22日〜30日まで、怒涛のセミナーラッシュが終わりました。
3都市で7回…(笑)
喋りすぎて喉痛いです。
内容はほぼほぼ同じような感じで【これからの日本社会と美容業界】というような内容でした。
その中で繰り返し、繰り返し伝えてきたこと。
それが「人口が減ったり、人々の価値観が変われば仕事も変わる」「何も変えないままじゃすぐに厳しくなる」「だから繋がりを作ろう」ということでした。
ちゃんと伝わったかわからないけど、中にはお礼のメールをくださる方もいたりして、全国あちこち行って良かったなと思いました。
ひとつ印象的だったことがありました。
悩んでいても何も始まらない
ある回に来てくれた美容師さんが、帰る前に片付けてるときに話しかけに来てくれました。
「つらすぎて辞めたいけど、辞めると言い出せなくて悩んでいます」
しばらく話を聞いて「こうしたらいいんじゃないですか?」みたいなことを言っていたら泣き出してしまいました。
その方の普段の生活や仕事環境はわからないけど、それほど追い詰められてるという事なんだと思いました。
「悩んで働いてても何も始まらないから、まずは思ってる事をちゃんとオーナーさんに話してみて、辞めれるようにしてもらったほうがいいんじゃないでしょうか」
そう話して、その方は会場をあとにしました。
その帰り道、お昼ご飯なんにも食べてなかったのでソバでも食べようかーとか思って歩いているとその方とまたバッタリ会いました。
「どこ行くんですか?」
「行く宛もなく…」
とのことだったので「じゃーソバでも食べ行きませんか?」と誘って一緒に食べに行くことに。
立ち食いソバ屋に入り、ズルズルと食べながらアレコレと話していました。
「辞めたいけど、辞めたことがないからどうしていいかわからない」
「言い出そうと思ってたけど、先に他のスタッフが辞めることが決まって言いにくくなって…」
なんかつまり”何か変えたいけど勇気が出ない”という事だったようです。
なんかわかるというか、そうやって悩んでことが過去に一度だけありました。
2010年、アシスタント2年目の頃に転勤をきっかけに病みまくって毎日辞めたい辞めたい思ってて、でも辞めたら全て失ってしまうようで言い出せなかった時期がありました。
そんなモヤモヤと過ごしていたある日、連休があったのでなんとなく仙台に行きました。
そこで出会った旅人と酔っぱらいのオヤジに成り行きで相談したんです。
すると「そんなもんやめちまえ!」「背中押されに東北にきたんだろ!」みたいなことを言われて「ああ、そうだよなぁ…」とやっと決心がついて、僕は会社をやめました。
それからは何事もポジティブに考えるようになったし、悩んだ時はすぐに何か変化させて行動にうつしたりするようになり、病むなんてことは一切なくなりましたし、むしろ好きなことばっかやって生きています。
今でこそ「悩んでても何も始まらない」「動き出すのは自分しかいない」なんて思いますが、あの日、あの酔っぱらいのおっちゃんと旅人と出会ってなかったら…
あの一言が無かったら僕はどうなってたんだろう…
なんて思ったりもします。
とりあえず「動き出さなきゃ何も始まんないですよ」と言っておきました。
今まで以上にしんどい世の中が来る
セミナーで最近話してるのは少子高齢化や人口減少やAIやネットのこと。
それから経済のこと。
今後日本と世界の国々はどんどん変わっていきます。
日本はこれからどんどん厳しい状況になり、近場のアジア諸国はどんどん豊かになると思います。
誰か良いとか悪いとかそういう話ではなく、もうそういう運命です。
その中で笑う人も出てくれば、泣く人も出てきます。
経済や社会の変化がもたらすものは人によっては深刻な問題であるということ。
今までいた大多数の”普通の人”がいなくなり、少しの富裕層と多数の貧困層にわかれるといわれています。
すでにその傾向はあり、ネットスキルがある人でなおかつ繋がりがたくさんある人…いわゆるインフルエンサーは仕事も比較的見つけやすいですし生きやすいのに対して、そうじゃないと厳しくなってきています。
インフルエンサーの人たちが言うようにフォロワー至上主義みたいなところもあるかもしれないんですが、今はまだ全然平気だと思います。
今はまだ。
でもこれからそういう社会の変化がどの業界にも影響してきて、美容師も例外じゃないのかなと思うところがあります。
自分の中で考えてるのは、まずどんなことでもいいからインターネットを学んでみること。
発信をはじめてみること。
ですが、その中で1番大切なのは“人との繋がりを作ること“です。
集客がどう〜とか、アフィリエイトがどう〜とかそういうのはある側面でしかなく、本当に大切なことは繋がりだと思います。
SNSというものはその為にあるのではないか…と。
そして別にアナログな方法でもいいと思います。
何をするにも”相手”が必要であり、相手がいないと何も教えてもらえない、何も教えられない、何も売れない。
背中も押してくれないんだと思います。
大人になってからの友達の作り方
