こんにちは。
たびにっき続き。
前回の記事→900人カット達成→チリ脱出作戦→作戦実行…のはずがまさかの展開に。
らぶさいけでりこ聞きながら書いてます。
今日は予定も特にないし、外が死ぬほど寒いから部屋に引きこもりナウです。
5月中頃のお話。
サンティアゴからアルゼンチンのメンドーサという街に向かうべく、バスターミナルに向かった僕はあっけなく乗車拒否にあい、世話になった安宿タレスに戻ってきた。
クソ。
気分的にはそんな感じだった。
理由がわからなかったからだ。
なんなんだチリのバス。
しかも意を決して荷物をまとめて飛び出たからか、行けなかったことのショックの反動が大きく、出るのがまた面倒くさくなってしまった。
「そういえば髪切ってって言われてたなぁ」
つい2日前まで行っていたレププリカという場所で何人かにまた来てほしいと言われてたが、バスとってるからと断ってしまったことを思い出した。
じゃ・・・行くか(笑)
と、また椅子を持ってその場所へ。
901人目
1000人まであと100人をきったことになる。
ちょうど声をかけてくれたおばちゃんが通りかかり、事情を説明してカットする事になった。
「バスに乗れなくてよかったわ〜」とか言われちゃって。
あざます(笑)
902人目
なんか兄貴っぽいアニキ。
903人目
めちゃめちゃ難しそうな人。
癖で浮くタイプだ。
むずかった。
904人目
韓国人の男の子。
なんかアジア人ぽい髪の人が多いな今日。
905人目
お兄さん
906人目
お姉さん。
彼女はインスタグラム見て子供と友達連れてやってきてくれた。
かわいい。
907人目
ロン毛のアニキ。
ここまで伸ばしてみたい。
908人目
お姉さん。
笑顔が素敵。
彼女のカレピがまたすごかった。
何がすごいってね、これ。
悟空(笑)
かめはめ波ーってか(笑)
しかしタトゥーアーティストってこんな細かいのもできるんだな〜、すごい。
909人目
レプブリカ最後のお方。
この女性をカットして退散。
ここでもかなりたくさんの人に会ったように思う。
毎日楽しかったな。
ちょうどこの頃、チリで仲良くなった友達がバスに乗れなかった僕を哀れんだのか、家に泊まらせてくれるといいだした。
空いてる部屋に寝ていいよって。
今まで泊まってたタレスも、安宿といえども一泊1200円もするので、その申し出は非常に嬉しかった。
ってことで、チリを出ることは一旦諦めたものの、ひとまずその友達宅に移動することに。
宿に戻り、荷物をまとめる。
前回脱出を試みた時にいた宮崎美人のミカちゃんはすでに旅立っていたため、僕と同じように1ヶ月以上沈没してたテルさんしかいなかった。
「あれ?じゅんくんついに行くの?」
「そうなんす。友達が泊めてくれるとか言って。どちらにしてもサンティアゴはもう出ます。いい加減に(笑)」
「やばいな〜俺も考えなきゃなぁ〜(笑)」
そんな会話をしつつ荷物をきたねーバックパックにつめてたっけ。
ある程度終わって、宿に残ってたチリあんどアルゼンチンバスカー軍団と写真を。
みんな本当に良くしてくれたし、いろいろ話して楽しかった。
1ヶ月半にも渡るここの宿生活。
一体何人の人に会っただろう?
日本人の旅人。
そしてバスカーのみんな。
チリ人の友達。
伝説のたこ焼き屋。
オーナーのスコット。
いろんないろんな人にあった。
部屋でもテラスでもカットしたし、朝まで旅人と語ったし、ギター弾いて歌ってみたりもしたし、昼からビール飲んで酔っ払いすぎて床で寝たりもしたし、酒癖の悪いテルさんと喧嘩もしたし。(笑)
1ヶ月半なんて人生の中でみたら鼻クソみたいに小さい時間かもしれない。
でもすごく長い時間だったように思う。
今思うと、あっという間に過ぎちゃったその時間はとてもとても有意義なものだった。
果たしてその1ヶ月半、僕はちゃんとまともな生活をしてたかというとそんなことはないように思う。
髪切って、酒飲んで、友達と話してるだけだ。
ダメな生き方かもしれない。
でも、これだけは言いたい。
僕は本気で楽しく生きていた。
そんな毎日が最強に楽しかった。
“楽”だから”楽しい”ではない。
その中で悩むことも嫌なことも、しんどい事もそれなりにあった。
でも、今振り返ってみてやっぱり「よかった」と思えるんだからよかったんだろう。
きっと多くの出会いがそう思わせてくれるんだと思う。
このブログ読んでくれてる旅人の中にはあの時会って乾杯した人もいるかもしれない。
いるかもしれないからやっぱり書いとこう。
出会ってくれてありがとう。
いつかまた会う日まで、どうかお元気で
僕にとってチリ、サンティアゴ、タレスは奇跡の場所だった。
またいつかあの場所に行きたい。
またみんなとあのテーブルで語り合いたい。
叶わぬ願いなのはわかりつつも、そんなことを旅の終盤の今でも思う・・・。
それからテルさん。
一番この街で一緒にいたと思う。
さっさと出発さればいいのに僕と同じように宿に住み着いてしまった男。
いちばん最後まで僕を見送ってくれたっけ。
結局、テルさんとはこの時がほんとの最後の別れになってしまった。
実はこの日の事を記事にするのがなんだか怖かった。
なんて書けばいいんだろうって。
サンティアゴでのことを書くにしても、テルさんの写真とか載せんのか悩んだけど、結局載せた。
多分そんなこと気にしないって言うと思うから。
もし急に誰かがいなくなったとしても、見ず知らずの人だったら同情することさえもできない。
でも一人の人間に対してここまで心が揺れるというか、いろんな事を思うってのはきっとそれほど濃い時間を一緒に過ごしてきたからだろう。
そんなテルさんに1番ありがとうかも知れない。
もっとお礼をしとけばよかったなんて思ってない。
宿のドアの前でサラッと別れたことも後悔していない。
ただまた一緒に酒を飲めたらなぁなんてこれを書きながら思ってたりする。
それはもう叶わぬ願いだが、12月に帰国したらワイン持って彼の実家に遊びに行くつもりだ。
それまで楽しみに待っとけよ、テルさん。
そんな奇跡の安宿サンティアゴをついに後にした日のお話・・・。
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★カットした人★
909人 60ヶ国
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