今日の午後、地元の山梨から東京に戻ってきた。
土曜日の夜、仕事が終わってから電車で向かい、2泊して帰ってきたのだから山梨でそんなに長い時間を過ごしたわけではなかった。
だけど何故かすごく久しぶりに東京に来たような感覚になった。
山梨県の富士吉田市という田舎町で育った僕にとって高円寺という場所はやっぱり都会だ。
今ではここが僕のホームなんだ…。
そんな事をふと考えながら高円寺駅を出て自分の店に向かう。
その足どりはなんだかぎこちないような変な感じがした。
高円寺に来るようになってもう3ヶ月半。
なんか一瞬でその時間がすぎてしまったような気がする。
時間がたつのって、本当に早い…。
今年僕は28歳になる。
18歳で山梨を出たから9年目になる。
自分自身ではなんとなく、東京に出てきた時とあまり変わってないように思う。
なんか、大人になった感じがしないというか。
でもあの時は学生だったけど、今は経営者。
そう考えると人から見たらもう十分大人なのかな。
最近気づいたんだけど、この歳になるとまわりのいろんな事がめまぐるしく変わっていくらしい。
子供の時からの腐れ縁の友達がいつの間にかパパになっていたり、親の白髪が増えてたり、いとこの小さかった息子が中学生になっていたり。
自分だけ”あの時のまま”なんて、きっと気のせいなんだ。
改めて周りを見ると、そう感じる。
なんかボンヤリそんなことを考えつつ、2日ぶりにお店のドアを開けると同時に置いておいた花に目がいった。
「オープンおめでとう!」
4月の1日、その言葉と一緒にたくさんの人が贈ってくれた綺麗な花達は、10日という時間を経て姿を変えていた。
茶色いシミみたいなのができてきた花。
枯れてシワシワになっている花。
床に落ちてしまっている花びら。
あんなに綺麗で、みずみずしかった花。
大切な人がたくさんお金を払って贈ってくれた花。
ずっとそのままでいてくれたらいいのになーっていつも思う。
だけど、それは無理というもの。
時が来れば花は枯れる。
いつか必ず花は枯れる。
花の寿命は花が咲いた時に決まるのだろうか?
それとも咲く前から決まってるのだろうか?
僕は花屋さんでも、研究者でもないからよくわからない。
よくわからないけど統計とかみたら”だいたいこのくらい”ってのはわかるはずだと思う。
花びらをむしったり、水をあげなかったり。
茎を折ってみたり、ハサミで切ってみたり。
そういうことが起これば綺麗な花の一生は枯れる前に終わってしまう。
運良くそういった災難をまぬがれた花達だけがだんだん枯れていき、シワシワになり、最後に床にポロッと落ちるんだ。
「花の寿命は短い」
枯れていく花達を見て僕はそう思った。
でもよく考えたら、どうしてそれを短いと決めつけたんだろう?って後で少し不思議になった。
それが花の寿命で、それが花の全力だっただけで、短いわけでも、長いわけでもない。
綺麗に咲いて、シワシワになって枯れた。
切ったりむしったりされなければ、それは当たり前に起こる”普通”の出来事。
だから僕はそれを受け入れて、ひとつひとつ対処していくしかない。
時間が短いとか、そんな事で悲しむことなんかしないほうがいいのかもしれない。
みんなと同じように、僕にもばあちゃんが2人いる。
山梨に帰ったのは、その2人に会うためだった。
物心ついた3歳とか4歳の時、ばあちゃんはすでにばあちゃんをやっていた。
なんか手とかシワシワしてるし、シワもあったし、自分のことを「おばあちゃん」とか言っていたし。
他にも、親みたいに怒らなかったり、時々100円くれたり、おにぎり作ってくれたり、牛乳が入った卵焼きを作ったりしてくれた。
僕が10歳になっても、18歳になっても、27歳になっても、全然変わらない。
100円が1000円になって、3000円になったりもしたけど、ばあちゃんはばあちゃんのままだった。
大人になり、日々忙しく生活をしている中で子供の時より顔を合わすことは減ったが、なんとなくいつ地元に帰っても、あんまり変わらない姿がそこにあるような気がしてた。
でも実は少しづつ少しづつ、年をとっていっていたらしい。
いつの間にかビールを飲まなくなり、いつの間にかパーマをかけなくなり、いつの間にか料理をしなくなった。
いつの間にか痩せてしまい、いつの間にか起き上がれなくなった。
変化に気づかなかったわけじゃない。
無視していたというよりかは、なんか今まで通り会いに行けばいつものようにあの場所に座ってるような気がしてて、その現実をあまり意識できなかった。
人間も時間とともに、少しづつ少しづつ変わっていく。
それを成長と言ったり、老化と言ったり、表現は様々。
そして時が経てば、 いつか必ず終わりが来る。
花びらをむしったり、切ったりしなくても、いつか必ず枯れるように。
それが現実で、それが普通。
いつまでも変わらないと思った人にも、自分にも、誰にでも当たり前にいつか起こること。
改めてそう教えてもらったような気がする。
「人の寿命は長い」
僕はずっとそう思っていた。
思い込んでいた。
でもなんで長いと思っていたか、その理由はわからない。
人も花も実はあんまり変わらないのかもしれない。
長いとか短いとかじゃない。
綺麗に咲いた時。
色鮮やかに輝いた時。
少しクタクタしてきた時。
シワシワになってきた時。
一生のなかにいろんな瞬間があり、そのひとつひとつに大きな意味がある。
たぶん床に落ちるその時まで、いつもいつも一生懸命なんだ。
咲くことも、枯れることも。
・・・僕はどうだろう?
今の自分は、自分の人生の中で一体どの瞬間なのかはわからない。
わからないけど、今しかやれない事、やるべき事ってのは必ずあるはずだと思ってる。
まずそれにちゃんと目を向けて、気がつけてるだろうか。
それに気がついていても、この生きづらい世の中で、誤魔化して生きてないだろうか。
人に合わせて、人の目を気にして、自分を押し殺して生きてないだろうか。
一生懸命に人生を生きているのだろうか・・・。
自問自答してみると、なんかまだやれるんじゃないかって思う。
花のほうがよっぽどすごい。
なんかそんな気がする。
人生は一度きりなんて、みんな知ってる。
限りがあることも、みんな知ってる。
でも、普段の生活の中でなんだかそこの部分にモヤがかかってあまり直視できてないようなそんな感じがするんだ。
特に身近な人と、自分に対して。
僕もやっぱりそうだったように思う。
だけど、身近な人だから、自分だからこそ本来は向き合うべきなんだと改めて思った。
というか2人のばあちゃんと花に気付かされた。
「本気だしてもうちょい頑張ろうかな」
最近、細かいこと悩んでみたりしてたけど、ちょっとどうでも良くなった。
あんまり悩まず頑張ろう。
頑張って生きよう。
いつか必ず終わる人生だから。
一生懸命咲いて、一生懸命枯れる。
自分の人生だからこそ・・・。
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