経営者だけど「美容室辞めてくれてありがとう!」ってめっちゃ思ってる。

なんかブログ毎日書けない病にかかっています。

書きたい話がたくさんあるんですが…。

今日は「美容室辞めてくれてありがとう」な話を。

先日、理容師さん向けにセミナーしてきました。

いろいろとすごい事をされててテレビにも出てるりよう室ザンギリの大平さんが前半お話をして、後半僕みたいな…。

りよう室ザンギリ大平さん

りよう室ザンギリ大平さん

とてもためになりました。

そのあと理容師さんたちと軽く飲みに行って…

うまかった。

めっちゃ皆さん撮ってた

その後サロカリのカントーグループの忘年会があったので超一瞬顔出して、ソッコー高円寺へ移動しました。

(飲み会の様子がコミュニティにアップされてたのでスクショを。楽しそう…)

忘年会&送別会&歓迎会

そう、この日はシェアサロンUp to Youで忘年会です。

あえて場所はお店にしました。

スタッフの1人が年末で辞め、新しく2月から入ってくれる人がいるので歓送迎会も同時に。

全員集合はできなかったけどとても盛り上がりました。

そして見てわかるように、とてもクズい飲み会でした。

途中からはゲームしたりギター弾いたりもうめちゃくちゃ。

僕も超酔っ払ってました。

クズすぎ。

でも最高に楽しかったのです。

なんかフンドシいたし。

辞めてくれてありがとう

今回去る1人はフリーランス美容師のKOHくん。

彼は今から2年前に僕が高円寺にやってくるきっかけをくれた人物。

その当時まだ空き家だったUp to Youの一角で彼は美容師をしていました。

形的にはあとから来た僕がその空き家で店を始めてしまった感じになりますが、なんだかんだその頃からの付き合いです。

オープンして1年以上たち、今年の6月からUp to Youをシェアサロン化する事になりました。

一番乗りでそこに入ると言ってくれたのもまた彼でした。

さらに弟子の”モエカス”、サロカリから派生した美容師グループ”カンビール”も加わり3席の小さな美容室を日替わり、週替り、時間割りで使っていくことになり今のメンバーが揃ったわけです。

人と一緒に店をやるようになって半年。

初めて人が辞めていきます。

寂しくないかと言えば嘘になりますが、これから世界一周するそうなので、なんかかつての自分を見てるようでいいなーなんて思ったり、新たな挑戦をすることに嬉しくも思います。

人が辞めるということは確かにネガティブな事なのかもしれません。

彼を含めUp to Youのメンバーは僕と一緒にお店を守ってくれる存在です。

いなくなると困ることもあります。

でもそんなことはこっちの問題。

彼のこれからの人生にはあまり関係ないことです。

だからそこは笑っておきたい。

もうこの日の晩は大爆笑でしたけど。

美容室を辞めるとき、笑ってやめれる美容師がどれだけこの世の中にいるでしょうか。

美容室を辞める人に「ありがとう」と言える経営者がどれだけこの世の中にいるでしょうか。

いろんな事情があるのはわかります。

だけどもしいがみ合って別れていくことになれば、それはとても悲しい事です。

辞めることで悲しい思いする人はたくさんいます。

美容室を経営する=人を雇用する

なぜかそう思ってる人は多いですが、それは勝手にそう思ってるだけで、そんな決まりはないです。

美容室を経営するということはお客さんが来れる場所をつくり、維持するということ。

雇用することが必要ならそうすればいいし、シェアすることが必要ならそうすればいい。

1人でやりたければ1人でやればいい。

「育ててやってた」

「給料払ってやった」

そういう考えでやってる方もいらっしゃいますが、それは本当に本当に間違ってると思っています。

結果を、その責任を押し付けるのは間違ってると思います。

正社員だろうがフリーランスだろうが、スタッフは自分のお店を守ってくれる仲間であり、大切な存在であるはずです。

それ以下もそれ以上もないはずです。

弟子が前の美容室を辞めてうちに移ってくる時に散々ディスられたといいます。

ついでに僕も散々言われたけど、それは別にいいです。

でも辞めて行くスタッフに「今までお店をありがとう」の一言もなく、ディスると…。

そんな事はあっちゃいけない。

経営者にとってスタッフとはなんなのでしょうか。

ただの都合の良い存在なのでしょうか。

美容室を経営する中で雇用すると決めたのであればスタッフが辞める事も視野に入れて考えないといけないと思います。

辞めた後のことはトップである経営者の判断ややり方でどうにかするべきであり、それが仕事なのだと思います。

とはいえ、お店を維持し続けるのが難しいのも事実。

閉店していってる美容室が年間8000件もあるわけです。

夢を持って出したお店がなくなる。

それは本当に悲しい事です。

いつまでも「人が集まる場所」であり続けるためにやらなきゃいけない事、変えていかなきゃいけない事は本当にたくさんあるのだと実際にお店をやって気が付きました。

今美容室を経営するということは本当に大変な時でもあります。

そんな中でも出店したいという人が多く、美容室は増え続けています。

その矛盾がどうにかできないものかと前々から考えていました。

経営者が大切なお店とお客様との関係性を維持し続けるために必要なことは”雇用しなければならない”でも、人がいないから”閉店する”という選択肢だけではないと気が付きました。

他の選択肢もあるという事です。

譲ることで解消されていくものもあると思っています。

オーナーのフリーランス化。

お店を出したい人を新しい経営者にして、自分は信頼してくれるお客様のみ担当する。

そうする事で出店費用がセーブでき、最初からシェアサロンとしてスタートできるし、オーナーさんは閉店のリスクから逃れ、お客様はそのまま通える。

僕はUp to Youをオープンさせて、これまでいろんな人に足を運んでもらったけど、一生ここで美容室をやってくつもりはありません。

ナメてると思われても仕方ないですが、オープン前に自分が運営する年数も決めてました。

もちろん美容師もお客さんとの関係性も何らかの形で続けていくつもりですが、なにもお店を持ってなくても美容師はできるという1つの答えに行き着きました。

自分で作ってきたお店がなくなるのは寂しいことです。

だけど誰かが引き継いでくれれば、形や名前は変わっても存在し続けます。

帰れる場所ができます。

だからUp to Youを継いでくれる人がスタッフの中から出てくれたら設備もなにもかも全て無料で渡しますし、契約変更の際の保証金くらいは払うつもりです。

スタッフではなくても、独立したい!という意思があって「継いでもらえる」という人であればそれは同じ対応をします。

なのでUp to Youでは自由に働きたいフリーランスも募集してるしリスクなく独立したい方も募集しています。

僕も含め”このみんなの思い出が詰まった場所”を守ってくれる人はいくらでも増えてくれたらいいなと思っています。

2月から新しく男の子がやってきますが、きっと楽しくなります。

そう、楽しければいい。

楽しく、自分らしく美容師をする事がなによりも大切だと思っています。

雇用にこだわったり、看板にこだわる事も大切だと思うけど、それはやりたい人だけそうすればいい。

僕はお店をやってるなかで雇用形態や看板にはこだわりはなく、ただ美容師一人ひとりが自分にとってプラスになれる場所であり、踏み台にして行ける場所であればと思っています。

Up to Youで働いたこと、僕や仲間と出会ったことで今後の人生がより良くなればいいなと思います。

そう考えたらスタッフが辞めてくれることもプラスです。

綺麗事だと思われるかもしれませんが

「今まで一緒に店を守ってくれてありがとう。」

僕は辞めていく人にそんな事が言える男でありたいと思います。

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