度の収入確保のためにはめちゃくちゃな時間働かなければいけません。

1日2日めちゃくちゃ働くならまだしも、1年とか5年とか10年単位で考えてみると生産性が高い働き方と、低い働き方では雲泥の差がでます。

電卓取り出して計算してみてください。

今365日のうち、どれだけの時間を仕事にさいていますか?

やりたい事、会いたい人、行きたいところ、見たいもの、たくさんあれど、それをする時間がなければ絶対にできません。

そういう事をするための時間(休み)がなければ人生は充実しないし、幸せにもなれません。

ある程度の収入があるのに休みがたくさんある人はサボってるのではなく、効率よく働いてるだけです。

ちなみに僕は美容師Fです。

●美容師Fは1時間のカット価格5500円で、広告費なし、家賃1時間あたり500円です。

→1時間5000円

でもこれは最低ラインで設定していて、美容師として働くなら1時間の利益5000円以上でしかやりません。

他の仕事も基本的には最低ラインは5000円。

生きてく中で最も大切なのは時間で、この時間を作って常に能力アップさせてるので、これも生きてく中で当然上げていきます。

でなければ、その仕事のために使った時間もお金も結果的に無駄になるからです。

もちろん家族や友達や大切な人を切ったりする時は安売りがどうとか時間の単価がどうとかは考えません。

旅してスラムとか孤児院の子供達をタダとかで切ったりしてるのも当然そんなこと考えてなくて、それはやりたいからやってるだけ。

あなたは自分の技術をいくらで売っていますか?

僕は美容師の1時間あたりの技術による利益の最低ラインは2000円だと思っています。

正直かなり安く見て2000円です。

2000円が人間らしく働けるギリギリライン。

電卓で技術の価格-1人あたりの経費÷かかった時間で計算してみてください。

1人あたりの経費は総額÷客数です。

例えば…。

カット価格5000円で、月100人来て50万の売上があるとして、経費(家賃や広告費など)が20万かかって利益(収入)30万の人がいたとします。

よくあるパターンですが1日8時間働いて(営業+掃除などすべて)週6日働くと月間192時間です。

そうすると1人の利益は1562円ちょっとです。

既に2000円をだいぶ下回ってます。

この状態でもし客数が減ったらキープするために単価を上げる必要があります。

もしくは経費を下げる必要があります。

この単価を”上げる”というものと、経費を”下げる”ということができないと収入30万円は当然減っていきます。

逆に考えてみると、1時間あたりの自分の技術の値段が2000円だとしたら、月収30万円にするためには150時間使う計算になります。

もし自分の技術の時間単価が1000円だったら、月300時間です。

25日働いて1日12時間。

とんでもない数字になります。

しかもそれだけ多くの人数を集客する必要が出てきます。

では時間単価が3000円だったら?4000円だったら?5000円だったら?

そんなに集客する必要もなければ時間も有効に使えます。

これからは人口が減っていくので集客は大変です。

高齢になってしまったお客様は来たくても来れなくなります。

“どんどん客数が減っていく状況”になるこれからの世の中、技術の時間単価を上げないことは正直危険すぎます。

自分の技術の時間単価を知らないのはもっとヤバイです。

少ない客数でやっていくためにはどうしたらいいのか?

時間単価を上げていくしか道はないです。

そんな中で自分の技術を安売りしてるのって自ら首をしめてるのとおなじです。

ここまで理解できたら「じやあどうしたらいいんだよハゲ」と思うでしょうが、技術の時間単価には上げ方というものがちゃんとあります。

それを知らないと下げることはできても上げることは絶対できません。

やる気だけではどうにもなりません。

僕は時間単価5000円を最低ラインに設定していると言いましたが、ハッタリではないです。

かと言ってカット1万とかでやってるわけではなく、ふつーの値段でやっています。

今運営してるサロカリという美容師コミュニティを作った目的の1つは、悩んでる美容師にその知識とノウハウを広めたいというのもあります。

コンサルやってるのもそうです。

ブログがあるとかないとか関係なく、本当は誰にでもできる事です。

あなたは自分の技術をいくらで売っていますか?

安売りの本質のお話でした。

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