なんかいろいろ賑わしてる人がいました、昨日。
先日一緒に飲みに行った美容師、Lily代表の柳本さんの投稿。
【ご報告】
Lily3周年に伴い僕の料金を一新します。カット
54000円縮毛矯正
108000円カラー&髪質改善
54000円1日3名限定メニュー
162000円こちらが僕の新料金となります。
詳しくはブログに書いていますので、ご一読下されば幸いです。https://t.co/52P0TfBrKI— Lily代表 柳本 剛 (@BiyokaYanagi) November 8, 2017
柳本さんは施術の価格を大幅値上げするそうです。
純粋に「すげー」という感想がまず出てきました。
いや、すごいっす。
今の自分のレベルでその金額を自信持って提示できるか?と考えたら1秒で「無理」だと思ってしまいました。
ですがなんか感化されたので僕が過去に値上げした時のことを書いてみようと思います。
過去3回値上げを経験
実は僕はここ2年で3回値上げをしています。
いっちばん最初スタイリストになったときに働いてた店ではスタッフ一律4500円だったので、僕もその価格でした。
サロンを辞めて旅に出て、その時は価格を決めておらず「Price is up to you」と言っていました。
あなたが決めて…と。
自分の中で1つの基準として4500円という数字があったのですが、シャンプーもできないドライヤーもない…みたいな状況だと当然パフォーマンスは落ちるので、決められなかったというのが正しかったかもしれません。
ですが、おまかせにしてて「え、こんなにもらっていいんですか?」という時も正直ありました。
僕はおまかせの旅をする中で“僕に対して感じてくれる価値は人それぞれ”ということを知りました。
帰国後、カット価格を6000円に設定しました。
4500円から考えると+1500円です。
その4ヶ月後、Up to Youオープンと同時にさらに+500円にしました。
それが2回目の値上げ。
その2回を通して思ったのが、なんかいろんな意味で楽になったということ。
たった500円、されど500円。
12人カットしたら6000円。
てことはかつてのひとり分を施術してた時間がそっくり浮いてしまうことになります。
別の言い方をすると、1人分の集客コスト&労力がなくなるということ。
肉体的、精神的な負担は軽減されて、そういう意味では本当に楽になったと感じました。
それに不思議なことに売上は変動はあれど少し増えてました。
それ以外では空き時間が増えたから新しい挑戦ができたし、それにより別口からの収入が上がったりもしたから結果的にメリットがたくさんありました。
当然値上げに伴う責任とかプレッシャーはあったけど、自分のケツを叩くみたいな意味ではそれさえも良かったと思います。
強制的に向上させるみたいな。
そこから1年くらいたち、ビールが飲める美容室→カルピスが飲める美容室に変えたタイミングで価格設定を大幅に変更しました。
それまで無料でやってたコンサルを5400円に値上げしたり、新規の方は一律10800円という価格にしたり。
常連さんに限り一部下げたメニューもあれど、“1時間あたりの自分の価値”というところで改めて値段設定をしたので、総合的には大幅な値上げとなりました。
やっぱり結果は「良かった」と思えるものでした。
時間ができ、精神的にも肉体的にも楽になりました。
同じように空いた時間で自分の能力を高めたり、新しいこと始めてみたりもしました。
本当に良かったと思うことしかありませんでした。
プラスの循環をつくる
値上げに関して、「客足が遠のくかも」という思いがなかったかというと嘘になります。
けど自分の中では「わかる人だけ来てくれればいいや」という思いのほうが強かったです。
それでも来てくれるように後は頑張ればいいだけですし、SNSやリアルを通していろんな人に簡単に出会える今だからアピールすることはそんなに難しいことじゃない。
それに評価経済といわれるこれからだからこそ、どんどん時間を作って自分の価値を上げていかないといけないという思いがありました。
現状維持や値下げはその思いの逆を行くものと考えていて、マイナスの循環を作ってしまうものです。
値下げすれば単価が下がり、現状維持してても人口が減ったりサロンが増えたりすることにより客数が減れば生産性は下がります。
生産性が下がればたくさん働かなければいけないので時間がなくなります。
時間がなくなれば新しい事も能力アップもできず、生産性も上げることができません。
つまりずっとその循環のまま行ってしまう。
それはヤバくないか?…というのはセミナーでよく話してるんですが、何かを変えればプラスの循環にすることはできます。
いろいろやり方はあるけど、例えば寝ないで時間作るとかいうのは下手なやり方で、それで生活や仕事に影響が出たら本末転倒。
1番良いのはまさに値上げなのだと僕は思います。
値上げをした結果として生産性が上がればプラスの循環になります。
“幸せ”というのはそういうところから生まれてきます。
すごくシンプルで「どっちがいいか?」というただそれだけなのかなと思います。
それがお客様のためにもなる
値上げをして変わったのが、お客さん1人1人にゆっくり接することができるようになったこと。
時間的なものもあるけど、気持ち的に焦ることがなくなりました。
お客さん目線で考えると2ヶ月に1回とかしか普通美容室に来ないもんですが、その2ヶ月に1回をひたすら待たされたり、あまり話せなかったり、ゆっくりできない雰囲気だったりすると、それだけでストレスなんじゃないかなーと思ったりもします。
美容師目線でも心苦しい瞬間てやっぱあると思います。
かつてサロンで勤めてたときはやっぱ土日とかそういうのもありました。
「忙しいから仕方ない」
と、体や気持ちに余裕がなくてなんか諦めてたところもあったけど、今思えばそれってやっぱ違うのかなと思います。
予約を受けてるのであれば尚更。
かと言って詰め込まないとやってけないような環境だとそうするしかありません。
お客さんにとってはどっちがいいのか?
それは一人ひとり感覚が違うと思うのでわかりません。
でも「少し値上げしてもいいから待ったりせずゆっくり話せる方がいい」と考える方も実はかなりいるのだと思います。
“予約の時間通りに施術が受けられ、終われる”
というのも1つのサービスなのだと思います。
技術に対しての値上げと考えると漠然としてしまいますが、そういった【安心】とか【サービス】に対しての値上げと考えると美容師もお客さんも互いに納得し易いのかもしれません。
ただでさえ勉強熱心な人が美容師には多いからこそ、技術面でも値上げは妥当だし、何も間違ってないと思います。
プラスの循環を作るだけでなく、お客さんにもプラスになる事もあるので、単純に金額だけで計るべきじゃないし、総合的に考えてどうなのかというところなのかなと思います。
個人的にはコンサルで値上げの具体的な方法とか提案してますが、お互いストレスなく上げることも普通に可能です。
既存の価格設定やメニューなんて別に無視したって良いし、その人にあったメニューにしていくのが1番いいのだと思います。
なんか長くなってしまったけど値上げして良かったことについて書いてみました。
あ、前々から考えてたんですが、2018年1月1日からメニューと値段を変更します。
この文書いといて値下げってことはないです(笑)
常連さんには次回来てくれたタイミングで説明しますのでご心配なく。
それでは…。