こんにちは。
昨夜の最終で北海道から東京に戻ってきました。
あったけえ(笑)
いやむしろ暑いぞ東京。
23日〜25日までの3日間を北海道で過ごしたわけですが、あちらはまさしく冬。
毎日晴れてはいたものの尋常じゃない寒さでした。
いろんなことがありすぎて、何から書いていいのやら…という感じなんですけど、とりあえず1番嬉しかったことを書こうかと思います。
初日、2時に布団に入って4時に起き、始発で成田空港へ向かいました。
向かうは新千歳空港。
4年ぶりの北の大地です。
午前中は札幌駅〜大通〜すすきのと散歩し、時計台とか一応写真にとってはみたものの他に特にやることもなかったのでフラフラしてました。
くっそ寒いし荷物も重たいしってことで、昼には学園前駅にあるサロカリパー
トナーサロンの美容室Howdyへ。
今回はこちらのサロンを借りて髪を切ってみよう…ということですね。
そもそもなんで北海道に来たかって言うと、7月にUp to Youに来てくれたお客さんと「ジェットスター安いよねぇ」と話していたときにふと航空券を見てみたんですよ…
するとなんと10月に札幌まで片道1900円の文字が
行かない訳にはいかないだろうそんなもん…と何も考えずに即予約(笑)
それならば!とさっそくHowdyを借りて北海道にいる読者の方とか友達をカットできたらいいなーなんて思い、貸してもらうことにしたのです。
この日は2時から予約を頂いていたのですが、オーナーである松本さんも2時から新規の予約があるとのことで、それまでおしゃべりを。
最初に来てくれた方は札幌の隣の隣で美容師をやってる方でした。
そしてその後は札幌市内の南の方から。
どちらの方もブログを読んでくれてる方でした。
素敵な出会いありがとうございます!
ブログやっててよかった!
その頃松本さんは隣の席で中国人の男性をカットしてパーマ。
僕と僕のお客さんと4人でなんやかんや話したりしてワイワイしてたのですが、松本さんがその方の席に僕の本をこれみよがしに置いておいたからなのか、なんと帰り際に本を買っていってくれました。
こんなこともあるのね笑
ありがとうございましたm(_ _)m
その後来てくれたのが、そら君7歳。
厳密に言うと、お父さんとお母さんが連れてきてくれたわけですが、なんとはるか300kmも離れた帯広から車をぶっ飛ばして来てくれたのです。
札幌と千歳で1時間くらいなので、どれほど離れているかはなんとなくわかると思います。
実は僕はこのソラくん一家とはメキシコの宿で会っていたんです。
おそらく日数にしたら3日くらいしかいなかったような気がするんだけど、僕にとってはとても思い出深い人たちだったりします。
ぎゃくしさんという珍しい名字のこの一家は、家族四人で世界一周をしたすごい人たち。
6歳と3歳の息子を連れてあっちに行ったりこっちに行ったり…
一人旅でも大変なんだから小さい子供二人も連れてたらいくらなんでも大変すぎるだろwと思ったんですが、大変な感じよりは子供達も明るく元気だし、とても仲の良い素敵な家族って言う感じでなんだか羨ましくも思いました。
僕はその頃メキシコからニューヨークに行く飛行機の出発日まで暇こいていて、飲んだくれでは酔っぱらって床で寝る毎日を送っていました。
いわゆるクズ野郎だったわけですが、そんな僕と一番遊んでくれたのがその2人のお子様だったわけです。
何して遊んだかというと、それは卓球。
「はーい上手上手ー」なんて言いません。
もうガチンコです。
酔ったいきおいで子供相手にガチスマッシュを連発し、11対0で勝ちまくってました。
喜ぶ僕を見て悔しがる二人。
「この下手くそが!」
それを見てついでに罵ります。
「むかつくー!」叫ぶ子供達。
「かかってこいクソガキ」と挑発する27歳。
