3月の旅日記です。
前回のやつ→チリで起きた大洪水によりバスターミナルで足止めをくらった記事はこちら
朝目覚めて、意外とちゃんと爆睡してた自分に少し驚いた。
バスって寝れないイメージだけど止まってたら快適なのかな。
朝一、昨日仲良くなった乗客たちに話しかけられた。
『チーノ!』
僕のあだ名はチーノ(中国人)になっていた。
めんどくさいからまあいっかってことで気にしなかったんだけど、そんな事よりもバスがどうなるのかが気になって仕方なかった。
僕『今日はサンティアゴ行ける?』
乗客『出発5日後だって。』
僕『ホントに?嘘でしょ?』
乗客『ニヤニヤ』
こいつら絶対からかってるなと思ってバスの運ちゃんに聞いたところ...『わからない。そうなるかもしれないし、明日かもしれない』と答えが帰ってきた。
え、じゃあ今日は?と聞いたところ『ワンモアナイト』と言われました。
朝からもう一泊決定です。(笑)
まあそんな気がしてたからあんまり驚かなかったけども。
逆にバスが出ないことを知ったので待ってる必要もなく自由に動けることが嬉しかったりもした。
かと言って別に行くとこもなかったし、ご飯が出るってことだったのでとりあえず午前中はバスターミナルにいてた。
暇だったからギターを弾き始めたら乗客の男の子が興味深そうにやってきた。
『なんか弾いて』
多分こんなことを言ってたんだと思う。
しょうがねぇなぁ(まんざらでもない)とモンパチの小さな恋のうたを弾いたところ今度はお兄ちゃんもやってきた。
『もっと弾いて』
おそらくこんなことを言ってたんだと思う。
たく、しょうがねぇなぁ(意外とやじゃない)とハイスタのDear my friendを弾いてみたところ今度は母ちゃんがやってきた。
英語が少し話せたので会話してみるとなんと14歳だか15歳で子供を産んだらしい。
すごいですね。
むかし14歳の母ってドラマがありましたけどそんなかんじでしょうかね。
あ、別に見てなかったんですけどね。
ありましたよねって話です。
27歳の父にもなれない僕は一体何なんでしょうか。
あ、まずは結婚が先か。
あ、まずは彼女が先か。(TдT)
この日は晴れてたので、ご飯を食べてから海に行ってみることにした。
なんだかザパーンザパーンってやってくる波とともに謎の泡もやってくる。
シャンプーで泡立てすぎた時みたいなまろやかな泡の塊が砂浜に打ち上げられる様子は、なんだかケミストリーすぎてハンパな夢のひとかけらみたいでした。
座って海を眺めながらギターを弾いていると後ろから『チーノ』と声をかけられた。
同じバスの乗客だ。
いきなし『髪きってよ!』とか言うもんだから、バスまで戻りハサミとクロスをとってまた海辺へ。
まさかこんな状況でも髪を切ることになるとは思わなかった。
699人目
アントファガスターの海辺で。
坊主をネオ坊主に。
カット後彼らはバスに戻るとのことだったのでそこで別れ、僕は海沿いを歩き始めた。
アントファガスターより南の街が洪水によってやられてるとばかり思っていたんだけど、どうやらこの街も被害があったようで、ところどころ浸水してたり地割れのようになってたりしたとこもあった。
このゴミたちが街の方から流れ着いたものなのか、もともとあったのかわからないが、とりあえずとても汚れている。
しばらく歩いても特に何もなかったので、今度は内陸をせめて見ることにした。
が、やっぱり特に何もなかった。
お店もことごとく閉まっているのも洪水の影響なんだろうか?
1軒開いてる店を見つけたのでなんとなく入ってみたところビールが鬼安だったので思わず買ってしまったwww
そしていい感じの公園に腰掛け、またギターの練習を。
まあとりあえず鳥の糞にやられますよね。
ほんの一週間前にもボリビアで手首に直撃したし、マジでなんなのもうとか思ってたら『ペトッ』ていうサウンドが...。
一体僕が何をしたっていうんでしょうか。
自分の腕にツバをペッペッとやってめっちゃ擦って『鳥の糞の臭いーぎゃはは!ちょーくせー!ww』とかやってる小学生に落としてやればいいのに。
鳥どもがムカつくので、上に木がない場所に移動しまたギターを弾いていると一人の老人が声をかけてきたんだ。
だがやっぱり何言ってるかわからなかったんだけど、老人はひとしきり喋ったあとポケットから2000ペソ(400円)を取り出し、僕ににぎらせた。
どうやら家なき子かなんかだと思ったらしく、恵んでくれたようだった。
『僕はホームレスじゃありせん。家はバスなんです!』って言おうかと思ったが、そんなスペイン語がわからなかったし、せっかくの好意を無駄にするのもあれだったのでおとなしくいただきました。w
ありがとうございましたw
夕方になり、また空がオレンジに染まる。
そしてギターも。
ついでに犬も。
なぜか僕は1日の中でこの夕焼けの時間が1番好き。
仕事から帰るにはちょっと早く、飲み始めるにしてもちょっと早いこの時間。
日本ではなかなか見ることができなかったからかもしれない。
沈む夕日を見て最後に一曲弾き、なんだかギターのおかげでいろんな人に会えた今日という日に感謝しつつまたバスターミナルに向かってトボトボ歩き始めた。
明日はどうなることやら…
続く。
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