バスキングとは?旅をしながらお金を稼ぐと現地人と出会える旅になる。

バスキングって知ってますか?

今日はそんなお話です。

2015年6月25日の記事。

というか前回の続き。

前回の↓

実は…

世界一周1000人目のヘアカット

世界一周1000人目のヘアカット

1000人目のユキちゃんのカットを終えた後すぐに帰ったわけではありませんでした。

そう、まだ次の人がいたのです(笑)

まだまだ僕の旅は続きます(笑)

1001人目

日本人の旅人ゆりちゃん。

実は彼女もチリで出会ってるという。

ゆりちゃんはちょい年下なんだけど、割りと相談したりされたりと結構仲良し。

なんかいますよね、なんでも気兼ねなく話せる人って。

公園は非常にのどかです。

インティライミの祭りの日はゴチャゴチャワシャワシャしてたこの公園もこの日は普段の静けさを取り戻し、子どもたちの溜まり場に。

そうこうしてるうちに出来上がり。

こういうふうに路上で髪を切っていると「なになに?」って感じで自然と見物人が集まってきます。

そのうち「私も切って〜」とかって言い出して来る人もいたりして。

それ繰り返したら1000人いったんですが笑

この日はもう帰ろうと思っていたんだけど、ペルーのおばちゃんに熱烈な感じでオファーされたので急遽カットすることに。

1002人目

ペルー人のおばちゃん

仕上がり

ちょうど終わったタイミングで警察が登場。

そう、実はクスコはこういうバスキンクみたいなパフォーマンスみたいなのが禁止なのです。

結構厳しいことで有名。

だけどインティライミのお祭りで規制緩和されてるっぽいという情報があったのだけどやっぱ祭りの翌日といえど普通の日だと駄目だったっぽいです。

「片付けて帰りまーす」

といい、そそくさとホテルへ。

まあちょうど帰る口実になったから良かった。

子どもたちはまだ遊んでました。

さて、ここで聞き慣れない言葉が出てきたのではないかと思います。

バスキング

英語でBuskingと書きます。

日本語で言うといわゆる大道芸のことですね。

日本でもたま〜に猿回しとかジャグリングとか見かけたりしませんか?

そういう方たちがショーの最後に帽子など手に客から投げ銭を集めてたりしますよね。

コレのことです。

ショーなどの他にもギターなどの楽器で演奏したり歌ったりする事もバスキングの一種です。

この方がまだ見たことあるかもしれないですね。

ちなみにそうやって路上などで芸をしている大道芸人のことはbusker(バスカー)と言ったりします。

まあたぶんピンとこないですよね。

なぜなら日本ではこの習慣はあまり定着してません。

そもそも見る機会があまりないので定着はしませんよね。

なので日本の人は「なんだろう?」とショーを見たり、演奏を聞いてもそのまま立ち去ってしまう人が多いそうです。

その点ヨーロッパをはじめ様々な国ではごく普通にお金を投げてくれます。

僕もギリシャで雨が降って暇だから教会で雨宿りしながらギター弾いてたらバスキングと勘違いした人がお金を差し出してくれたこともありました。

ここ南米でもその文化はごく当たり前にあり、いろんな人がいろんな場所で芸をしてはお金を稼いでいます。

だが!

このクスコは観光を売りにしていて、そういったパフォーマンスなどはことごとく禁止されているそうです。

ヘアカットはバスキング?