今思うと御両親の前で大切なご子息に対しなんたる無礼を働いたことか…。
失礼いたしました。
しかしなんだか楽しそうにしている子どもたちを見てお父さんとお母さんもニコニコしていたような気がします(気のせいかも)
それだけでも十分クズ野郎だったのですが、その当時の僕は深夜まで飲んだくれ、朝方ぶっ潰れてロビーの床で寝てたりしててもうホント駄目人間でした。
朝早く起きてきて、3歳の弟あおいくんが「寝てんじゃねえよ!」と楽しそうに僕にケリを入れていたというのは最近知りました。
なんかまあ二人とはそんな関係だったわけです。
メキシコを出るときは最後まで見送ってくれました。
そのあとニューヨークで再会できそうだったけど、結局できずにお互い無事に帰国。
それぞれ東京と北海道で生活を送っていたわけです。
それが今回なんとヘアカットを機に会えることに。
お母さんが切っていたというマッシュルームヘアからちょっと男の子って感じに。
イメージとしてはサッカー少年的な。
出来上がり。
弟のあおいちゃんはずっと寝ぼけててブスッとしてたけどこの頃には機嫌が良くなってた。
ワイワイしてる奥では松本さんがシャンプーしてて、ちなみにお客さんはキャンベルで、なんかカラーしてもらってました。
もはや貸し切り状態だったわけですが、めっちゃ楽しかったです。
そんな二人からいきなり素敵なプレゼントをもらいました。
一生懸命作ってくれたんだって。
ホントにありがとう。
嬉しかったー。
その後、オーナー松本さんと、旅で出会った友達なども呼びみんなで飲みに。
なにやらホッケとか刺し身とかいわゆる美味いものがどんどん出てきます。
キセキ。
GReeeeeeenもビックリするくらいの奇跡的な美味さ。
北海道ヤバイです。
美味しいものを食べながらあれこれ語る中で一つ聞いてみたことがありました。
「批判もたくさんあったんじゃないですか?」
家族で世界一周…一体どんな感じなんだろう?
会った時から思ってました。
僕自身旅人でありつつも、自分がしてない旅についてはよくわかんないし想像もつかない。
なんかその極みが家族旅だったりする。
一人で勝手にどっかいく一人旅でさえ批判されることがあることを考えると、家族で…ましてや小さい子供をつれてなんてなるといろいろ心無いことも言われたんじゃないかな?
なんて勝手に思ってたりしてました。
聞いてみるとやっぱり「子供がかわいそう」とかなんとか言われたりもしたらしい。
それでも僕は実際にメキシコで出会ったときもそうだし、今回髪を切ってみてもそうだったんだけど、羨ましいという感情しかなかった。
子供がいても旅ができて羨ましいというよりも、子供の時からこんな経験できて羨ましいという感情。
まだ幼い二人は、幼いながらきっと超強いメンタルを持っているだろうし、大体のことは許せるだろうし、多くのものを愛せるんだろう。
人に対して怖いとか、ウザいとか、きっと思うこともあると思うんだけど、ただただ純粋に人としっかり付き合えるような子供で、恥ずかしくて言えないようなこともスラッと言える子で、感情豊かで。
きっとそれは旅をしてきていろんなものと触れてきていろんな辛い思いと楽しい思いをしてきてそうなったんだろうなーって思いました。
インドで45時間電車に乗ったそうだ。
当時六歳のソラは一人で荷物番をしなきゃいけないこともあったそうだ。
危ないの一言で終わらせてしまったらその先にはきっと何もない。
そんな事を親も、本人も、周りで見てた僕らも確かに思ったんじゃないでしょうか。
帰国して幼稚園の友達に旅の話をしてあげたそう。
本当にいい経験してるなぁ。
だって僕と20歳差…
27歳になったときはどんな大人になってるの?
どんな大人になりたいの?
