ふとこんな事を思った。
“窮地に立たされたことがあり、それを乗り切った人ほど強い”
昨日はブログセミナーをブロガーのあんちゃさんと一緒にやってきた。
社会人2年目でブログで独立し、今は人気ブロガーにまでなったという方。
セミナー前にカフェでお茶しながらいろんな事を話してた時間も含め、セミナーでの話を聞いていて驚いたのが、社会人2年目で人生に悩み、ブログのみで生きていこうと独立したときの月収はたった5万円。
貯金は30万円なかったと。
まさに窮地に立たされた状況から挽回して今に至るという。
過去にもそういう人に会ったことがある。
勤めてたブラック企業がある日いきなり倒産して、仕事も家もなくなり、貯金もないからたまたま持ってたカメラを使ってがむしゃら仕事を始めたプロのカメラマンとか。
なんか僕の周りで活躍している人ってみんな”切羽詰まった経験がある人”ばかり。
昨日僕はブログノウハウ+副業としての使い方みたいなテーマでお話させてもらった。
副業だダブルワークだいわれる世の中になってまだ日は浅いが、僕は10年前からずっと副業を作ることを目標にしてた。
理由はリスク分散。
もう1つ仕事があれば万が一なんかあっても食いっぱぐれる事はない。
それはリストラにあった親父から学んだことだった。
だけど、何も始められなかった。
始めたい始めたいと思いながらも日々の仕事に忙殺され、うまく時間も作れなかったしモチベーションも上がらなかった。
結果的に僕は仕事をやめ世界一周の旅に出るまで何も行動をおこさず、その時にようやくブログというものを本格的にはじめてみることにした。
PVもまあなかったし、じわじわ増えていったとはいえ収入につながるわけでもなかった。
でも僕はブログに賭けていた。
毎日毎日書き続けたら、1年くらいたったある日いきなりライターの仕事が舞い込んできた。
バイトなどは除いて人生で初めて”美容師”以外の収入を得た瞬間だった。
1年8ヵ月の旅が終わり日本に帰国する頃には4社とライター契約を結ぶまでになった。
とはいえそれでもお小遣い程度。
帰国して僕は就職ではなくフリーランス美容師としての独立の道を選んだ。
帰国時の貯金5万円、旅の資金のあまり5万円、ライターでの収入3万程度、美容室の顧客ゼロ。
リボ払いで20万ほどの借金なのでむしろマイナス…。
今思うとよくそんな大ピンチな状態で「ビールが飲める美容室を出店するぜ!」とか言ってたなコイツとか思うが、当時の僕はそれでもなんとかしてやる!と思っていた。
とりあえず切羽詰まってたのでがむしゃら働いて、寝る間も惜しんで結果3ヶ月半後に自分の美容室を作った。
文字通り自分で作った。
ついでにその頃引っ越しもして結婚もしたので貯金はゼロ。
旅のことを書いてたライターの仕事も打ち切りに。
リボ払いの20万はそのままだった気がする。
広告を一切出さず、旅する間に書き続けたブログのみでくるお客さんだけでなんとかかんとかやってたけど波があるのでかなり不安定。
そんな中…1年前に「無料で作りますよ」とか言うから作ってもらったブログの制作費20万ほど訳あって請求されまさに窮地に立たされた。
オープン2ヶ月後のことだった。
それでクソーと思い本格的にブログに力を入れ始めてめっちゃ勉強したし記事も書きまくった。
あとは帰国後2〜3回依頼されただけの講演会というものも「需要があるかも…!」と自分で企画してやり始めた。
切羽詰まるとはまさにこのことだと思った。
フリーランスとか美容室オーナーとかセミナー講師とかブロガーとか聞こえはいいが、まさに背水の陣、退くに退けない状況。
僕にできることといえば“ただひたすらやる“それだけだった。
やらなきゃ死ぬ。
とてもシンプルだった。
会社をやめ、旅をしたのは自分だ。
帰国していくらお金がないとはいえ親のスネはかじりたくなかった。
美容室を出して大変になっても始めたのは自分だ。
誰かに助けてもらうなんて選択肢はなかった。
今この瞬間にできる事を全力でやる
というのが最善の策だとしか思えなくて、「やろっかーやめよっかなー」なんて悩むという余裕は1ミリも生まれなかった。
悩むことさえできない。
そこまで追い込まれれば人間なんでも死にものぐるいでやるのだろう。
だけど僕は不思議と不幸ではなかった。
楽しかった思い出ばかり。
確かに大変だった。
お金のことはよく考えた。
10万円降ってこないかなーなんて思っても降ってこないし湧いても来ない。
だからやるしかなかった。
ただ不思議と充実感はあった。
「なんか今を生きてる!」みたいな。
お金はないのに。
だからこそ思うのが「悩む」ことができてる時点でまだ余裕があるだろ…ということ。
悩むという選択肢さえなくなる環境になってしまったら、本当にやるしかなくなる。
そういう環境に自ら身を置くのか、流れでなってしまうのかはわからないが、そういう経験をして乗り越えた人は強いと思う。
「やらなきゃ死ぬ!」くらいまで追い込まれて持ち直した人はがむしゃらやっても死なないことを知っているから。
人はいろんな事を羨む。
結果的に僕も3つの仕事をバランスよく掛け持つまでになったし、ゆとりもできた。
「ブログ書いてるだけで収入はいるとかいいよね」
「毎月海外行ってていいよね」
「午前中ゆっくりしてる生活とかいいよね」
いろんな事を言われるが、【ゆとりがある生活】は【切羽詰まって死にものぐるいでやった】から得られたものだと思う。
今はリスクを減らすためにダブルワークをすすめていたり、安全な独立をすすめていたりもするが、ひたすら悩んでいるだけの人はいっそのこと窮地に立たされてみるのもアリだと思う。
「やらなきゃ死ぬ」ってとこまで行けば、きっと誰でも生きようとするのだと思う。
そんな昨日の気付き。