ちは。
旅日記続きです。
アリカからサンティアゴに向かうために昨夜僕はバスに乗りこんだ。
なんと30時間もの長旅。
価格は6000円だった。
ハッキリ言ってマジで乗りたくなかったけど、事情が事情なもんで仕方なかったんです。
事情といいますと、この日は3月24日のこと。
ブログを昔から読んでくれてる人はご存知だと思うけど、登場回数最多の谷津ゆりえがなんとたまったまチリにいると。
というか、ホントはペルーから僕は北上していくつもりだったんだけど、なんとなくチリに来てみたところどうやらサンティアゴに行けばまた会えそうだということで向かうことにしたんですね。
それからボリビアで会った美容師の悠馬さんもサンティアゴにいるということでサンティアゴ行きを決めたわけです。
谷津ゆりえの予定は28日のフライトでメキシコに飛ぶということだったので、24日の夜に出れば26日の朝にサンティアゴにつけるのでギリギリセーフ。
これで会えたらなんとこの旅7回目になる。
アリカを出発し、順調にバスは走っていく。
そして8時間後の25日朝、アントファガスターという、旅人が絶対来ないような街の小さいバスターミナルに到着した。
外は強い雨が降っている。
そこでまた乗客をのせてすぐ出発すると思っていたんだ。
でも、なかなかバスは発車せず『なにやってんだろー』と思っていたら席が隣だった女の子が声をかけてきた。
が、何言ってるかさっぱりわからなかった(笑)
するとまた別の乗客の男の子も話しかけてきた。
『チーノ?』
これだけはわかった。
『中国人?』と聞いて来たようだったので『ハポン』と答えた。
『日本だよ』って。
そこからその人たちがスペイン語で何やら一生懸命説明してくれてなんとなくわかったことなんだけど、どうやら近くの街で大洪水が起きてバスが立ち往生したってことらしい。( 一人だけ赤ちゃんレベルの英語を話せる男の子がいたので、赤ちゃんレベルの僕のスペイン語と合わせてなんとか会話ができた。...いや、できてなかったかww)
なんてこった。
いつ動くかわからないらしい。
バスターミナルに付いてるテレビを見たところ確かに街が大変なことになってるニュースが延々と流れていた。
いわゆる大災害というやつだった。
見た感じバスで通るとかそういうのは誰が見ても無理。
なんとなくサンティアゴには間に合わないような絶望感があった。
やることもやいので、そのままひたすら待機。
待ってる間にチリの地図と街の名前を書いた紙を乗客のおっさんに見せると『アカ、ノー、ノー、ノー、ノー...ノー』といって紙にバツ印をつけ始めた。
...チリ中部から北部にかけてまあまあ全滅な感じだった。
なんということ。
災害だから仕方ないが、このバツ印だらけの地図を見て、東日本大震災を思い出した。
洪水だから浸水とかだけで流される人とかあまりいないだろうけど、みんな大変な思いをしてるんだろうなーと想像すると足止めされてるだけなら全然マシな気がしてきた。
昼になり、そして夕方になって雨がやみ始めた頃、ついにバス会社がターミナルで一晩過ごすことを決定した。
この日は、バス会社がご飯も出してくれてたので助かったが明日からはご飯は自腹でターミナルにある不味そうなハンバーガーとか食べなければいけないかもしれない。
というかそもそも動くかさえよくわからないという状況。
明日出れたとしても到着は27日になる...ギリギリだ谷津ゆりえ。
ちなみにこのターミナルにはネットもなく、連絡も取れなかった。
こんな時は...もう飲むしかないでしょう。
ってことでビールを探しに行くことにww
建物から出てふと空を見るととんでもなく綺麗な虹がかかっていた。
こんなくっきりしたのを見たのはいつぶりだろう?
ターミナルの外に出てみると、道路は川みたいになってるし、 雨上がりのアントファガスターはぐちゃぐちゃだった。
雨のせいなのか、もともとこうなのかはわからない。
でも貧しい田舎町のような雰囲気があったので、もともとこうなのかもしれない。
そしてターミナルから15分ほどさまよってたどりついた酒屋さんでビールを買い、ターミナルに戻る。
その時に見た夕日がこれまた綺麗だった。
異様にオレンジな夕日が川みたいな地面に反射して、幻想的だった。
ボケーっと海に沈む夕日を眺めてたっけ。
『悲観しても仕方がない、明日は動くだろう』
そんな淡い期待をしつつ、ビールをあけた。
ターミナルにもどり、暇すぎてはじっこのほうでビールを飲みながらギターを弾いてたんだ。
他にも立ち往生してるバスが6〜7台いたんだけど、その中のひとつのバスの運転手がなんだかビニール袋を下げこちらにやってきた。
『アミーゴ、これやるよ』
開けてみるとそこにはちょっと豪華なお弁当が2つ。
理由はわからないが、くれたw
ありがたく頂戴し、せっかくなんでちょっと食べようかと思ったけど、フォーク的なものがないので仕方なく手でつまんで食べれそうなやつだけ食べてたんだけど、そしたら今度は別のバスの乗客がビニール袋を下げてやってきた。
『これどうぞ』
袋の中にはジュースとフォーク。
泣きましたw
しかしなぜだろう?
アジア人が珍しかったのか、それとも僕が可哀想な放浪者に見えたからなのか。
それは今となってもわからない。
確かにアジア人どころか、観光客は一組のフランス人を除いて僕以外誰もいなかったから目立ったのかもしれない。
初めてやってきたチリでいろいろ助けてくれたチリ人がなんだか好きになった。
バスが動かないんだけど、イライラとか不安とかそういうのは一切なくて、そんなこともありなんだか逆に楽しかったし嬉しかった。
不思議とね。
翌朝は動いてくれると信じ、やることもないので早めにバスの中に戻り、寝た。
翌日はどうなるでしょう...
続く。
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