[ポルトガル]地の果てロカで大西洋と夕焼けを見ながら髪を切り、感じること。




ポルトガルのことを。
昨日の続き。
ユーラシア大陸最西端のロカ岬へやってきました。
夕日を見たくてきたんだけど、夕日の前にすでに綺麗。
断崖絶壁をみるとちょっと怖いけど、初めて見た大西洋に心躍ってしまった。




日本を離れ、ついにこんなとこまで来てしまった
なんとなくそんな感想だった。
あの深夜特急でよんだユーラシア大陸最西端がここなんだって感動した。って昨日書いたけども深夜特急に出てきたところはまた別の岬なんだってね。
そしてもう一個の目的・・・ここで、髪を切ることに。

この崖の先っぽのほうでやることにした。
そこにはなぜか知らんけど大量のぴすたちおが・・・

早速カット開始。
540人目は2年くらい一人旅をしているたか子さん。

椅子の代わりにいい感じの岩に座ってもらい、ロングの髪の毛を15センチほどカット。

足場はわるいです。
落ちたら死にます。
1メートル後ろに下がったら死にます。
深夜特急あの世行きって感じです。
やばい・・・この緊張感。
激怖ガグガク丸なんだけど。


チョキチョキ切っているとだんだん日が暮れてきて海が大変なことになった。

大変です。
綺麗すぎてヤバイとかしか言えませんでした。


こんな所でこんな綺麗な夕日を見ながらカットできるなんてそうそういないでしょう。
人々がやりたいと思うかどうかは知らないけども、これは自慢できそうだ。

最後に二人でツーショットを。
たか子さんにとっても忘れない思い出になってくれたら嬉しいな。

そして大西洋に夕日が沈んでいく・・・
今まで何人もの人がこの地に立ち、この夕日を見ながら色んなことを考えたんだろう。
ポルトガルの有名だとかいう詩人が『ここに地終わり、海始まる』 と詠んだそうです。
そう、ここは紛れもなく最果て地。
訪れただけでも考え深くなるに決まってるから髪を切ってそうならないわけがない。

旅に出てから僕の中でちょっと変わったことがある。
それは髪を切るときに思うこと
美容師さんて髪切るときに何考えてんだろう?
学生の時もそうだし、実際自分がカットをするようになるまで、よくそんなことを不思議に思ってた。
まあ一言ではコレって多分言えないと思うんだけど、もちろん今切ってるお客さんのことは考えるわけですが、他にも例えば次の仕事やその流れを考えてみたり、やばいお腹すいた、とかまあいろいろ考えたりするわけですよ。
きっと。
僕はそうだった。
美容師ってバカだとか頭悪いとかよく言われますけどね、僕は全然そんなことないと思う。
僕は確かに頭良くないけど、美容師ってめちゃめちゃ頭を使わないとやってけない仕事だと思うんだ。
アレもコレも同時進行でやらないといけないし、時間を気にしたりいろいろ気を使ったり。
多分経験者にしかわからないと思うけども、、、。
あと、意外かもしれないけどカットをする間『こうすればこうなるからこう切ろう』っていちいち頭の中で考えるというよりもなんか体がわかってるというか感覚というか、1から10まで細かくは考えないと思うんだ。
まだカットの練習中の時は切るたび切るたびめっちゃ考えて確認してって時間かけてやってたけど、スタイリストの人はそんなことはないですよね。
その分他のこと考える余裕ができるというか。

で、変わったことっていうのですが、いまこうして旅をしながら各地で髪を切っていて、働いてる時よりもっともっといろんなことを考えるようになった。
目の前で自分が切ってる人と話したりもするし、もちろん髪型のことも考えるし。
でも次どうしよう?とかそういう仕事的なことを考える必要がなくなったので、もうちょい違う事を考える余裕ができた。
例えばこのロカ岬で夕日を見ながらカットすること。

目の前の国籍も育った環境も文化も髪質も全然違う人の髪にハサミを入れるということ。(この時は日本人だったけど)
そんなシチュエーションって僕の美容師人生で二度とやってこないだろうって思うことが多い。
運もタイミングもあってこそだけど、特別な場所で特別な人の髪を切れるということ。
だからこそ髪の毛一本切るだけでも自分の中で大きなことだったり、笑っちゃうくらいたくさんの人に囲まれてすごいなーなんて思ったり、普段美容室で働いてたら考えないようなことや感じられない気持ちが常にある。
ピンとこないかもしれないけど、、、。

髪を切るなんて誰でもやること。
たかがヘアカットかもしれない。
でもそこには僕の特別強い思いがいつもある。
もちろん目の前にいる人に喜んでもらおうと思うし、綺麗に可愛くカッコよく切りたいし、まあそれは当たり前の思いというか。
でもいま旅してる中で髪を切るということ。
そして毎回国も街も場所もかわり、そこで髪を切るたびに感じる特別感。
切られてる人がどう思ってくれるかはやっぱりわからないんだけど、
その気持ちをやっぱり切られる人にもわけてあげたいと思うし、人生の中でも特別な出来事って思ってくれてたらなんかすごく嬉しいかなって。

きっと人一人が出来ることなんて大したことはない。
過去の歴史に名を残した人たちだって決して一人でやったわけじゃないと思うし。
だから僕一人が出来ることだって大したことはない。
でも髪を切り、その人にとって記憶の中にいい意味でずっと残るような出来事だとしたら、美容師として髪切っててよかったし旅に出てよかったしこの人と出会えてよかったってホントに思える。
多くの人には影響は与えられないけど、その人にとっていい影響が与えられたとしたらもうそれは大したこと出来たかなって。
よくなんで髪切ってんの?って聞かれ
出会いのため。って答えるんだけど
最近ホントそれって改めて思う。
今まで出会って髪を切った人のスペシャルに僕はなれたんだろうか?
これからあと何百人とカットする中で、人々にその特別な気持ちを感じてもらえるように頑張ろってロカ岬の記事書いてて思いました。
一期一会を大切に。
感謝の気持ちを大切に。
今まで切らせてくれた人ありがとう。
これから出会う人、よろしくね。

★カットした人★540人 

☆カットした人 52ヶ国☆