今日は皆さんお休みの祝日ですね。
美容師といえば火曜休みだけど、ここ一年くらいで火曜休んだのは数回しかない。
逆に昔は土日祝は何があっても仕事だったけど、今は予定次第で休むこともまあまああります。
そう考えたら他の仕事もしてるとはいえ、今のスタイルは美容師的には非常識なのかなと思います。
今日は非常識を受け入れる必要性、そして常識を壊すからイノベーションは生まれるんじゃないか?というお話を今日は書きたいと思います。
僕は非常識な美容師です
火曜に働く理由としては、美容師のお客さんが多いので、そういう方も来れるようにっていうのが1番の理由だったりします。
コンサルとか転職相談とかもやってるし…
土日祝に休む事がある時は出張だったり講演会だったりただ単に予定があったりする場合も。
働く日がどうとかっていうのもそうだけど、今までやってきた事は振り返ってみると、僕はだいたいわけわからない非常識な事ばっかりやってきた気がします。
無借金で拾って来たものとかで手作りして開店させるとか、ビールをお店で出すとか、カルピスが飲める美容室とか言ってみるとか、漫画何百冊も置いたりとか、髪切りながらゲームができるとか。
全国の美容室に出張するとか、いろんな人を巻き込んでお店の貸し借りをシステム化するとか、今やってるシェアサロンもまだまだ非常識といえるのかも知れません。
そもそも海外の路上で髪切りまくるとかも冷静に考えたら意味がよくわからない。
常識的に考えたらそういう事はまずしないと思います。
なので、そういった部分で「こいつ何やってんの?クズなの?」と思う人もいるでしょうが、そこには信念もあれば、理由もあります。
“やったほうがいい”とか”やりたい”という思いがそもそもあって、常識にとらわれずに良いと思ったことをする事で自分の可能性が広がっていくし、そこに新しい概念も生まれると思っているからです。
また、そういうことを実際にやってみて今まで続けてきてる理由として「良かった」と思う部分がたくさんあるからです。
やってみて嫌だったらすぐやめてます。
例えばまさに今日の話なんですけど…
お昼にザギンに出張美容室してきました。
高円寺に店があるのにザギンへGOです。
意味わかりませんよねw
さかのぼること1ヶ月半前。
モロッコのマラケシュで出会った方から連絡が来ました。
「8月に娘と2人で帰るからカットしてほしい」と。
去年日本に帰国した時に僕の店に来てくれてからずっと切ってないそうです。
もちろんです!とOKしてメッセージのやり取りをしてると…
なんか品川滞在から夜の羽田発フライトの間にもいろいろと人に会ったりする予定があるらしく、東京滞在中の空き時間がとにかくないようでした。
出張希望のようだったのでサロカリ(サロンの貸し借りができる美容師コミュニティ)で借りれる美容室がある銀座か表参道を提案。
ということでザギンのROYSさんを貸してもらいカットすることになったわけです。
お子様連れもOKしてくれたので良かったです。
確かに品川→高円寺も地味に遠いですし、高円寺→羽田はもっと遠いです。
少ない滞在時間を電車で過ごすのももったいないだろうし、お子さんと一緒だと移動ばかりだと大変だろうし。
1年に1回あるかないかの日本帰省でわざわざ予約をくれることも嬉しいですが、時間的な問題で「やっぱやめときます」ってなっても嫌だったし、モロッコで過去にお世話になった点も含めてやっぱりどうにかしたい…
そう思って同じ都内だけど出張をしてきたわけです。
今日はその後すぐ戻って高円寺の自分の店で普通に予約の方をカットしてました。
常識的に考えたら祝日に自分の店閉めて他の店行って施術をするってのもあり得ないですよね。
しかも交通費と借り賃も払って。
まさに非常識。
でもなんか色々と天秤にかけても「それの方がいい」と思った部分があったし、実際にそれを喜んでくれた事もあり、結果的にはよかったなと思っています。
過去にも僕がセミナーの仕事が秋葉原で夕方まであって、その後も渋谷で外せないアポがある…という日にいつもお世話になってる方から「今日カット行けますか?仕事で怒られて明日の朝までに切らないといけなくて、、、」という連絡が来て、急遽表参道のサロンを借りて切ったことがあります。
秋葉原→高円寺→渋谷と移動すると時間的に全然無理で、既に決まってる仕事をすっぽかすわけにもいかないので本来なら断るしかない場面でしたが、結果なんとかなってお互い「良かった」で終われました。
もし常識だけで物事を判断してたら不可能は不可能のままだったと思います。
絶対的に不可能だったモノが可能になって、お互い「良かった」と思えた瞬間は”美容師は自分の店でしか施術できない”という常識に疑いをもち、そんな疑問を解消するコミュニティを作ったという過去があるからでした。
