体が痛かったという話。
9/2 千歳へ行ってみた
正直何もしてない。
漫画を読んで飯を食って寝た。
そういうレベル。
帯広→苫小牧へやってきたのには2つの理由がある。
- フェリー乗り場がある
- 函館に近い
苫小牧には用事はなかった。
ウポポイっていうアイヌ民族の博物館に行きたかったけど臨時休業。
どこもかしこも8/27〜9/12が休業なんだけどその前はやってたわけじゃないですか?
旅しようと思ったのがちょうどその期間だったので丸かぶりしてしまってますが、1週間ほど早く行けば見れていたのかと思うとやはりヘコむ。
北海道に来てからそんなことばっかりだった。
観光をめちゃくちゃしたいわけではないのだけど、やっぱり興味がある分野に関してはせっかくなので見たいという思いがある。
コロナだから仕方がないことだとわかっていても、やはり楽しさやワクワクは半分になってしまう。
それに本来であれば僕の旅スタイルとしては【夜ローカル飲み屋に行って地元の人と仲良くなる】ということをよくやるのだが、やはりコロナということを考えるとやりずらすぎるし、そもそも店が空いていない。
飲まなくてもいいからジンギスカンやラーメンはやはり食いたい。
けど飲み屋じゃなくてもしまっていたりする。
先週までは開いていて、10日後くらいからは開く。
何もせず待つわけにも行かないし、タイミングの悪さを呪うしかない…
そんなことで、頭の中では「帰ろうか」という思いが強くなっていた。
バイクで周るだけならできるけど、なんかね。
苫小牧は意外とホテルが高かったので、近場の千歳市へ移動した。
バイクで40分。
苫小牧駅前は結構何もなかった。
千歳市へつくもやはりお店などはやっていなかったので、スーパーでビールとつまみを買い、公園で夕飯。
見る人が見たら「北海道まで行ってなにしてんの」と思うことだろうけど、旅=贅沢をするというものは必ずしも当てはまらない。
ときには人んちでご飯をお呼ばれになり、ときにはローカル焼き鳥屋で飲み、ときにはカップラーメン、ときにはチェーン店、ときには公園。
旅とはそういうもの。
毎日エビだカニだと食っていたらお財布的にも体的にもしんどいわけで、意外とスーパーのお惣菜あたりがちょうどいいときもあったりする。
正直この日は特に何もしてない気がする。
帰って寝た。
9/3 ヤケクソで外で寝てみる
チェックアウトが昼だった。
12時〜12時で最大24時間いられるという珍しいホテル。
ホテルが本当は苦手というか、もともとあまり泊まるタイプではなかった。
チェックアウト…あれはなんなのだ。
ゲストハウスとかやっていたからわかるけど、10時チェックアウトというのはとてもちょうどよい。
その後掃除して、午後早めに来たお客さんに対応できるようにするには10時か遅くとも11時には出ていってもらわないと…という感じがある。
ホテル都合としてはチェックアウトは早ければ早いほうがいいが、譲歩して10時なのだろう。
しかし午前中せっせと動くタイプの人間ではないため10時は早い。
10時に出ても行くところがない。
観光を朝〜夕方するタイプの修学旅行のようなノリならいいのだが、なんせ「観光の本番は夜の飲み屋街散策だ!」とか言ってるくらいなので、朝から動いたら死ぬ。
そういう人向けのレイトチェックアウトもあるけどたいてい別料金なので、結局出るのだけど、今度宿とかまたやる機会があったらその辺考慮してサービス考えよう。
ホテルを出てそのへんでラーメンを食べた。
ラーメンが食べたかったというか、旭川で旭川ラーメンを食べなかったことが超絶心残りすぎて悔し紛れにラーメンを食べたという感じだった。
札幌に近いからか味噌ラーメンばっかりで結局今の今でも旭川ラーメンというものが何なのかわかっていない。
今思えば全国津々浦々ラーメンを食べ歩いてきたのに、なぜ旭川で食べなかったのかと思うと不思議でしかない。
味噌ラーメンは美味しかった。
食べたあととりあえず苫小牧へ向かう。
理由はやはり
- 船に乗る
- 函館へ向かう
であった。
苫小牧から船に乗った場合
