なにかと恐ろしい恐ろしいと言われてしまう南米大陸ですが、実は移動が1番恐ろしいのです。
え、事件じゃないの?って感じだと思いますが、事件じゃないです。
移動です。
今日はそんなお話を。
その前にもうひとつ恐ろしい事といえば…
旅日記を4ヶ月サボってたらしい…
前回の記事を公開したのが9/11→ブラジルサンパウロ最終日のこと。
そこから僕は何をやっていたのでしょう。
結構続き書いてみたいなこと言ってくれる人いるんですが、なんかやる気なくて。
でもなんかよく考えたら自分でも気持ち悪いので2017年、書くことにしました。
ちゃんと毎日。
いや、できたら毎日…。
読んでくれる人がいるとかいないとかよくわからないけど、美容師のことうんちゃら書きまくってるよりはいいのかもしれない。
というわけで《2015年6月20日》のこと。
19日、僕はブラジルの大都市サンパウロにいた。
そこからなんとしてもペルーのクスコへ6/24までに到着しなければならなかった。
理由はインティライミという南米三大祭りがあり、友達と待ち合わせをしていたからだった。
赤ポチのサンパウロから、南米大陸北西にあるペルーまではボリビアを経由していく必要がある上にそもそもアホみたいに距離がある。
『あと5日しかない…!!』
僕は焦っていた。
『5日もあれば余裕でしょ?』とおもうと思う。
だけど、その余裕がないのが南米の旅。
まず南米にはLCCというものがなく、飛行機がかなり高い。
それでいて鉄道とか全然ないので、基本的には大型バスでの移動になる。
僕もこの南米大陸を《ボリビア→ペルー→チリ北部→チリ中部→アルゼンチン中部→アルゼンチン北部→パラグアイ→ブラジル》とすべてバスで移動してきた。
だいたい片道20時間とかなので、日本の夜行バスみたいに走行時間6〜8時間くらいだとなんとも思わなくなってしまうくらいバスで移動しまくってきた。
たしかにバスは時間がかかるが、それでも5日もあれば普通は大丈夫…なはずだった。
僕の前に立ちはだかった壁は【南米最大の悪路】だった。
今まで生きてきて、日本あちこち旅をしてみたけど日本にはほとんど悪路なんてものはない。
というか、あったとしてもそれは車道として存在しておらず、ただの山道とかそんな感じであって”車が通る道”はすべて整備されていると言っていいと思う。
ところが世界には悪路はゴマンとある。
こんなところを平気でスピードを出して進んでいくのだから中の乗客はケツをしばかれつづけるハメになるわけだ。
日本では味わえない体験ができる。
ペルーに陸路で行くためのルートは2つ。
《サンパウロ→アスンシオン→サンタクルス→ラパス→クスコ》
《サンパウロ→パラグアイ→アルゼンチン→ラパス→クスコ》
どう考えてもルート2の方が遠回りなのだけれど、そのほうが安全だったりもする。
なぜならアスンシオン→サンタクルスが南米最強最悪の道だからだ。
バスに乗ってれば一晩でつくような距離なのに、ハンパない悪路のため48時間とかかかってしまう。
それだけではない。
悪路を無理やり走るので、すぐバスが故障する。
それで1時間、2時間、3時間…と遅延していく。
バスが走ればケツはしばかれ、止まれば灼熱の太陽と砂埃に襲われる。
もちろんwifiなんかない。
ケータイ充電だってできるわけがない。
48時間なにもすることがないのだ。
そんなの嫌だ、嫌すぎる。
無理ゲーすぎる。
しかもそんなに時間がかかったとなれば24日に間に合わない…
ということで…
そこは男らしく…
金に物を言わせましたー!
飛行機でサンパウロ→アスンシオンまで飛行機でビューンです。
25000円バイバーイ\(^o^)/
※バスだと総額1万もしない。
サンパウロを飛び立ち、第一目的地であるボリビアのサンタクルスに到着しました。
4ヶ月前はじめてボリビアに来たときもこのサンタクルス空港に降り立ったっけ。
空港でローカルバスにのり、街なかへ。
とりあえずお腹が空いたからローカルレストランでご飯を。
めっちゃボリビアっぽいご飯。
ボリビア飯はだいたいバーベキューっぽい肉とコメとポテトとかそんな感じ。
ふとせっかく来てみたことだし…とボリビアのビールを頼んでみた。
『ウナ セルべッサ ポルファボール』
ビールを飲みながらしみじみ…。
4ヶ月このサンタクルスに降り立ったときは『オラ(こんにちは)』『ウノ(ひとつ)』『グラシアス(ありがとう)』も言えなくてチケットを買うのさえ大変な思いをしたが、いろんな国をまわってなんとなくだけどスペイン語を覚えてまたボリビアに戻ってきた自分にちょっと感動した。
その後バスターミナルへ。
もう時間がないのでこの日の夜のバスでラパスへと向かうことにした。
ここからは悪路はないはずなので12時間も乗れば明日にはラパスだ。
これでクスコまで無事に行けるだろう。
それともうひとつ。
実はこのサンタクルスで一人待ち合わせをしていた方がいた。
美容師をやめて青年海外協力隊としてボリビアに美容を教えに来ているという女性だった。
前から連絡をもらっていたのだけれども時間がないしどうしよーと思っていたけども、協力隊の人で美容師もいるとは知らなかったのでとても興味があり会うことになった。
まず会っていきなり警察に捕まった(笑)
『パスポート』
いきなりパスポートを見せろと言ってきた。
僕はもちろん持っていたのだが、彼女は持っていなかった。
すると『バスターミナルや公共の場ではパスポート持ってないと違反になる』とかなんとか言って交番みたいなところに連行されてしまった。
僕はその間とりあえず外で待つことに。
なんだかんだ1時間くらいして釈放された。
なんだったんだ…
その後ちょうど僕が街歩き用に使ってたバッグがぶっ壊れてしまったタイミングだったので一緒に市場に買いに。
サンタクルスは活気があっていいなー。
いい感じのバッグを変えたので、バスの出発時間までバスターミナル付近のレストランでビール飲みながら時間つぶし。
協力隊になる前の話とか、ボリビア行きが決まってスペイン語をめっちゃ勉強したこととか、ボリビアでの活動内容とかいろいろと話を聞くのが面白かった。
美容師って人の髪切るだけが仕事ではないし、国や地域がかわったり、需要がかわれば仕事自体が変わっていくものなんだなーと実感。
2年間という縛りがあるので厳しいが、他国で美容師として支援活動をしてみるのも楽しそうだと思った。
お会い出来て良かったです。(今どこにいるんだろ)
そしてキレイな夕暮れのサンタクルスを後に、僕は一路ラパスへと向かう。
つづく。
世界一周1000人ヘアカットの旅
切った人→989人・62ヶ国籍
世界一周→32ヵ国・431日目