“人の店を借りる”という非常識な価値観により、新しい選択肢ができたという事です。
もちろん美容師目線で考えて、誰もがそんな自由に動ける環境にいるとは思わないし、例えば自分のお客さんの予約を断ったりお店休んでそんなことしてたら本末転倒です。
だけど元々なかったはずの選択肢が【1つ増えた】というのは事実で、今は受け入れられなくても僕はそこに未来につながる可能性があるような気がしてなりません。
非常識からイノベーションは生まれる
なぜ常識にとらわれるのか?というのは美容師だけでなく、わりといろんな事に対しても思っています。
当たり前にある”常識”というものは誰かが作ってきたものです。
例えば赤信号は渡っちゃだめとかっていうものも【信号】というモノが生まれてはじめてできた概念です。
つまり信号を作った個人またはグループにより決められたルールです。
「それを破ろうぜ!」なんて言うのはアホというかそれこそダメなパターンの非常識だと思うんですが、例えば時代にそぐわないもの、ニーズに合わないもの、誰にも迷惑をかけないものであれば常識を変えていくことは決して悪いことではないと思っています。
むしろそういうところを変えていくことで新しいモノが生まれるわけで、最近よく聞く”イノベーション”なんて言葉はそういう新しい概念や常識を生み出すことを指します。
「イノベーションとか無理無理意味わかんない」
世の中は基本的にはそういう人がほとんどです。
そういう人のために超簡単にいうとこんな感じです。
【常識を疑う→なんか作る→非常識と言われる→みんながいいと気づく→常識になる】
新しいモノを生み出すためには、まず”常識を疑う”という過程が絶対的に必要になってきます。
それがすごく難しい。
その疑いを言葉にしたり、形にしたりすると批判が起こるからです。
今その常識の中で生きてる人からしたら”疑い”に共感するのはまず無理です。
「非常識なことやってんなアイツ。アホだな。」と言われてしまいます。
誰かに迷惑をかける非常識な行いは批判されて当然ですが、誰かに迷惑をかけてなくても批判されることはあります。
例えば今これを読んでるあなたが握りしめてるiphoneだって、最初はそうでした。
2008年発売当時は並んでる人が「あいつらなんなのw」と笑われ、今では当たり前になった画面をスクロールという言葉も当時はボタンをプッシュだったわけで、それも受け入れられてませんでした。
「ボタンとかいらなくね?」「赤外線とかいらなくね?」
という携帯電話の常識への疑問を形にしたものがまさにiphoneというわけです。
イノベーションは必ず常識を疑うところからはじまります。
だから常識を”疑えない人や企業”にはイノベーションは起こせないということがわかります。
非常識をあえて受け入れてみる
とは言え、みんながみんな新常識を作りまくってたら世の中は崩壊します。
だから作る側になにもまわる必要もありません。
でも常識を疑うこと、非常識を受け入れることは誰にでも必要なのだと思います。
常識が全て、現状が全てだと思いこんで、新しい価値観やモノを何でもかんでもブロックしていたら、気付いたときには周りには誰もいなくなってるかもしれません。
情報がこれだけ溢れている世の中なので、新しいものには気付きにくいですが、日々ものすごいスピードでものすごいたくさんのイノベーションが生まれています。
最近もCASHとかVALUとかpolcaとかもういろいろぶっ飛んだネットのサービスが出まくってます。
ネットやサービスだけでなく、モノも技術も驚異的なスピードでどんどん進化していきます。
つまり世の中にどんどん非常識は生まれていってて、どんどんそれが常識に変わっていってるわけです。
そしてそのスピードはさらにこれから上がっていきます。
「個性的」が認められなかった世の中から、SNSやネットの出現で個性を認められる世の中になりつつあり、イノベーションを生む人も増えるからです。
目まぐるしすぎて、たった1ヶ月で世の中がガラッと変わってしまう可能性だってあります。
これはとんでもない事だと僕は思います。
否定からはなにも生まれません。
否定は自分の身や、自分の思考が正しいということを守る行為だと思ってる人もいますが、必ずしもそうではないです。
現状維持や、過去の常識へのしがみつき、そして新しいモノへ理由もなく批判するというのは意味がないだけでなく、衰退していく直接の原因にもなります。
美容師とか職業、業界レベルではなく、このスピードに対して個人が意識を変えていくことが必要なのではないかと僕は思います。
…と、今日なんとなく1日慌ただしく過ごして思ったので長くなってしまったけど書いてみました。
ああ、モロッコ行きたいなあ…。