- 秋田着
- 新潟着
- 八戸着
というものがある。
秋田についた場合はそのまま北上して青森の大間へ。距離にして340キロくらい。
苫小牧〜函館が240キロくらいなので、フェリーに乗ったほうが遠回りになるので却下したいところだが秋田県の能代〜青森県の五所川原までの海岸線は走ってみたいとか思っていたので迷っていた。
本当は電車で行ってみたい場所でもある。
②新潟に行った場合は長野経由で山梨まで350キロ。つまり帰る。
③八戸に行った場合は大間まで160キロくらい。1日で行けてしまう。
このまま緊急事態宣言でどこもかしこも休業したまま旅してても面白くないという思いが50%で帰りたい気持ちが50%でとてつもなく悩んでいた。
苫小牧のコンビニの駐車場で悶々としていたが、時間はもう16時になろうとしていた。
もし苫小牧からフェリーに乗るのであれば乗船時間締切がもう間もなくだった。
とりあえず函館へ向かい、船で大間へ行くことが1番スムーズだし当初の予定通りだからそれがベストだと思いつつも、青森へ行ってもそれ以降9/12までずっとこんな感じだったら微妙だなぁ…と思う気持ちがありかなり揺れていた。
が、しかし。
いつまでも考えてても日が暮れてしまうし、なんか急にめちゃくちゃめんどくさくなってしまい、何を思ったか室蘭へ行くことにした。
何があるとか、ホテルをとったとかそういうことじゃなくて、なんかもう室蘭だ。
室蘭しかない!
もう響きがなんか。
MURORAN!!
かっこいい!!
やけくそ!!
バイクをぶっ飛ばし西へ西へと向かう。
どんどん日がかたむいていくのがわかる。
途中休憩したところになんかいた。
観光客向け食堂って感じなのだろうがかなり昭和感を感じた。
苫小牧〜登別〜室蘭は昔賑わった観光地なのだろうか?
廃ホテルや廃レストランをよく見かけた。
海沿いをひたすら走り、日が暮れた頃に室蘭に到着した。
夕焼けがきれい。
ホテルを一応探してみた。
1人で泊まって5000円くらい。
やはり地方都市は高いな。
寝るだけで5000円払うくらいなら「うなぎ食って外で寝て2500円浮いたラッキー!」みたいなおかしなタイプなのでとりあえず保留。
漫画喫茶があるらしい。
満喫も安く泊まれて漫画が山ほどある天国なので、漫画オタクの僕からするとありがたい。
いずれにしても最悪満喫行けばいいや!とバイクを駐車場へ停めてビールを飲みながら散歩し始めた。
少したってから知ったことだが、満喫はやはりコロナで休業しているらしい。
ホテルはないこともないが、なんとなくまだいいやと無視して飲み散歩。
これがマジ楽しい。
1人飲み散歩とか孤独の極みみたいに思われそうだが、地図も見ずにふらついて出くわした店でテイクアウトしたりスーパーによったりして食べ物飲み物を調達し、面白そうなところがあったら寄ってみたり、疲れたら座ったり。
THE 自由
歩いているとよくわからない張り紙を見つけた。
無人販売所だ。
中には高めのウイスキーや日本酒、なんと冷凍食品なども売っているではないか。
張り紙からオーナーの狂気を感じる。
冷蔵庫を開けてその中の金庫みたいなやつにお金を入れて買うシステムみたい。
グラスまで。
それほど都会とも言えない室蘭の繁華街で、しかもコロナで休業している店が多い中で光る怪しい看板はひときわ輝いていた。
次の目的地を探してフラフラしているとゲーセンを見つけた。
なぜかわからないが半年に1回くらいメダルゲームをやりたくなる。
高円寺でよくやってたなぁ。
暇だったのでフラッと立ち寄り1100円で300枚のメダルを購入。
これもあるあるなのだけど、メダルゲームをやると毎回爆勝ちする。
300枚程度のメダルだと1時間もやってればなくなって終わりなのだが、1時間経つ頃には倍くらいになっていた。
やったことある人はわかるけどジャックポットっていうのが出たりすると何百枚ともらえたりするのだけど、それが出た。
前回(2021.3)に高円寺でやったときはジャックポット3回出て全部預けたっけ。
そのまま放置してるけど…
当たる当たる。
