ツーブロックが中学、高校の校則で禁止になる理由がついに判明。そして抜け道も…

先日髪を切りに来たある少年がおもむろにこのような事を言いはじめた。

「髪の毛の量が多いから横をスッキリさせたい。ツーブロックみたいな。でも先生に怒られるからできないんだけど…」

なんでだめなの?って聞くと、校則でダメなのだと言う。

結果的にスッキリさせることを重視し、サイドと後ろが刈り上がっていてトップが少し長い髪型にした。

またある時、高校の教師をやっている友達が来店。

彼はこういう。

「スッキリしたいからツーブロックにしたいんだけど、ウチの学校生徒にツーブロック禁止にしてるから、俺がやるわけには…」

結局彼もサイドと後ろを坊主のように短くし、トップだけ少し長くする髪型にした。

立場の違う2人の男を担当し、僕は思った。

「アホくさ…」

最近至るところでツーブロック禁止令を聞く。

だけどそれは決まって学校である。

会社ではそのような話はまず聞かない。

学び舎では一体何が起こっているのだろうか?

最大の問題点は担当した【先生】と【生徒】の2人 が“理由をわかっていなかった“というところ。

理由もわからず禁止し、理由もわからず禁止される。

これを茶番と言わずに何を茶番と言えばいいのか。

僕はイチ美容師としてこの記事を執筆することを決めた。

メンズのツーブロックってどんな髪型?

ウィキペディアによるとこうだ。

ツーブロックとは、髪型の一種。頭頂部から耳の上ぐらいまでの髪は長めに残し、そこから下の部分はかりあげにしている髪型のこと。長い部分の髪を下ろしているときと、束ねたり・ブローによって、かり上げ部分を露出させた時とでは大きく表情が変わる。 もう一つは普段髪を下ろしている場合は頭頂部からの髪の毛で刈り上げは見えない。なお風が吹いたり走っていたりすると上からの髪が揺れ刈り上げがすこし見える。 ツーブロックは日本では1980年代中盤 – 90年代初頭、若い男性を中心に爆発的に流行した

wikipediaより

正直、現在ではベーシックなヘアスタイルであるといえる。

利点としては耳周りや襟足がすっきりするから、髪の量が多い人やサイドが膨らむ人などにはとてもオススメ。

僕自身も過去に累計7年間くらいやっていたことがある。

とりあえず男性には人気の髪型である。

構造はサイドを刈り上げて上の髪の毛をかぶせるようにしたスタイルになっていて、簡単に言えば下の髪の毛(サイド)と上の髪の毛(トップ)の長さが繋がっていない事が特徴としてあげられる。

イメージを描いてみた。

※グレーが刈り上げ部分

ツーブロック校則禁止

【ツーブロックのイメージ】

ツーブロック校則禁止

【つながってるベリショのイメージ】

繋がっている(グラデーションのようになっている)ものはツーブロックとは言えずただのベリショなのだと思う。

そして”刈り上げ”とあるように、サイドが刈り上がってなければツーブロックとはやはり言えないのだと思う。

例えばトップがそこそこ長くて全体的にショートではないのだけど、サイドが少し短い…とかだったらそれをツーブロックという人はいないだろう。

つまりツーブロックはそもそもものすごく限定的なものであり、ちょっと何かを変えればそれはもはやツーブロックではなくなるのだ。

大差がない。

ではなぜ学校ではこんなにもメンズのツーブロックのみ風当たりが強いのか?

グラデーション刈り上げ(図2)は良くて、ツーブロックはダメ。

トップが被さってても刈り上がってないものは良い。

この差は?

