83歳のおばあさんが専門学校を受験すると言い出したところ、周りの人は反対したという。いわく、「いま83歳、卒業したら86歳。なんの意味があるのか」と。するとおばあさんはしばらく考えた後、にっこり笑った。「確かに卒業したら86歳だけど、何もしなくても3年後には86歳になってるわ。」
あるおばあさんの言葉。
深いですね。
やりたいと思ったらその時がやる時
“何かを始めるのに遅すぎるなんてことは絶対にない”
僕は常にそう思って生きています。
早いとか、遅いとか…それは誰のモノサシで測ったものなの?って疑い始めると、始めるタイミングなんてどうでもいいのではないかと思えてくるのです。
先日こんな方相談をもらいました。
「仕事をやめて美容師を目指したい」
20代後半の方でした。
美容師のみなさんならそんな方になんとアドバイスをしますか?
「いやー…30くらいからアシスタントはキツイんじゃ…」
とか
「た、大変そうですね」
とかでしょうか。
昔の僕だったらたぶんそう言っていたと思います。
自分や友達や先輩が20歳とかでアシスタントになってスタイリストになって…という道を歩んでいるから、それ以外なんて「なんかわからんけど違う気がする」って感じだったと思います。
でももし今だったら「え、いいじゃないっすか」と心から言えます。
その違いは何かというと、自分が20代で経験してきたことによるものでした。
仕事、旅、震災ボランティア、語学、海外生活、を通してだいぶ20代前半の頃とは考え方が変わりました。
やっぱりその中でも世界一周して1000人の髪を切ったことが大きかったように思います。
1000人という人数が多いか少ないかは僕にはわからないですが、でも、きっかけは髪を切るという行為を通して人々と僕は確かに関わりました。
人種、文化、言葉、宗教が違えば様々な考え方や常識がそこにあります。
同じ人種、文化、言葉、宗教の人でも性格が違えば考え方も変わってきます。
そんな別の価値観を持った人たちとの関わりが僕の人生に大きく影響を与えてくれました。
今となっては多くの人に「行ってよかったね。いい経験したね。」と言われます。
大反対してた人にさえも。
その人たちはかつて僕に「やめろ」と言いました。
そしてしきりに「なぜそんなことをするの?」と理由を聞いてきました。
意味がわかりませんでした。
理由はなに?って聞いてくる人の。
しいて言えば「行きたいと思ったから行くっしょ」くらいのもので、他に何もなかったし、何が起こるかなんかわからなかったから答えようがなかったんです。
やりたいからやるし、やりたいと思ったらやる…っていう至ってシンプルな気持ち。
だけど、何故か人々はそれを理解してくれません。
必死に反対してくる人は「なぜ?どうして?理由は?」と聞いてくる。
理由なんかないといえば「ならやめろ」と言ってくるわけですよ。
ところが2年が経ち、目標を達成して、本を出版して、テレビに出て、店を出して、結婚相手も見つかったら「すごいね、おめでとう」「言って正解だったね」と言ってくるわけです。
まったくなんと無責任な。
あの時必死に止めたくせに。
…なんて僕は全然気にしてませんが(笑)
でも事実としてそういう事がありましたし、人は簡単に手のひらを裏返すことを知りましたし、無責任だと言うことも知りました。
やらない理由を探し始めた時点で終わり
やる理由はありませんでしたが、やらない理由とか、やれない理由も1個もありませんでした。
もし反対派の言葉に流されてやらない理由を探し始めたら僕は旅に行かなかったかもしれません。
だってやれない理由なんて探せば100個くらいは簡単に見つかりますもん。
飛行機が落ちるかもしれない、強盗にあうかもしれない、病気になるかもしれない、拉致られるかもしれない、貯金がなくかるかもしれない…
いくらでも出てきます。
そんなもん出れば出るだけ不安になるに決まっていて、結局「やっぱりやめます」と言って無責任な人々を安心させるだけ。
オジイになってヨボヨボになった時に「若い頃やっときゃよかった…」というシコリが残るだけ。
だからできない理由を探し始めたらもうその夢や目標は終息に向かっているのだと思います。
宝くじも買わなきゃ当たらない。
リスクを恐れていたら、成功なんかするわけないんです。
やってないんだから。
【世界を旅して髪を切る】
それは宝くじを買うようなものだったのかもしれません。
でも、世界を知りたかった。
違う国に生きる人と話したかった。
そして「そんなもん行ってみないとわからん」というのが正直な気持ちであって、それだけは100%だったのでそれで十分でした。
どう転んでも納得できるような気がしてたし。
というか転んでみてもいいのかなっていう、ただの好奇心だったのかも…。
理由なんかいつか勝手に見つかる
僕は自分で言うのもアレですが超自分勝手な人間です。
人の気持ちなんか、エスパーでもないのでよくわかりません。
やりたいと思ったことしかできないし、正直言うとやりたくない事はしたくない。
美容師もツライとかなんやかんや思う人もいると思いますが、僕は好きだからやってるだけで、他に理由とかないです。