90分ほど経った頃には飽きてきたので、台を変えて適当に残り全部突っ込んで30分ほどで使い終わって終了。
メダルゲームもギャンブル性はないんだけど、ハマって毎日やってるおっさんとかいるからあんまりやりすぎないほうがいいかもね。
暇つぶしくらいがちょうどよい。
ヤケクソ睡眠
行くところがなくなった。
というか最初からないのに無理矢理放浪していただけだった。
時刻は11時をまわっていた。
「うーん」
とりあえずホテルへ行くことも考えたが、なんとなくドンキへ寄ってみた。
いろいろと見ていると発見してしまった…寝袋999円。
昔は寝袋もって真冬でも野宿してたなぁとか思い出して、なんか…ふと…買ってしまった。
買ってしまったのだ。真っ赤な寝袋を。
なんか楽しくなってきてしまい、寝る場所を探した。
過去野宿は死ぬほどしてるけど、30歳も過ぎて一応会社の社長でそんな事やるやついる?いないと思う多分。
自慢になることじゃないけど。
過去野宿して1番しんどかったのがロンドンのハイドパーク。
寝袋も何もナシで激寒だった。
1番ウケたのが心斎橋筋商店街。
シャッターとダンボールの間に挟まって寝ていたら朝方キャバ嬢みたいな奴に何かを握らされて、開いてみると醤油と辛子の小袋だったこと。
実にしょーもないストーリーしかない。
とりあえず駅とかそういうところは人の迷惑になるだろうということで、人気がない場所を探す。
こういうとき公園はうってつけだったりする。
深夜の公園に来るやつなんかやばい奴か中学生くらいしかいないので、そういうのが来たらシカトしておけばいいということで公園は最適。
同時にこういう時に必ずググるのが【室蘭 心霊スポット】みたいな感じで、心霊スポットチェック。
そういうところに行くためではなく、避けるために。
やばいスポットに知らずに行ってしまったということは旅していると結構あって、公園て意外と心霊スポットだったりするとこもあるからオバケとオヤスミしないためにも探す必要がある。
どうやら室蘭には心霊スポットはあるけど岬とか浜とからしいのでまた違うエリアだから大丈夫そう。
地図を見ているといい感じのところがあったけど歩いて30分。
なかなか辛い。
近場には小さめの公園しかない。
もうそこでいっか…と向かった。
変なベンチがあったのでそこに寝袋を敷き寝てみると結構寝れる。
なんか懐かしい…。
これぞ旅って感じがする。
意味わからない人には意味がわからないと思うし、ほとんどの人には意味がわからないことだと思うけど、なんか僕の中では外で寝てやるみたいな事をするのってどこか現代に対する反発心みたいなものがあったりして。
たぶんマジ意味わかんないと思うんだけど。
旅に出れば当たり前にホテルに泊まるし、僕もそうしている。
だけど”そうしなくても”実はやっていけたりする。
車がなくても生きていけるように、無くても無いなりに頭を使ってなんとかしようとする。
お金で全てが解決できるような気がするからお金を欲してしまうのだけど、実は考えたり工夫したりすればなんとかなることばかりだ。
インドにいたときはトイレットペーパーというものを使わなかった。
使わなくても”やり方”さえ覚えれば水があればオッケーだった。
そういうのは無くしてみてわかるものだったりするし、じゃあ今トイレットペーパー使っていないのかというとそれは使っているのだけども、選択肢は増えたよということで。
昔はお金がなかったからご飯も宿もケチって外で半額の惣菜食って寝たりしていたけど、案外悪いもんじゃないと思う。
なんでもかんでもお金を使えばどんどんなくなっていくからどんどん稼がなくてはいけないような気がするけど、節約というものができれば稼がなくていい。
つまりたくさん働かなくていい。
一瞬贅沢して他の時間にたくさん辛い思いをするのであれば、僕は贅沢はいらない。
価値観の違いというものなのだろうけどそういうふうに思う。
野宿を推奨してるわけでもないし、たぶんまた野宿するかどうかは謎だけどなんか大切なことを思い出したような気がする夜だった。
その代償に翌日は体がバキバキだった。