日本が貧しくて萎える。先進国から「安い国」と言われるこの国の未来は…。ミスド大行列に思うこと。

昨日ふいにこんな投稿を見た。

※掲載許可得てます

なんかすごいな…と思ってちょっと調べてみたら、携帯会社が仕掛けたキャンペーンらしく、ユーザーはタダでもらうことができると。

過去には吉野家やサーティワンアイスクリームでも実施されたもので、ネットでは「タダ飯乞食」とかって記事がたくさん上がってた。

確かにホーム高円寺にもミスドとサーティワンアイスクリームと吉野家があるけど、ある日半端なく人が並んでて「ヒェッ」って思ったことが2回くらいあった。

貧しい国日本

ミスドに並ぶ大行列

http://itest.2ch.net/test/read.cgi/poverty/1501751677/より

このキャンペーンは結局携帯会社が赤字になる仕組みらしい。

「顧客へ還元!」とかうたってるが実際はSNSやネットでこうして話題になって宣伝する事が本当の目的なんじゃないかと思う。

300円くらいの商品を貰えるとはいえ2時間も並ぶというのは僕だったらめんどくさすぎて絶対やらないけど、実際待ち時間ゼロなら全然もらう気がする。

並んでる人たちを「タダ飯乞食!ww」とかは思わないし、くれるって言うなら貰うよそりゃ。

ただそこに時間を使いたくはないというだけで。

結局時間とお金に対する価値観は人それぞれであって、タダ飯乞食とかって馬鹿にする人だってそれが3000円相当ならシレっと並ぶのかもしれない。

逆に300円のドーナツに並ぶ人も、もらえるものがうまい棒一本だったらスルーするかもしれない。

ネットでは他にも「常連からしたら迷惑!」とかって声もあったけど、なんかそういうのを見ていて僕はふと違和感を感じた。

なんかタダでもらう人も含めた消費者、それと携帯会社くらいにしか注目されてないけどこれで1番しんどいのって【現場でサービス提供してる人】じゃないかと。

無料とかっていって人を集めて話題をよんで、だけどそこで必ず消耗してる人もいるわけで。

激務をこなしても結局時給が倍になったりすることはないんだろう。

きっと1000円とかそんなもん。

なんか一時的なものとはいえ、そういうのが普通に許容されてるあたりちょっと怖く感じる。

最近世界経済がどうとかいう記事を読んだり外国の人と話してて思うのが、日本がどんどん後進国化してること。

というか先進国について行けてない感がすごい。

まず労働者の扱いがやばい。

やばすぎる。

そしてなんでかわからないけど、お金を使うことも、請求することも、考えることさえも悪いことだと思ってる人が多い。

美容師の教育にしてもそうだけど無料が当たり前って感覚なこともあるし、価値をお金にすると嫌な顔をする人も多い。

なんか日本ってこれから結構貧しい国になっていくのかもしれない。

最低賃金が先進国で最低な国日本

日本は先進国から見たら安い国だと思われてる部分がある。

漠然と日本人は「日本ってお金持ちの国。みんな裕福」みたいに思ってるかもしれないけど、多分そんなことはない。

そりゃ貧困国と比べたら物価もお給料も高いと思うけども、先進国の中では事実最低クラスであり、もはや先進国と呼べるのかさえ謎。

先進国でちゃんと席について、水も出てきて、トイレもきれいで、冷房もきいてて、ご飯が300円で食べれるなんて聞いたことも見たこともない。

ニューヨークにも1ドルピザなんてあるけど、通りにある丸っこいテーブルで立ちながらピザをひと切れ食べれるだけ。

東京ではランチだって500円もあれば座って満足に食べれる店はたくさんある。

家賃だって高いと感じるかもしれないけど、同じアジアでも香港やシンガポールの方が倍以上高い。

選ばなければ2000円くらいで泊まれるカプセルホテルも東京にはゴロゴロある。

ロンドンでは3000円払っても10人部屋のドミトリーとかしかなかった。

いろんな先進国や経済成長してる国を見てきたし、いろんな外国人と話してきたけど「日本って意外に安いよね」みたいなこと言われて昔は「そう?」って感じだったけど、今はなんか納得できる。

