標高3399mの世界遺産クスコで見たアルマス広場の夜景を僕は死ぬまで忘れないだろう。

前回の記事→ボリビア美人姉妹と友達におすすめされた美容室で髪を切ってきた話

2015/6/23

深夜1時ころボリビアとペルーの国境のボリビア側についた。

ここにくるのも2回目…

以前ペルーに来たときの記事

なんとなく手順がわかってたのでちゃちゃっと手続きを済ませ、寒い中バスの出発を待つ。

さみい。

さみいぞ馬鹿野郎。

ボリビアのラパスは標高3800m、これから向かうクスコは標高3400m…

国境地点は…知らんけどとにかくさみいのです。

バスが出発し、次に目が覚めたときにはもう日が昇ろうとしていた。

しばらくバスに揺られ、バスターミナルにつくとなんか一気に懐かしさがこみ上げてきた。

そのバスターミナルから市街地まではタクシーでおよそ15分。

200円もあれば行けるのだが、バスターミナルにいるタクシーのオヤジはだいたいふっかけてくる。

オヤジ『へい!中国人?15ソルでいいよ!』

僕『高っ』

オヤジを振り切り道路まで出て普通にタクシーを拾った。

観光客の3分の1くらいはこれでぼったくられるんだろうなぁ。

街の中心部にあるアルマス広場に行き、予約していたホテルへと向かう。

そこは以前来たときは泊まらなかったのだけれども今回は友達が泊まってるということで予約しておいてもらってたんだ。

アルマス広場から宿までは10分ほど坂を登らないといけない。

酸素が超薄い上にバックパックとギターを背負って坂を上がるとすぐ息が切れる。

『も、もうちょっ…と…がんばろう…』

立ち止まっても寒いだけなので頑張って歩いてるとそのうち心臓がすごいスピードでバクバク言い出す。

『し、死ぬ〜!』と思いながら必死に坂を上がった。

宿にたどり着くのも命がけとか標高3399mは伊達じゃない。

泣きそうになりながらもやっとの思いでたどり着き、友達と再会してからしばしの休憩。

ほっと一息ついて、寒いのでシャワーを浴びようとシャワールームに入るとちょろちょろと水が出てくるだけだった。

泣いた。

6/23〜25はクスコの一大イベントであるインティライミがある。

インティライミとは古代インカ帝国のときから続く収穫祭。

収穫祭とは『今年もたくさん野菜が取れた。神様ありがとう』みたいなやつ。

そう。

インティライミ=収穫祭

つまり【ナオト・収穫祭】ということになるのだろうか。

これじゃあ売れる曲も売れなくなるね。

昼になり広場に行ってみるとすごい人だかりができてる。

今日は前夜祭みたいな感じらしいから、そこは盛大にスルーして僕は髪を切ることにした。

インティライミについてはまた明日。

日が昇っていて暖かいうちに宿の前でカットを始めた。

僕が泊まった宿はCasa del Inkaという日本人にも人気の宿。

意味は『インカの家』

料金も1泊20ソルと結構安い。

ちなみに1ソル40円程度で、市場などでご飯を食べると3〜4ソルで食べれてしまう。

993人目 旅人のヨシさん

笑顔が素敵だ。

994人目

アルゼンチンのブエノスアイレスでシモネタばっか話してゲスい夜を過ごした仲間。

医学生のけんじくん。

めったに人が通らないのに観光客がブワッと来た…

なんかすいません。

995人目

Casa del Inkaのスタッフ

ペルー人の女の子。

一旦これで終わり。

残りあと5人まできたーー。

この日は流石にお祭りということもあって様々な旅人が集まってきているようだった。

もう一人連絡をとっていたのが夫婦で世界一周をしているつばささん&あゆみさん夫婦。

彼らとはちょうど1年前にカンボジアのシェムリアップで出会っていて、ひっさびさの再会を果たした。

3人でさらに坂を駆け上がり、小高い丘の上へ。

丘ってかもはや山かな。

そこでヘアカット。

996人目 つばささん

ここは世界遺産のクスコの街と、アルマス広場を眺めることができる贅沢な場所。

ビールとソーセージでも持ってここで飲んで語りたいね。

暖かかったら。

そして997人目 あゆみさん

奈良が産んだ酒豪です。

いい笑顔や。

2人と 1年前に出会ったときは僕はまだ旅に出て1ヶ月ちょいだった。

その時は僕のブログなんか誰も見てくれてなかったから知らないかもしれないが、実はそのときも2人のカットはしている。

100人までもう少し…というタイミングで出会い、97人目と98人目としてカットしていたのだ。(その時のブログ 新婚旅行世界一周夫婦のカットinカンボジア)

キリ番まであとちょい(笑)

そして今回も…

996、997

惜しすぎるだろ(笑)

しかしこの1年で900人を切ったんだって事に3人とも驚きを隠せなかった。

2人ともとっても飲んだくれなので、その夜はCasa del Inkaの屋上で飲んだくれました。

寒いので上着たくさん着て、すっげえキレイな夜景見て、ビールバンバンのんで、夢を語って…

旅の醍醐味ってこれなんだよね。

将来あれやりたいね、これやりたいねって。

日本で夢を語るといろんな人に否定される。

『お前には無理だ』『できない』って。

世界一周したいとか、旅したいなんて言って日本を飛び出してきた人達なんていうのは必ずどこかで誰かにそうやって否定されてきたと思う。

『仕事真面目にしとけよ』『奥さんどうするの?』

『帰ってきて困るよ』『危ないからやめたら?』

そんな周りの言葉を振り払って来た人たちが語る夢を、そんな周りの言葉を振り払って来た人たちは否定しない。

『いいじゃんいいじゃん』『やってみたら』

そんな後押しの言葉が嬉しくて、つい語ってしまう。

アツくていいよね…って。

だから旅っていいなって思う。

そしてだいたいそうやって盛り上がると…

そうやって盛り上がると…

こうなる。

そして…

こうなる(笑)

テロンテロンの2人を一緒に飲んでた友達と一緒にホテルまで送り届け、僕らは2人で夜の街へ。

と言ってもお祭りだからいろんなところで屋台があったり出し物があったり楽しげな雰囲気。

で店みたいなところでゲームして、金を使い果たして宿に帰った。

一息ついて屋上へ。

ぼんやり一人で眺めてみた。

改めて見るクスコの夜景は本当にキレイだった。

世界遺産クスコの夜景

世界遺産クスコの夜景

1000人まであと3人か…。

誰をどうやって切ろう?

始めた時はまさかこんな日が来るなんて思ってなくて、どんなシチュエーションで切ったらいいかなんて全くわからない。

「1000人目と結婚!」

いつか誰かがふざけて言ったそんな言葉が頭をよぎる…

結婚かぁ…

そうなったらそうなったでドラマチックだし、なんなら映画化されるかもしれないぞなんて思ったけど、1000人目がペルー人のどっしりしたおばちゃんだったら笑えない。

そんな事はまあ置いといて、明日ハサミを持てば3人くらいすぐ切ってしまう。

誰かが1000人目になるかもしれない。

実はちょうど切ってほしいと言ってくれてた人がいたから998人目は決まってる。

実質あと2人。

どうしたものか。

どうしたものか…。

1000人目を切るということがすごくプレッシャーに感じた。

『明日…終わるのかな…』

何とも言えない気持ちでボンヤリ見ていたあのクスコの夜景を僕はきっとずっと忘れることはないのだろう。

世界一周1000人ヘアカットの旅

2015/6/23

切った人→997人・62ヶ国籍

世界一周→32ヵ国・434日目

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