一昨日は居酒屋Up to Youでした。
もうはじめてかれこれ5ヶ月がたちました。
「美容師が居酒屋?なんで?」
始めたときには結構不思議がられましたが、理由はただ料理がやりたかったから。
嫁はそれを機に食品衛生の資格をとりました。
僕らは南阿佐ヶ谷にあるバールアールというバーの定休日である月曜日にお店を貸してもらい営業しています。
料理もメニュー考えたり、買い出し、仕込み、調理を全部考えて自分たちでやっています。
大変だけど、お金をいただく以上ガチンコです。
美容師やりながら中途半端だとか、素人がどーのこーのと言われようが、それでも来てくれるお客さんに「ありがとう」と言ってもらえてるうちはそれで良いかなと思って本気でやっています。
ちなみに居酒屋Uptoyouのお客さんは友達、美容師仲間、阿佐ヶ谷にお住まいの方々、このブログを見てくれた人などが来てくれてなんだかんだいつもワイワイとしています。
一昨日も3時まで営業して、帰宅。
昨日は嫁は出張マツエクのため朝10時に家を出ていったのですが、僕は昼から美容室の営業のため、ちょっとゴロゴロとしていました。
ふとフェイスブックを見ると、こんな記事が流れてきました。
予約のキャンセルやバックレについて
要約すると、ドタキャンやバックレはないよね…っていうサービス業従事者であれば10回くらいうんうん頷いてしまうような昔っからある問題ですね。
本当にドタキャンやバックレは困るもんです。
ホテルなんかではキャンセル料を請求されますが、レストランなどではその請求は難しいです。
美容室もですが、来店→サービス提供→お会計という流れなので、そもそも来ないということはキャンセル料をもらうこともできません。
なので、現状ですとバックレてもペナルティはないから、バックレ放題なんですね。
美容室側は予約をしてもらった以上待つ以外にどうすることもできず、それで来ないとなると相当もどかしい思いをします。
こちらは時間をその人に提供すると約束しているわけなので、キャンセルをされると自分の時間を無駄にしてしまうし、悲しい思いもします。
何より最悪なのは”他のことがやりたくてもできない”ということです。
来ないなら来ないと言ってくれれば他のことができるのに、連絡がないとひたすら待つしかありません。
「なぜせめて連絡をくれないのだろうか…」と人間不信になりそうになります。
以下上記のブログからの引用ですが、同じようなことが書かれていました。
レストランでの予約は、食べた食べないという話しではありません。その時間の(空間の)席を買っているのです。
『予約』というのは、予めの約束
大人の約束なのです。ヒロッシーニの夜の客単価は、約¥4200くらいです。お客様は予約をした時点で、例えば、この¥4200という商品、席を買ったのです。
僕らは、この商品を買ってもらってお店を経営しているのです。だから、食べた食べない話ではないのです。それでも、病気やご不幸など色々なことがあります。キャンセルをしなければならない時もたくさんあります。
それは仕方がないことなのです。決してキャンセルされると、売り上げが無くなるからと、文句で書いているわけではありません。
ただ最初に書いたお客様のように、直ぐに連絡をもらえたり、近く別の日で都合をつけてもらえたり、僕らも人間商売です。予約の時間を過ぎそうなら、電話をしてもらえれば、それだけで毎日気持ちよく生きていけるのです。
…と。
せめて言ってくださいよ…ということです。
僕もそうなのですが、常連さんはぶっちゃけ遅刻しようがキャンセルしようがあまり何も思いません。
なぜならその方たちがいるから僕もあると思うし、キャンセルしてもまた来てくれると思うからです。
だから「遅れますすいません」「急遽いけなくなりましたすいません」って連絡をちゃんとくれる方はむしろ好印象です。
こちらも素直に「またお願いします」と言うことができます。
サービスを提供する側だって人間なので、良くしてくれる人には良くしたいし、いつも来てくれる人にはもっとサービスしたくなるもんです。
もちろん新規の方だって、その方たちがいてこそサービス業は成り立つので、どちらがいいとか悪いとかいう話ではないですが気持ちの問題で。
でもこういう事をあえて言うと勘違いされる方も正直います。
敵を作ることもあるし、批判も来たりします。
それはお客様という立場の方からだけでなく、同業者からも。