最低賃金も最近少し上がったけど、去年はこんな記事もあった。

国連が衝撃発表!国連「日本の最低賃金は先進国最低。生存基準を下回っている」

国連が衝撃的な発表をしました。国連によると、日本の最低賃金は生存のために必要な最低金額を下回っており、先進国の中では最悪の水準との事です。私もこの情報を知らなかったため、ビックリして日本と各国の最低賃金などを調べてみたのですが、パートの給料も各国の中ではダントツのワースト一位ということが判明しました。

http://sp.ch.nicovideo.jp/yuugiou/blomaga/ar1034776より

もちろん最低賃金で生活してる人のほうが少ないのかもしれないけど、最低ラインが低いということは必然的にアベレージも低くなる。

先進国で物価が高い国で生きる人たちと比べたらやっぱりバランスは悪いんだろう。

日本の最低賃金の現在は東京で932円、大阪883円。

我が地元の山梨県は759円。

最安値は沖縄の714円。

そしてオーストラリアは1530円。

よくワーキングホリデーでオーストラリアに行って農家でひたすら野菜とかを収穫してそのくらいのお金をもらうという人がいる。

それだけもらえたらお金は貯まるわけで、その貯金で旅をしてるという人にもちょいちょいあった。

日本から考えたら1500円という時給は最低賃金だとしても高いと感じる。

当然そこが最低ラインなので、もっと他の仕事だとその時給はあがる。

例えば美容師で英語が話せて現地採用してもらえれば倍近い時給がもらえるという。

日本人がオーストラリアの最低賃金の仕事を求めて出稼ぎをしている…というと聞こえが悪いけど、事実そういう風にとれなくもない。

30年後の未来には、G7に日本の名前はないという予測らしい。

その代わりブラジルやインドネシアが名を連ねるのだそう。

その頃には「日本人は人件費が安いから」と外国人にこき使われてるかもしれない。

なぜそれだけの差が現実的に出てしまったのだろう?

そう考えたときに個人的な答えは2つだった。



生産性の悪さと、お金の感覚

生産性が悪すぎるということと、お金は汚いものだという概念を多くの人が持ってるということ。

生産性が悪いというのは最近よく話題になってるけど、つまり無駄が多いということ。

無駄が多いから労働時間が長くなるし、生産性が悪いから利益も出づらくて給料も上がらない。

謎のミーティングとか、飲み会とか、ホウレンソウの仕方とか。

結果が出せないやつも出せるやつも同じ評価だったりとか。

仕事に関係ない服装、髪型、副業などについて厳しいくせに、ダラダラと残業してるやつに厳しくなかったりとか。

余計なことばっかしてるから能力がある人は嫌気が差してやめてくし、能力がない人は守ってくれるから残ってく。

ただそれだけ。

もう一つが「お金は汚い」という感覚。

売ってる人さえも「もらっちゃいけない」とどこかで思ってる部分があるというか。

だから自信を持ってる技術やサービス、価値に対する【価格】を胸を張って言うことが出来ない。

そうしてくうちに消費者は安い、無料が当たり前だと勘違いしてくる。

吉野家で無料牛丼に人が殺到して、バイト君が疲れ果ててもし接客や提供面でミスを犯したらたぶんお客さんは怒るんだと思う。

無料だからいっか…とはならない。

美容室もカットカラーして3000円とかってサロンも最近めちゃくちゃ増えてきたけど、お客さんはかつて払ってた10000円の美容室と同じ良いサービスを期待する。

「安いからこれくらいで良いでしょ」がこの国では通用しない。

消費者はなぜか【値段が安い=サービスの質が低い】ではなく、値段に関係なくそれなりに良い物が手に入ると思ってるフシがある。

当然多様化するニーズに安い価格で対応しなければならない労働者は疲弊する。

疲れはててる人ばかりで、しかも無駄も多いとなると生産性が落ちるのは当たり前なのではないかと思う。

然るべき価値を提供してるのであれば、お金は請求して当然だし、請求しないのであればそれなりに手を抜いて当然だと思う。

親切丁寧が日本の美学みたいに言う人もいるけど、言ってる本人が疲れてるんじゃ本末転倒じゃないか…と。

お金が悪いことだと考えることがそもそも間違ってる。

国が豊かになる仕組みは実は簡単で、どんどん人がお金を使えばいいだけだったりする。

ただそれだけ。

例えばこの世に太郎、一郎の2人の人間しかいないとして、1人10000円ずつ持っていたとする。

そのうち太郎が特技を活かして車を作って、それが欲しくなった一郎が10000円で車を買う。

太郎が20000円、一郎が0円と10000円相当の車をもつという状況になった。

今度はお金が欲しくなった一郎がバイクを作った。

太郎が10000円でバイクを買い、2人はそれぞれ乗り物と10000円を持ってることになり、最初の状態より倍に資産が増えたことになる。(10000円相当の乗り物と10000円)