ソラは答えました。
「じゅんくんみたいになりたい」
「え?」って。
「世界を旅してじゅんくんみたいに髪を切りたい」
まあ泣いたよね。
泣きましたよ。
でもバカにされそうだから、心の中で。
嬉しかったよクソガキ。
お父さんとお母さんに「なんでわざわざ切りに来てくれたんですか?」って聞いたんですよ。
そしたらそれはソラが望んだことだったそうです。
生まれてこの方母親にしか髪を切られたことがなく、美容室に行くのが本当に嫌だったそう。
もし切ってもらうのなら「じゅんくんに」という事だったと。
こっちはそんなことも知らず飛行機がやすかったからチケットをとり、サロカリというものを作り、ハサミを持って札幌へやってきた。
「じゅんくんが来るなら行こう!」
そう言ってはるばる300kmも車をすっ飛ばし来てくれたとのことだった。
半端ないっすね(笑)
なんて笑ってたけど、ちょっと泣けたのはここだけのナイショ。
でも、僕は両親に聞いたんです。
「だけど、なんで俺なんですか?」
だって世界を旅する中でたくさんの人に会ってきただろうし、たくさんの思い出があるだろう。
でもなんで?
『俺みたいになりたいと思ってくれたんですか?』
そう聞いてみると、本気で遊んだこと、みんながよしよしって可愛がってくれる中で僕だけ「やんのかコラァ!てめえ!」と謎な対応をした事が逆によかったんじゃないのかなー?と言っていました。
あとは、ソラは髪を触るのが好きで、たぶん美容師とかやりたいんじゃないのかなー?それでかなー?
って。
そっかー。
なんかありがとうございます。
実は旅して出会った人に書いてもらったノートがあるんですけど、別れ際に二人にも書いてもらったんですね。
厳密に言うとお母さんが一緒に書いてくれたんですけど
これもらったときも本当に嬉しかったなぁ…。
美容師って仕事やってると度々「嬉しいなー」と思うタイミングがあるんですよ。
正直クソッタレーってムカついてるときでも、なんかそういうことがあると忘れてしまうというか。
嬉しいって感情ってすごいですよね。
帯広からわざわざ来てくれたのも嬉しいし、髪を切らせてくれたのも、僕みたいになりたいと言ってくれたのも嬉しい。
だけど、自分が旅にでてなかったり、サロカリなんちゅうもんをつくってなかったり、ハサミ持って北海道に行かなかったら、絶対にこんな気持ちにはなれなかったのかって思うと、これだけでもやった意味があると言えるんじゃないかなって思います。
何かを始める理由とか、やり続ける理由なんてよくわかんないし、ただ気持ちだけで動いてて、でもその中でこんなに嬉しい出来事があればなんかもう全部オッケー。
僕がしてきた選択はすべて大成功で最高だったんだろうなって思います。
辛いことがあったとかそんなのはもう忘れた。
理由を見つけさせてくれたから…本当にありがとう。
そして、札幌で飲んだあと結構遅い時間にバイバイしました。
後日知ったんですが、夜中に帰って翌朝宿題をやったそうなんですね。
それがこれ。
いやー。
嬉しいなほんと。
ほんと…。
また会おうなーって言ってあんとき別れたけど、また会えたね。
実は今年の夏が来たときに、メキシコで過ごした一年前の夏の事を思い出して「元気してっかなー?」なんて思ってたよ。
ごーるどのお兄さんはそれなりに美容師やったり、変なことしてて、いろいろ大変なんだけど、二人が相変わらず元気で嬉しかったよ。
忘れないでいてくれて嬉しかったよ。
ソラはなんだか大人になって少し落ち着いたね。
アオイはまだまだ調子乗ってるから今度会ったらアルゼンチンバックフリップかましてやるからね。
覚悟しとけよコラ。
いつかほんとに美容師になったら、世界一周したときに使ってた大事なハサミをあげるって言ったけど、おれは本気だよ。
だからなれよ、美容師。
きっと二人にはこれから素晴らしい人生が待ってるんだろうなー。
めちゃくちゃ若い君達に少し嫉妬してるよ。
世界を見せてくれた両親に感謝して、おれにも「お前!」とか言わないで、カッコイイ少年なってね。
今度は帯広まで会いに行くからね。
その時はまた遊ぼうぜ!ブラザー!