遅刻しようが全然オーケー!ドタキャンも気にしない!お客様最優先!お金いただくなら尽くせ!っていう店は確かにありますし、「ドタキャンしても気にしないでくださいねニコ」ってサラッと言えるような感じでサロン運営されてるオーナーさんもいます。
そういう方からしたらあえて「キャンセルやドタキャンはやめてください。バックレなんてもってのほかです」とか言うのはうっとうしいんでしょうね。
自分の時間を使うことでお金を頂くという概念で働く僕のような人間と、何かしらの行動(カット、調理など)に対してお金を頂くという概念で働く方とでは感覚がまったく違うので話は永遠に平行線を辿ります。
なのでそういう方とはもう言い合いをしません。
ブログに書いたりするのでいろんな人が目にしますし、いろんな人がアレコレ言ってきますが、僕はスルーします。
どちらにも正しい部分があると思うので、どちらも正しいって事でいいやって事にしています。
そうすると今度は「言うだけ言って、こちらの意見は聞かないのか!」と食いついてくるのですが、それも華麗にシカトです。
なぜどこの誰ともわからない人の意見を聞かなければならないのか…と。
意見交換なんかしたってしょうがない。
だけど、人は構わずやんややんや言ってくるわけです。
でも実はそれがありがたかったりします。
アンチに「ありがとう」
アンチという存在は必ず何やっても出てきます。
万人を納得させることは不可能だからです。
あえて発言したり発信したりすることでいろんな人の目につくので、当然アンチは増えていきます。
新しい事をしてたり珍しいことをしてたりすると、なおさら。
そんなアンチの中にも2種類のアンチがいます。
【行動を起こすアンチ】
【行動を起こさないアンチ】
です。
行動を起こさないアンチはこちらからは存在を知るすべがないのでどっちでもよいのですが、行動するアンチというのはいわゆる批評コメントしてくる人だとか、文句を言うだとか、そういう何かしらのアクションをしてくる人のこと。
当然うざいです。
基本的につっかかってくる人は感情的なのでまともに話も聞いてくれませんし、本当ウザいとしか思えません。
そういう意見が違う人を丸め込むとしたらそうとう骨が折れます。
言い返しても「ああ言えばこう言う」でめんどくさい、黙ってれば「なぜ議論しない!」とか言われてめんどくさい。
そう、行動するアンチはめんどくさい存在なんです。
でも、それがなぜありがとうなのか?
実は批判されることに関してはネガティブな感じしかなさそうですが、恩恵も受けられます。
それはアンチの行動一つ一つで自分の存在が拡散され、宣伝になるということです。
つまりアンチが広めてくれるんですね。
これは何度もブログを炎上させた経験がある僕が言うのですから間違いありません(笑)
ある人は「こんな考えはだめだよ」と言う。
またある人は「こんな美容師だめ」と言う。
でもその人がなぜ発言するか?というと、自分の周りにいる友達やフォロワーに自分の意見を聞いてもらいたいから言うわけですよね。
それを聞いた100人が100人賛同してくれるわけありません。
僕を批判した人に批判する人も存在するわけです。
裏を返せばそれって僕に賛同してくれるということですね。
そうやって新たなファンを作ってくれるのにアンチは一役買ってくれてるわけです。
アンチは批判するくらいですからもう関わってこないと思いますが、それをきっかけに僕の存在を知ってくれた方は来店してくれる可能性があります。
というか、実際結構そういう方来てくれてます。
「炎上した記事見て、おもしろいなーと思ってそれからファンになりましたww」
と。
だからありがとう。
本当広めてくれて、感謝です。
わざわざ言うことで本当のお客様を大切にする
キャンセルについて…というブログを書いた人の他の記事も読んでみました。
すると最新記事にあったのが、先日の「キャンセルについて」という記事に対する批評の電話がかかってきたよという内容でした。
とある飲食店経営者から「昨日のブログもそうですけど、正直、ウチもキャンセルでまいることはありますが、こういう田舎でキャンセルやキャンセル料など色々言ってたら、悪い噂しか立たないですよ! だから、僕は仕方ないなって思うようにして頑張っています。だから、ブログでああいうことをいちいち書くのはどうかと思って…地元の人で読んだ人は、たぶん気分悪いと思いますよ。他のブログでも、正直そう思うことが多いですし、ウチのお客様にも評判悪いですよ。」とわざわざ電話がかかってきて、そのやりとり、それからキャンセルはやめてくれということについてなぜブログに書いたか?という思いも書いてありました。
