『お金の若者離れ』の話。なぜ人は働かなきゃいけないのと思うのか?働いたら負けだよ。

こんなのが話題になってるのはご存知ですか?

お金の若者離れ

これに対して高須クリニックの高須さんがブチギレ

それに若者であろう人たちがブチギレるという、なんだかカオスな感じになっています。

こういうのってよく見ますよね。

若者にもっとやれって言う年配の方と、時代が違うんじゃ!と反論する若者。

そういうお互いが正論っぽいことを言ってる場面を見るたびに『なんかみんな勘違いしてるよな…』と思ってしまうわけです。

年配と若者どっちが正しいかという無駄な争い

先日、仙台と山形で『働き方〜』みたいなテーマで講演してきました。

人口減少から高齢化から貧困層の増加から、それが働く人たちにどう影響して、いろいろとマズイからじゃあどうすんの?みたいな。

僕は美容師なんで美容師向けにそういう講演やることが多いですけど、美容師業界は今は人口減少してオーバーストアなんでどう考えてもお客さん減りまくりなわけです。

僕世代(アラサー)は結婚や出産といったライフイベントもあり、お金が必要な場面が増えます。

それにもかかわらずお客さんが来ないので、売上は下がる一方。

やむを得ずコストをかけて集客代行サービスを使用するわけですが、そこでさらにクーポンなど出してしまうので売上はやっぱりあがりません。

上がっても一時的。

なぜなら2回目以降の来店は正規料金という実質的な値上げしているので、お客さんは当然嫌がります。

なので延々とコストをかけてクーポンを発行し、新規集客をし続けます。

リピートで成り立つ産業なのに、リピートさせないような仕組みで成り立ってしまってるだけでなく、サービスの質を維持して価格を下げて安売りをし、さらに広告費はかかるので給料には反映されない。

よって美容師は疲弊していきます。

じゃあ辞めるか…という話になるわけです。

それを見ている40代とか50代の美容師さんはこう言います。

『今どきの若者は根性がない』

『技術をもっと磨くべき』

『お客様と向き合えば結果は出る』

それにたいして若者は『はあ?めちゃくちゃ働いてるし』っていう感じになります。

喧嘩です。喧嘩。

最初に載せたのと同じようなやり取りですよね。

そもそも、なぜ上の年代の方々はそういう発言をしがちなのか?

それは明らかに高度経済成長とかバブルとか、美容師で言えばカリスマ美容師ブームとかの時代を過ごしてきていることが大きいです。

“開ければお客さんが来た”と言われる10〜20年ほど前の時代に20代30代を過ごし、バリバリとやってらした方々は売上も伸びたしやりがいはあったと思います。

そして、その頃からの顧客が今もなお来続けているパターンが多く、まさに技術を磨きお客様とちゃんと向き合えば食っていけるという状態。

働くことに見返りもあり、すごく意義があったと思います。

だから若者にたいして『俺らはやった。だからお前もやれ。』と言ってしまうのはごく自然なことなのかもしれません。

でも若者も言われたとおりやっています。

同じように技術を磨き、同じようにお客様と向き合っていると思います。

やってても結果が出ない。

それは若者の努力が不足しているからなのか?

甘ったれているからなのか?

