美容業界を変えるのは無理。けど未来を予測して自分と周りを変えることはできる。

昨日はとてもアツい夜でした。

リクエストQJでおなじみの株式会社セイファート代表取締役社長の長谷川さんからご飯のお誘いがあり、お会いしてきました。

写真撮り忘れたぜよ…。

誘ってもらった時点で「なぜ僕なんぞに…」と思いつつも、こんな機会はなかなかないと思い、秒で「よろしくお願いします」と返信。

今夜から僕は25日まで東京を離れてしまうので、その前で空いてる日をいくつか送ったらちょうどスケジュールが合って実現しました。

スピード感ってホント大切。

美容業界の歴史を教えてもらった

長谷川さんがセイファートを立ち上げてから26年がたつそうです。

僕は今29歳なので、ほぼ等しい歴史をもっていると思うと凄さを感じずにはいられませんでした。

美容業界に入って僕はまだ10年。

それより前のことは聞いたりしない限りはなかなか知ることができません。

でも知らないだけで美容業界というのは昔からあり、それぞれの時代を作ってきた先人たちがいます。

1980年代はアシスタントはインターンとよばれ、月収5万円の世界。

それでいてオーナーはベンツを乗り回していたそうです。

そういう業界へのアンチとして生まれたのが現在の大手サロンで、終身雇用を目指し新しいスタイルを作りました。

その中でカリスマ美容師ブームが起き、サロンをオープンさせれば行列ができるという時代もあり、美容市場は1兆4000万の規模から2兆4000万まで拡大していったそうです。

その時代もまた変わり、現在ではフリーランスとして個人的に活動する人が増え、美容室の形態としては業務委託サロンがどんどん増えています。

世の中の流れ、経済の流れ、人々の意識、そして美容師が求めるものと求められるもの。

全て時代とともに変化していて、さらにそのスピードもあがってるように思います。

1980年代の美容業界の世界、その後の変化、そして今。

僕は元々歴史というものが大好きなので、すごく興味深かったです。

美容業界変える

どこまで先を見据えるか

長谷川さんとお話してて、先を見るということはすごく大切なことだなと改めて思いました。

僕は常に先のことを考えるようにしています。

今はフリーランスが増えてる、業務委託サロンが増えてるとか言われますが、それは現在進行形の事です。

例えばそういったことを今から一生懸命考えてももう遅くて、すでに答えは誰が作っていたりします。

今はなんでも恐ろしくスピードが早いので、迷って立ち止まってる間にもう時代は次のフェーズに向かっている可能性があります。

今考えるべきなのは来年、再来年…そしてもう少し先のこと。

誰が何を必要とし、どんな人や価値が必要とされるのか。

世界はどう動いて、自分はどう動いていくべきなのか。

何が売れて、何が売れなくかるのか。

何を得て、何を捨てるのか。

人々の意識の流れ、美容業界が向かう先、価値観の変化、それを見ようとすることは本当に大切なんだと思います。

来年、再来年どんな未来を皆さんは予測してますか?

僕は変革がおこると思っています。

まずは教育が見直され、教育に対する価値が上がります。

それは教育者という新しいポジションがうまれ、そういう事を仕事にしていく人が増えることを意味します。

2016→2017にかけて大きく変わったことは先程も書いたフリーランス化や業務委託サロンの増加。

2018年にはもっと増えていきます。

そうなると必然的に過去の教育方法ではやっていけなくなります。

生産性ほぼゼロのアシスタントを雇って、実質的に無料で教育し、スタイリストになったら辞めて業務委託サロンへ行ってしまう。

経営者からしたらいい事なんてありません。

だから変わっていくはずなんです。

かと言って全ての美容師がそうなるわけではないし、スタイリストデビュー後も引き続きサロンに残る人は当然います。

ただし、そこに残り続ける理由がある人しか残らないと思いますし、その理由を作るのもまた経営者なのだと思います。

優秀な人、未来ある若手…人材が辞めていかない美容室には、お金なのか自由度なのかわかりませんが何かしらの【残りたい理由】が必ずあるはずです。

教育の次は【つながり】が重視される時代がきます。

1年後にはだんだんとそういう雰囲気になってると思います。

個で動く人が増えれば増えるだけ、組織やつながりの重要性は上がっていきます。

情報の共有、感動の共有、そういったものが大切にされ、ファン、フォロワー、仲間、言い方はなんでもいいのですが、自分のことを評価してくれる人や協力者がたくさんいる人が成功する時代がやってきます。