僕もパフォーマンスでやってるのだとよく間違われました。

自分の中ではバスキングをしているという認識はなく、あくまで一対一で目の前の人に対してのヘアカットというイメージでした。

ただ場所がなかったから路上でやってただけ…みたいな。

ですが警察や見物人からすれば僕はまさにバスカーだったそうです。

髪を切っていれば投げ銭をしてくれる人もいたし、髪を切る前に事前に警察に許可を取りに行ったときなども「掃除だけしてくれればいいよ」みたいな感じで”仕事をしてる奴”とは見られませんでした。

そうなんですよね、ここで矛盾がうまれるわけです。

仕事=お金を稼ぐ

だとしたらバスカーはアウトなのです。

なぜなら仕事をしていいよというビザを持っていないからです。

観光客が仕事をすると不法労働になります。

これはもちろん駄目なことなんですよね。

不法なので。

まあバレなきゃいい精神でやっている人は結構いるんですけどね。

美容師でも不放労働してる人結構いるけど…

実際のところかなりグレーなんですよね。

観光客がホットドッグ屋で仕事するのはアウト、だけど駅前で自作のホットドッグを売るのはOKみたいなところがあるんですよ。

日本じゃ考えられませんが。

ギター持って旅してる人も同じです。

ワーキングビザは持っていないけど、お金は稼いでる。

それはいいか?だめか?というとOKなんですよね。

不思議です。

とは言っても、クスコのように厳しいところもあります。

ロンドンやパリやシンガポールなんかは特に厳しいですね。

もちろん日本だって全然だめです。

そういう所だと注意が必要です。

ちなみに本にも書いてあるんですが、実際にお金をもらっていたか?と言われると何かしらもらっていました。

How much?(いくらで切ってくれるの?)

It’s up to you!(まかせるよ)

そんな感じで料金おまかせでやっていました。

なのでお金はもらってはいたのですが、個人的にはバスキングやってるという認識は全然なかったんですね。

ですがそうやって各国の路上で活動していると現地のバスカーとたくさん出会いました。

「お前もか」

みたいな空気を瞬時にお互い掴み、すぐに仲良くなれます。

そういうバスキング仲間から聞いた情報によると、国によるけどバスキングはめちゃくちゃ稼げるそうです。

チリのバスカーに聞いた話→【時給5000円?】路上パフォーマンスの天国チリで荒稼ぎする若者。

これは確かにうなずけます。

普通に生活できちゃうと思います。

国によるけど…

自分も感じていたことなんですが、バスカーにお金を投げてくれる人は同じような人が多いようです。

若い人よりは高齢の人。

1人より2人以上の人。

子連れの母親。

などなど。

子連れの母親は子どもにお金を渡して入れさせるパターンがめっちゃ多いです。

僕も何回もありました。

このバスキング、アイデア次第ではどんな物もバスキングになります。

例えば折り紙でツルを折って道行く人に見せて、1個1$で売ってもそれはバスキングなんだと思いますし、書道やったっていいと思います。

別にめっちゃオススメするというわけではないのですが、僕は多くの国ではバスカーの分類に入っていたようですし、経験上言わせてもらうと結構オススメです(笑)

なんせ楽しい。

普通道行く人とすれ違うことはあっても、話し込んで仲良くなることはまずないですよね。

それどころか僕が歩いてるだけで「昨日見たよ!これ食え!」みたいな感じでよくわからないお菓子もらったりとかもよくありました。

せっかく旅をするのであれば、出会いのきっかけとして何かしてみるのは良いのかもしれません。

例え厳しい国でもお金もらってなければ誰も文句は言いませんし。

「自分には特技がないし、髪も切れないし…」

そういう人もたくさん会ってきました。

過去こんな実験があったそうです。

2007年に世界的バイオリニストがアメリカの地下鉄に普段着で現れてバッハを演奏したところ、ほとんどの人が足をとめずに過ぎ去ってしまったそうです。

腕の問題じゃないってことですね。

その人の放つ何かとか、周りの空間とか、表情とか、そういうことの方が大切なのかもしれません。

数日の旅だとしても、すこ〜し勇気を出して何かしてみると現地に溶け込むきっかけが得られるかもしれませんね。

今また旅に出るとしたら路上で髪を切ることはもうないと思うけど、また何か違うことはしたいなぁ。

…とそんなバスキングのお話でした。

世界一周1000人ヘアカットの旅

2015/6/25

切った人→1002人・62ヶ国籍

世界一周→32ヵ国・436日目

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