詳しくはこちら読んでみてください↓↓
そういうアンチの意見に対しての返答が書いてあったのですが、それもまたいいなと思いました。
以下一部引用。
飲食店経営者である以上、食文化を上げるためには、今回の『キャンセルについて』のように、ルールやマナー、モラルをはっきりとお客様に伝える。理解してもらうことが、それ以上に大切な食文化の向上だと思って12年やってきています。
メールで「潰れろ!」「星付きのつもりか!何様だ!」「小さい子供のママ友をナメんなよ」っと色々なことを書かれても、年齢制限の黒板を見て「てめーみたいな店は潰れろ」っと玄関で唾を吐かれても、電話で無断キャンセルや時間のことを説明していて、前回書いたような態度で切られても…
嫌なことばかりだけど、ブログという形や、もちろん丁寧に直接伝えていくことが一番大切な使命だと僕は思っています。
つまり、この方にとっては「キャンセルはいけませんよー」と言ったり、店内禁煙をつらぬいたり、あえてどんな人も受け入れない姿勢を貫くことで本当のお客様に本当のサービスを受けてもらえると考えていると。
お客様に本当も嘘もないかもですが、サービス提供する側が定めるルールや感情を無視するような人はやっぱり違うと思います。
誰でも来てくださいね!というスタイルは必要ですが、それはファミレスだけで十分です。
味で勝負してたり、本当に自分を信頼してくれてるお客様を守るためだったり、そういう方の居心地の良さを守るためならやっぱりあえて言うということはした方がいいのではないか?と思います。
同業から批判がきても、うちはうち、よそはよそでいいと思いますし、スタイルが違えば顧客の奪い合いにならないからむしろ平和じゃないか?って思います。
美容師という仕事をしているので思うのですが、ファミレス的な美容室って多いような気がします。
チェーン店とかは必然的にそうなってしまうのですが、それはそういう需要に対しての供給なのでいいと思います。
ただ、言いたいのが何もみんながみんなそうする必要はなくないかなというところ。
赤ちゃんからおばあちゃんまで、男女問わずどんなスタイルでもOKで、文字通り誰でも受け入れることができる店というのは、常連さん一人ひとりが我慢しないといけない部分もあるかもしれない…ということです。
例えばお子様連れはまさにだと思います。
子供が泣いてもいい環境で、お客様もその認識なら問題ないですが、そうではなかったら?
リラックスしたい人と、本読みたい人と、話したい人と、子連れで来たい人は同じ空間でサービスを受けるのはストレスがかかります。
受け入れるのか?受け入れたいのか?受け入れられないのか?受け入れたくないのか?
自分の思いや店の特徴を言ってあげる事で敵を作っても、批判が来ても、自分の考えに賛同し、価値を見出してくれる本当のお客様を大切にできるのであれば良いんじゃないかな。と僕は思います。
アンチが広めてくれることを考えたら一石二鳥。
今日紹介したレストランのオーナーさんのブログを載せてみようと思ったのもアンチの批判電話の記事があったから。
僕のブログを読んでくれてる方で長野県にお住いの方がいたら、もしかしてこのレストランに行くかもしれないですよね
書く→批判くる→それについて書く→読者がそれを自分の媒体で記事にする→その媒体の読者が読む→来店
と。
ぜんぜんありえない話じゃないです。
そうなると、やっぱりアンチありがとうという事になるのでしょうね。
僕もあえてお子様連れOK、貸切OK、早朝深夜OK、寝るのOK、ビールOK、漫画OKとかなりゆるく許容している反面バックレさんは再来店不可、スパ不可、女性のパーマ不可、値下げ不可、とも掲げています。
「僕の店のスタイルが嫌なら来なくて大丈夫です」という感じでお店の内装もサービスもメニューも作ってます。
なので当然好き嫌いが別れるんですが、それでいいやと思ってやっています。
似たような感じでやってらっしゃるレストランのオーナーさんの思いが書かれたブログを読んでいろいろ思ったので、つい書いてみました。
サービスを提供する側があえて発言すること、発信するこの大切さ…。
サービス業の方はこれを読んでどう思うのだろう?