まず、それは全然違うと思います。

『同じことをやっても結果が出なくなった』というのが正解で、どちらが正しいのかを決めようとすること自体間違ってます。

お給料がたくさんもらえた時代があったとして、今はそうじゃないだけでなく物価が全く違うのだから、その時の価値観を押し付けられても若者は困るのかなと。

でもその価値観や時代背景の違いと、お金がないというのは全く関係がない話です。

その本質的なところを多くの人は勘違いをしている。

どちらの世代の人達にも共通して言える事は『たくさん働かなければいけない』と思っているところ。

本当に考えなきゃいけない事はいかにして働くか?ではなく、いかにして働かないか?であるにも関わらず、そっちは思考停止状態。

それが一切語られず、働け働けって大丈夫かよ…と思ってしまいます。

働く事で何を得たいのかが重要

個人的な意見ですけど、年収とかが高いと幸せで低いと不幸というのはあまりにも的ハズレだと思う部分があります。

人ひとりの幸福度をなぜお金で測ろうという発想なのかそもそも疑問です。

若者さえもなぜお金があったほうが幸せだと思ってるのな。

お金の若者離れと言うけど、もしお金があったら何をするの?とも思います。

みんな収入が上がると同時に支出を増やし、新しい家を買ったり新しい車を買ったりしますよね。

美容師で言えばお店を建てたり。

なんで『あなた方とは時代が違う!今は給料が安い!』とか言いながら、その年配の方々と同じような生活スタイルを目指すのか。

それを年配の方たちに強要されるわけでもなく自らそうしているわけですよね。

そこら中に空き家が溢れてますし、家だって車だってなんだってシェアすれば済む話です。

なのにそこにお金を使う必要があると考える。

『家があれば幸せで、そのために働くの?』

『新車が買えれば幸せで、お金はそのために必要なの?』

『そのお金を得ると幸せになれるから働くの?』

もし答えがYESなのであれば、じゃあなんで家があれば幸せなのかを考えてみるといいと思います。

なんで新車があれば幸せなのかを考えてみるといいと思います。

なんでお金があれば幸せなのかを考えてみるといいと思います。

雨風がしのげる建造物。

走る鉄の塊。

何かと交換できる紙。

それが目の前にたくさんあればあるほど人は幸せになれるのでしょうか。

そのために自分の大切な時間を犠牲にし、家族や友達との限られた時間を犠牲にし、青春を犠牲にして働くことがそんなに必要なことなのでしょうか。

『いや、家とか必要っしょ』

『車ないと生活が』

『お金なかったらご飯が食えない』

ってなると思いますし、それでいいと思います。

ただ、あまりにも感覚を年配の人に合わせすぎなんじゃないかと思うところがあります。

若者がみんな『今の時代は厳しい!』『バブルのときと違う!』とか言ってますが、それなら感覚だって合わせなくていいと思うんです。

なんで超高いツアーくんで旅行いこうとするの?

なんで高級マンションに住もうとするの?

なんで女の子と高いレストラン行くの?

っていう。

そんな事しなくて良くて、べつに自分が満足できるなら極論ホームレスでも貧乏バックパッカーでも宅飲みでも良くない?って思うわけです。

それがダメっていう人は合理的にダメな理由を説明してほしいくらい。

だってそうすれば浮いた分働かなくていいし、その働いてたであろう時間を自由に使えますし。

僕はもうすぐ30歳になろうとしてんですけど、今実は家っていう家がありません。

会社を経営したり、講演会で全国を飛び回ったり、旅したりしているので家に必要性を感じなくなったからです。

今日来てる服もしまむらで800円で買いました。

キレイだったし安かったので。

20代前半でサラリーマン美容師をしていた時は世界で美容師をする夢を叶えるためスキルを学びながら2年間毎日もやし焼きそばだけ食べて貯金しました。

生きることなんか簡単にできます。

生活レベルなんて人に合わせなくても、夢があって、充実感があって、楽しくて、幸せで、自分が満足できてればそれでいい。

良い家に住み、良い服を来て、良い車に乗り、良いものを食べ…

なんで?って思います。

なんでそれをしなきゃいけないの?

そしてなんでそのためにめちゃくちゃ働かなきゃいけないの?

って。

本当に必要なものって実は少なくて、そんなことより時間のほうが遥かに大切です。

質素な暮らしはネガティブに考えると節約なのかもしれないですが、ポジティブに考えると生活をカスタマイズする…みたいな風にもなります。

変なプライドを持たなかったり、見栄をはらなければ、全然余裕で生きていけます。

『働かなければいけない』っていう思考は今すぐやめたほうがいい

ところで、できるだけ働かないほうがいいと思っています。

じゃー何すんのって言われたら『遊ぶ』『身近な人に親切にする』『好きな事をする』です。

本当に。

働いたら負けくらいの勢い。

そういう事言うとたいていの人は『うへ、バカが何か言ってるぞ!』ってドン引きするんですけど、そうやってドン引きしてる人たちが意外と『お金離れやべえ…』『お金降ってこないかな』『お金お金お金お金おkgdwgjpd@cX!i”;og….』って言ってるわけです。

お金が必要ってマインドが強すぎて、ブラック企業だろうがなんだろうが、とにかく死にものぐるいで働かなきゃいけないと思ってる。

それは年配の人も若者も同じ。

たしかに働いたら働いただけお金はもらえます。

でも、それ紙。

紙があっても本当に必要なことは何もできないし、手に入らない。

すぐに消えてなくなる贅沢をし、余ったお金は銀行に保管しておく…

そのために大切な大切な時間を費やしまくる。

それがもったいないと思うから、働いたら負けだと思います。

というか、働き続けたら負け。

なぜなら気づいたら体が動かなくなってるから。

気づいた時にはやりたいことも出来なくなってるから。

気づいたときには大切な人もいなくなってるから。

なぜ今国が副業を推薦してるのか、なぜ世界中の偉い人が働き方を変えたほうがいいと言ううのか。

その本質は『収入を増やせ』ではない。

『時間を増やせ』です。

いつまでもスマホがなかった時代、インターネットがなかった時代、ABKがいなかった時代、クラウドファンディングがなかった時代と同じ感覚でいることはリスクだと思います。

売り方が変わり、買い方が変わり、お金の概念が変わり、人の生き方が変わり、それでも働き方は変わらない。

そんなことがあってたまるか、くらい思ったりしています。

今すぐ仕事をポイ捨てして遊び倒せば幸せになる…!