簡単にいうと友達がたくさんいた方がいいということです。

評価経済の社会になるなんて言われたりもしていますが、まさにそれです。

だから共通の目的や価値観をもった人同士がコミュニティや組織をつくるだろうし、賛同する人が増えれば巨大化していきます。

年齢も性別もキャリアも関係ありません。

巨大になった組織に所属してる人は、みんなが影響力をもつようになります。

今だって大型サロンで働いてる人は、会社のメンバーで頑張ってる人がいたら応援しますよね。

それが組織です。

個では絶対にできないことです。

その先の時代では美容師という仕事がもっと細分化され、多様化していきます。

働き方に選択肢が増え、一方で美容師として 売れるものは減っていきます。

なので現在の僕のように多様な働き方をする人、逆に美容の何かの技術を誰も追いつけないくらいぶっちぎりに伸ばす事で人間国宝みたいになる人もいると思います。

マルチか国宝かどちらかです。

普通の人はきっといなくなります。

もしかしたら美容師と名乗る人もいなくなるかもしれません。

美容師の地位を上げたい

上に書いたことは僕の考えですが、長谷川さんも同じように先のことをたくさん考えてるそうです。

26年間美容業界に携わり、いろんな美容師、美容室と共に成長してきたという長谷川さんの想いは「美容師の地位を上げたい」「課題は改善していきたい」というものだそうです。

例えば親に「美容師になりたい」と言ったら「キツイしお金安いからやめろ」とか今は言われるのかもしれませんが、そうではなくて「いいじゃん。素敵だね」って言ってもらえるようにしたいと…。

26年間の中で大変だったことや苦労したことなども話してもらえて、すごいアツくて素晴らしいなと思いました。

僕もよく「業界を変えようとしてますよね」とか言われるんですが、全然そんなつもりはないです。

てかそれは無理です。

知らない人の生活まで考えられるわけないし、変えたいとか変わるとか1ミリも思ってません。

ブログに書いてるのは、例えばそれがきっかけで出会いにつなればいいなーとか、単純にアウトプットしたいなーと思ってるだけです。

でも、実際に関わった人で悩んでる人がいるのであれば、その環境を変える手助けができたらいいなとは思います。

長谷川さんも全く同じことを言っていて、結局は身近にいるやる気がある人しか変えられない…と。

結局そうです。

関わってくれる周りの人くらいしか変えることはできません。

まだ今のようにフリーランスという働き方が一般的ではなかった去年、サロカリというものを僕はつくりました。

その時は「そんなのはあーだこーだ」いろいろと言われましたが、入ってくれた人は「色々変わったよ」と言ってくれます。

仲間ができたよ…と。

サロカリ

サロカリ

1年が経ち、ゆっくりですが周りの人々の見る目もまた変わってきたような気がします。

きっと来年にはもっと大きくなってるのだと思いますし、価値があるものになってると思います。

なぜなら上に書いたようにいろいろなことを共有できて、評価し合える組織だからです。

人のつながりだけで求人を成功させたり、勉強会やセミナーを行い収入をあげてる人も増えてきました。

人のつながりで仕事はできます。

今はまだ「コイツ何言ってんの?馬鹿なの?」と思われても仕方ないんですが…

時代の流れとか興味がないって人もいるだろうし、それもまた正解なのかなと思います。

僕にはそういう人を変えることはできません。

でも僕は行動を起こさず時代に取り残されていくのが嫌なので「またバカなことやってる」と思われても貫いていこうと思います。

サロカリに賛同して一緒に歴史を作ってくれてる全国の美容師仲間の皆さんには本当感謝です。

明るい未来は絶対に来る。

これからも楽しく生きたいですね。

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