そうして資産が増えていけば、結果人は豊かになっていく。

もし価値を下げて、太郎が一郎に車を1000円で売って、一郎が太郎にバイクを1000円で売ったとしたら双方1000円相当の乗り物と10000円しか資産が無いことになる。

モノもサービスも、手にするためにはお金を払う必要があり、お金を手にするためには生産しなくてはならない。

お金がほしいから料理を勉強してシェフになるわけだし、お金がほしいから勉強して車の設計をする。

より良いものを生産していけば、価値は当然あがるわけで、それらを買うお金がほしいからまた頑張って生産する。

その生産性が悪いということは、そもそも国が豊かになる循環が滞る最初の1歩であって、1番の問題なんじゃないかなと思う。

お金がないから安くしたり無料にするというのは、そういう循環の真逆の行為であって、先進国どころかまさしく後退でしかない。




人口が減る国の行く末

世界の人口は増えてくのに、日本の総人口はこれから減少していくと言われてる。

2050年頃には9000万人くらいになるらしい。

しかもそのうちの約半分が65歳以上の老人になる。

さらに少子化で14歳以下の人口はほとんどいなくなるらしい。

超少子高齢化社会だと誰もが聞いたことあるけど、その本当の意味はただ老人ばかりになるというわけではない。

生産する人…つまり労働者が減る。

言い換えると働けなくなる人が増えるという意味。

労働者が減れば年金を払う人が減る。

老人が増えれば、年金をもらう人が増える。

そうなるともはやただの算数でしかない。

もらえるようになる年齢も70歳とか上がるし、それでいて受給額も間違いなく減る。

生きるために働かなければならないという状況に誰もが立たされ、窮地をむかえる。

しかも国の借金も増えそうだから消費税もどんどん上がるだろうし、いろいろピンチだ。

考えなくてはいけないのは、そんな時でも時給はまだ1000円なのかもしれないということ。

時給1000円で無料牛丼をひたすら配り続けてるのかも知れない。

それさえもロボットにとられてないことを祈るしかない。

このままどんどん先進国において行かれ、どんどん後進国においぬかれ「日本物価やっすwwワロスww」とか言ってる外国人がたくさん遊びに来る国になるのかもしれない。

逆にこれから海外に移住していく日本人も増えていくと思われる。

今でも既に国民の1%の約130万人が海外移住しているそうだけど、ここ10年間でどんどん増加してるらしい。

非正規でシレっと住んでる人なんかも入れたらもはや未知数。

その理由が「日本だと稼げない」とかになってきたらいよいよヤバそう。

海外諸国は今後どんどん都会が増えていくそうだ。

都会は流通の最先端だから当然お金も流れる。

つまり仕事がたくさんある。

働ける国民がどんどん外に流出し、国内の人口は高齢者ばかりになり、ロボットに仕事をとられたら、この国はどんどん貧しくなっていってしまう。

今地方の限界集落がヤバイとか言われているけど、国全体がそうなってしまう未来もわりと現実味を帯びてるのかも。

タダ飯乞食と笑ってる場合じゃないと思うのは僕だけだろうか。

政府がなんとかしてくれるかもしれない。

でもそれはわからない。

助けてくれたらいいなあと思うけど、とりあえず政府とか人任せで何もしないのは恐ろしい。

高齢者になってもお金をもらえて、しかもロボットにとられないという仕事やスキルや知識をいかに今この時代で身につけていくかが大切だと信じてる。

僕もいろいろやってるこけど、結果的にどうなるかはわからない。

とにかく自分の身は自分で守るしかない…と思ってる。

なんか、日本が貧しくて萎える。

このライフシフトという本は未来の事を考えるのに大変参考になったもので、読んでみる価値はおおいにあると思う。

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