あまりにもツーブロックの理不尽な扱いに、目頭が熱くなる。

一体ツーブロックが何をしたというのだ校長先生。

ツーブロックが校則で禁止の理由とは

考えてみたが理由がわからなすぎるので仮説をたててみた。

仮説①ヤンキー説

これは僕の偏見ではあるが、ヤンキーのベリショ率は異常だと思う。

ヤンキーは大抵が短く刈り込まれた髪型をしている。

「あ?何見てんだボケコラカス」

とか絡んでもないのにキレてるやつはだいたい髪型もハード系ワックスでツンツンさせてる。

もしそういうツンツン系ヤンキーが「サイド邪魔だなテメエ?コラボケェ」ってやり始めてしまったらまず容赦なく刈るだろう。

しかしそこでグラデーションの刈り上げにしてしまうと、ツンツンさせる箇所がトップにしかなくなってしまうため、ツンツン度が減ってしまう。

だからツーブロックという形にしてツンツン度は維持したままサイドをやっつけているのではないだろうか。

当然先生はヤンキーを規制したがる。

ヤンキーがツーブロック→はい、ダメー

という流れなのではないだろうか。

仮説②金正恩説

最近株が上がってきてる将軍様。

将軍様のこの覇気ヘアと呼ばれる髪型がツーブロックに似てなくもない。

学生がこの圧倒的金正恩感をだしていたらそれこそヤンキーに「ナメてんのかテメエボケコラカスマンセーマンセー」と絡まれるだろう。

他校とのトラブルを避けるために禁止にしているのだろうか。

仮説③腹いせ説

ハゲた先生がいやなんでもないです。

結論 理由なんてないどころかただの嫌がらせ

理由はマジでわからない。

どう考えても合理的な理由が一切見つからない。

いろいろと考えてみたが、その中であることに気が付いた。

それは僕が中高校生だった2001〜2007年頃の話。

あの頃、僕は「大人なんて信じねえ」みたいな事を思ってて、学校や先生に対しても反抗的だった。

まあ誰もが通る反抗期というやつだ。

そのころから美容師になりたいと思っていて自分でカットしてたし、ワックスで髪をイジったりしていた。

まあもれなく髪もツンツンしていたわけだ。

そして先生からよく髪のことで怒られていた。

その時言われていたのが「襟足が長い」だった。

ん?襟足?

確か他のやつもそんなようなことを言われていた気がした。

そしてその頃はツーブロックがダメなんてことは一度も聞いたことがなかったし、むしろスッキリしててええやんくらいな扱いだったと記憶している。

ちょうど実家にいるので中高生のときの写真を見てみた。

わ、若い。

14か15歳のときの僕だ。

夜な夜な意味もなくたむろしていた時に撮ったものだろう。

なぜか夜にサングラスというまぬけスタイル。

どちらの写真も確かに襟足が長い。

偶然にも後ろ姿の写真もあった。

たしかに長い。

高校生の時の写真もあった。アルバイト中に撮ったもののようだ。

この画像だとちょっとよくわからないが、やはり襟足は長かった。

なぜか?

それは当時ウルフカットというものが流行っていたからだ。

東京は知らん。僕の地元では流行っていた。

だから襟足はみんな今の学生達より長かったであろうと思う。

そう、先生達はそれを規制したのだ。

これはいったいどういう事だろうか?

現代禁止されているのツーブロックは当時禁止ではなかったし、現代でウルフカット禁止なんて話はないだろう。

もっと言えば70年代とかはリーゼントが禁止されていたのではないだろうか?

当然今リーゼント禁止なんて話は聞かない。

そこからわかる唯一のことは

【先生は流行りを禁止する人たち

であるということだ。

つまり、ツーブロックがだめではなく流行りが駄目ということになる。

合理的な理由なんかあるはずもない。

もはや完全な嫌がらせとしか思えない。

【流行りに乗る→勉強に支障が出る】

みたいな事を言う人もいるかもしれないが、それとこれとは関係がないことくらい子供でもわかる。

先生方はコボちゃんヘアが流行ったらコボちゃんヘアを禁止するのか?

カッパヘアが流行ったらカッパヘアを規制するのか?

「服装検査を行う!お前!なんだその髪型は!カッパはダメだと校則できまっている!明日までに坊主にしてこい!」とか言うのだろうか?

先生。

生徒は髪型では決まらない。

良くも悪くもならない。

カッパだけど勉強かできて東大合格するかもしれない。

カッパだけどスポーツができて学校を全国大会に導くかもしれない。

カッパだけど生徒をまとめる優秀な生徒会長になれるかもしれない。

そう、それらは生徒自身の能力や努力によるもので、カッパかどうかなんて全く関係がないことだ。

先生はもっと生徒を信じても良いのではないか。

誰も納得しない校則など意味がないし、学校は意味のないことを子供に押し付ける場所ではないと僕は思う。

「学生は学生らしく。社会人になってから好きなだけカッパになりなさい」

そういう言葉で片付けてはいけない。

それは答えになってない。

先生。

僕は決めた。

美容師からしたら学生もお客さんであり、オシャレをしたくて切りに来ているお客さんを喜ばせたいと思うものだ。

次から「ツーブロック校則で禁止されてるんです…」って学生さんがきたらまずはカッパスタイルを勧めてみようと思う。

そうしてその子からどんどんカッパスチューデントが増えていき、いずれカッパ規制が始まればツーブロック規制は緩和されるだろう。

そしたら生徒が好きなだけツーブロックにできる時代がまたやってくる。

ツーブロックバンザイヽ(^o^)丿

関連記事

この記事をシェアする