ブログもそうで、書くのが好きだからやってるだけです。
旅も好きだから、旅しました。
それだけです。
人の反対なんか押し切ってしまうワガママですが、旅に出て本当によかったし、美容師で本当によかったし、ブログも書いてて本当によかったって今思っています。
その結果、好きな事を仕事にできてるので僕は幸せです。
普通に幸せです。
今の僕が人から見てどうであれ、旅をして得られた経験や自信や素敵な人たちとの出会いっていうのは僕の宝であり、旅をした“理由”になりました。
それは帰国したときに初めて思ったことで、なんか大体何事もそんなもんなんだろうな〜と悟ってしまったような気がしました(笑)
理由なんか後で決めればいい。
と僕は思っています。
そもそも『人は生まれて来たことに理由なんてない。』と思っているところもあります。
一人の人間として『生きる意味や理由』が見つかるのなんて、この世にオギャーとしてからずっとずっと後のことなんじゃないでしょうか。
理由なんて愛する人のためでも、仕事のためでも、夢のためでも、何でもいい。
もしかしたら死ぬまでわかんないのかもしれない。
もちろん生まれた瞬間の赤ん坊にはそんな事考えることも決めることもできないわけです。
だけど、とりあえず理由なんかないけど生きてやるぞコラって感じで声を上げて泣くという行動を起こす。
生きるための第一歩を踏み出す。
何か始めるのって、そ
れと同じなんじゃないかなーと思うんですよね。
何かやりたいことがあったら、赤ん坊のようにただ一歩を踏み出せばいい。
そうやって歩き出したら人は簡単には止まれなくなる。
また一歩、また一歩…勝手に足は進んでいくし、前に進むしかない。
そしてその先に何があるかは誰も知らない。
それでもその”何か”を知るまでは人は足は止められない…。
いろんな障害があろうと、ゆっくりだろうとその1歩は確実に体を前に運び、確実に『まだ見ぬ何か』に近づいてく。
だから他人に歩幅を合わせる必要もない。
だけどいつか。
最後に見えてきたその何かっていうのはきっとすごく素敵なんじゃないかな〜
なんて思うんですよね。
できない理由を語って、人にやめろと言われてやめた時点でその”何か”までの道は絶対に断たれます。
道を作ろうとしなければ絶対に成功なんかしない。
するわけない。
とりあえずやる…みたいな人と付き合ってたほうがプラスになる
【人になんと言われようと、やり続けていればきっとなんとかなる。】
なぜかわからないけど、人にはタイプというものがあり、考え方や価値観がちがう。
だからおもしろいのかもしれませんが…。
僕は「やってりゃなんとかなる」というタイプの人間で、そういうタイプの人間が好きです。
類友じゃないですが、そういう人と付き合っていくと、そういう人が集まってくるんですよね。
「なんだこの人やばい」って人と出会うことなんかしょっちゅうです。
世の中上には上がいますし、環境が変われば自分なんかまだまだちっぽけな存在なんだと気付かされます。
身の程を知ると、目標ができます。
やりたい事やって成功してる人が周りにいると、その人みたいにカッコイイ人になりたいと僕は思うんですよね。
パクりたい、真似したい、自分もそうなりたい…て。
やる前からグチグチと日本語か何語かわかんないこと言ってる人より、そういう人といたほうが確実にプラスになります。
世界にでて髪を切るのも、美容室Up to Youを始めたのも、業界初のシェアサロンコミュニティを始めたのも、いろんな人のプラスの影響を受けてきた結果でした。
新しいことを始めるのに不安はなかったっていうと嘘になるかもしれないけど、必要だったのは最初の一歩を踏み出す少しの勇気だけでした。
あとは応援してくれる人が自然と増えていき、なるようになった。
旅してる間に出会った旅人や現地の人も
Up to Youを始めて来てくれたお客さんや友達も
美容師コミュニティサロカリを始めてできた美容師仲間も
サロカリを通して出会えた人々も…。
そういう人たちとの出会いが、何かを始めた“理由”になると僕は思っています。
できない理由を探してやらなかったら会えなかった人たち。
始める前は想像もつかなかった人たち。
でも会ってみると似たような人たちばかりでした。
「とりあえず、やってみるか…」
「なんとかなるよたぶん」
みんな合言葉のようにおんなじ事を言っています。
きっとそれでいいんですよね。
2016年に始めたサロカリも、最初参加してくれた方誰もが「わけわかんないけどとりあえず…」って感じだったと思います。
理由なんかなかったと思います。
それでも僕を信じてくれて、一歩踏み出してくれて、今まで続けてくれて…。
そのなかで理由や意味を見つけてくれて。
「できない理由を探していたら、絶対に成功はしない。」
とりあえずやってみる…って言うのはホント大切だとおもいます。
サロカリメンバーやいろんな周りの人に改めてその事を気づかせてもらっています。
そんな言葉と、出会った人への感謝の気持ちを胸にこれからもワガママに生きていこうと思います。