なんて言うことが言いたいのではなく、自分の大切な時間を、家族や友達との時間をもっと作るようにしていかないといけないと思います。

働いても働いてもお金”しか”手に入らないからです。

こういうことを言うと『無理じゃね?世界をフラフラ旅したからって調子乗ってんなよ?』とか言われるんですけど、これはガチです。

大切なのは働き方じゃなくて、休み方を含むその他の生活です。

そもそもなんで1日8時間だけ働けばいいと思うのか。

なんでその時間さえ働けばあとは何もしなくていいと思うのか。

働く以外の時間に何をするかで人生はどうにでも変わります。

お金がないとか言いつつ家でゴロゴロしながらテレビを見ていたりとか、家でだらだらゲームをしていたりとか、その時間にめちゃくちゃ好きな事を思い切りやってみたら人生が変わります。

めちゃくちゃ遊びまくってみたらそれが収入になったりします。

本当です。

誰でもです。

すべてのきっかけは興味や好奇心から生まれます。

そしてそれを続けた人のみが手に入れることができる世界があります。

それが”働かない”ということ。

例えば少年が『ミュージシャンになって年収1000万目指そ』とかいってギターを弾き始めるのでしょうか。

例えば少年は『家買いたいのでプロサッカー選手になる』とかいってボールを蹴り始めるのでしょうか。

そしてプロギタリストがギターを弾かされてると思うでしょうか?

プロサッカー選手がサッカーをやらされてると思うでしょうか?

“みんなやりたくてやってる

“好きだからやってるだけ”

副業とは『時間を使って好きなことをしてそういう武器を作りなさいよ』ということです。

今これから誰もが目指すべきところはそこ。

インターネットの進化、テクノロジーの進化によりこれまで有り得なかった世界がやってきています。

それをやることが許されるとかではなくて、そうやって生きていくべき最高の世界が来てるわけです。

逆に今までみたいにお金のために働けば働くほど不幸になります。

時間はどんどんなくなります。

友達はどんどんいなくなります。

お金⇔モノなんていう概念はどんどんなくなっていきます。

技術⇔笑い

話⇔ご飯

演奏⇔ジュース

家⇔料理

こうやって好きな人と自分ができることを交換して世の中は成立していくようになります。

その副産物としてお金が手元に残ります。

人はそれを人に使うようになるはずです。

今までたくさん歌ってくれてありがとう。

今までたくさん料理を食べさせてくれてありがとう。

今までたくさん話を聞かせてくれてありがとう。

そう言ってお金を渡していきます。

そしてまたその人が誰かのためにお金を使います。

それがこれからの経済の発展。

その時に『あなたは人のために何ができるか?』『あなたはどうやって人から感謝されるか?』がとても重要であり、それを時間をかけて作っていく事がなによりも大切になってきます。

人生に必要のないものを買うお金の為に自分を犠牲にし、やりたくもない仕事をやっていては永遠に時間は手に入らないし、特別な能力も身につきません。

だから”働くべきではない”と僕も思っています。

本当の幸せなんかもっと身近にあって、もしかしたら昼から友達とビールを飲むことかもしれないし、安いボロ宿泊まってもいいから両親と旅行に行くことかもしれない。

僕は親と東南アジア貧乏旅行してそう思いました。

良い家とか、贅沢とか、そんなものはバブルの幻想だと思います。

じゃなきゃつじつまが合わない。

世界の貧しい国でも人は幸せに生きられるという説明がつかない。

今、一生懸命働いて、働いて、誰もが辛い思いをしてるのはわかります。

『お前なんかに何がわかんだクソ』と言われても、僕もそういう生活をしてたことがありました。

でも、結局誰がなんと言おうと、どれだけブラックだろうが何だろうが、その会社や仕事を選び続けてるのは自分。

時間がどれだけなかろうが、未来がどれだけ暗かろうが、その生活を選び続けてるのは自分。

若者とか年配だとか1ミリも関係なくて、単純に未来をどう生きたいのか?

それでしかないと思います。

こういう事を書くと『バカなやつ』と言われたりもするんですけど、一部の人は気がついてます。

お金はそんなに必要なものじゃない。

やりたいことをやるためには必要かもしれない。

でもいろんな人に信頼してもらえばそれさえも人が出してくれる可能性があります。

とにかく、生きるためにはお金はいらない。

一芸あって友達が多ければ一生楽しく暮らせるんです、本当に。

お金に縛られるのは不幸の始まりだと思います。

働くより生きようとするべき。

だからお金の若者離れとか、むしろそれ自体はいいんじゃね?って思います。

その行動を起こすチャンスが今来てるってこと。

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