ソバを一緒に食べに行ったそのセミナー受講者の方は、僕がやっているサロカリというコミュニティに興味があってセミナーに来てくれたようでした。
なぜ美容師コミュニティなんてものをやっているか。
僕の中での想いとしては”繋がり”を作ってもらうという事が1番強くあります。
例えば美容師は髪を切る以外に【技術を教える】ということができます。
かつては雑誌に出てるようなカリスマ美容師しか講師はできませんでした。
どんなにスキルがあろうとそれを人に伝える術がない人にはチャンスはありませんでした。
でも今はインターネットがあります。
SNSがあります。
誰もがそれをする事が可能なんです。
1人ひとりには、その人にしかない個性があり、能力があり、人に好かれるものがあるはずです。
誰もがそれを活かせる場があればどんなにいいかとずっと前から思っていました。
インフルエンスとは影響や影響力という意味で、要はどんな人でも人との繋がりが作れ、影響力を持つことができる場”を提供する事である程度の事は解決したり、そうでなくても一歩の前進にはなるであろう…。
そう思ってコミュニティをやっています。
いつの間にか全国、海外も含め300名の美容師理容師仲間(学生さんも)がいて、今はその想いが形になってきています。
誇張なく、一撃でいろんな人に自分を知ってもらえ、いろんなチャンスを得られるようになりました。
ただし、行動を積極的に起こせば…ですが。
先日は大阪で新年会があり、参加者の半分は関西以外の人でした。
お酒飲んで騒いでワインディングリレーとかしてたのですが
中には北海道から来た人も
名古屋から来た人も
福岡から来た人も
“この為に”わざわざ来るというのは人によってはクレイジーだと思うかもしれませんが、そこにはお金以上に大切な”出会い”という価値があります。
だから交通費を払ってでも全国から人が集まるのだと思います。
はじめましての人も。
入った時期とか関係なく。
仲間に入れば、もう仲間です。
コミュニティをやっている中で師弟関係を築いた人もいるし
長年やってきた福祉美容を若手美容師に教えて慕われてるパパみたいな人もいるし
コミュニティで出会った人とフリーランスグループを作って一緒に働く人もいるし
なんかいろんな人がいます。
行動を起こせば人生は変わる
大人になってからの友達って中々作るの大変かもしれません。
仕事におわれ、気づいたら時間だけが過ぎていく…
それが普通かもしれません。
だけど、友達は作れます。
作ろうと思うかどうか、受け入れてくれる世界を見つけられるかどうか、ただそれだけです。
友達が多ければ、インフルエンサーと同じです。
仕事がそこから生まれるかもしれません。
でも何よりも大切なことは、そんな友達が背中を押してくれるかもしれないということ。
職場でイジメられて悩んで、辞めた頃にコミュニティ入ってきたアシスタントの子もいました。
そこで出会った美容師の影響で美容師までやめずに済んだとお礼をされたことがあります。
でも、結局のところ行動を起こしたのはその人です。
その人が作った結果です。
例えば人に声をかけ、人に何かを与えようとし、人に好かれようとする。
環境を変えようとする、自分を変えようとする、新しいことに挑戦してみる。
すべて自分で動くことで始まるんです。
「好きなことして生きてていいね」
そんな事を僕はたまに言われます。
でもそれは自分で苦労して作ってきた結果です。
かつてウジウジ悩んで病んでたけど、酔っぱらいのオヤジの一言にハッとなって行動を起こしました。
そこから全部始まりました。
だから今はっきりと「何もしなければ絶対に何も変わらないし、何も始まらない」ということを人に言っています。
1人きりで悩んで動き出せないという人でも、ほんの少しの出会いときっかけで人生はきっと好転していきます。
SNSが苦手ならいっそ諦めてアナログな繋がりをたくさん作ればいい。
たくさん背中を押してくれる友達を増やせばいい。
その為にする事はそんなに難しいことじゃない。
ただ一歩踏み出して、ほんの少しだけ自分をさらけ出して、ほんとただそれだけ。
【人との繋がり】
それはお金や仕事よりも大切なことです。
家族との時間、友達との時間、恋人との時間。
それを何よりも最優先して作るべきです。
その繋がりが結局お金や仕事になるから大丈夫です。
人の為にたくさん動けば、いつかそれは返ってきます。
だから大丈夫です。
自分が環境を変えるために行動を起こすことでリスクなんかない。
あるかもしれないけど、ないと思えばない。
だから大丈夫です。
【何もしなければ何も生まれない。何も変わらない。】
そのシンプルなルールを、どれだけシンプルに受け入れられるか。
人生が良い方に転ぶかどうかはただそれだけなんじゃないかと思います。
そんなマインドだから僕はこんな事をやっています。
コミュニティというもので、かつての僕のような人が減ればいいと思うし、かつての酔っぱらいオヤジが増えればいいと思います。
人生は変えられる。
自分が一歩踏み出せば。