街をふらつきながらふとキャンベルとこんな話しをした。
「今年、本でも書こうかな」
「書けば?って言おうと思ってた」
2年前に本を出版したけど、実はその時僕はほとんど何もやってなかった。
過去のブログ記事を出版社の方が編集してくれて完成したもので、書いた内容としては2014〜2015の間の出来事だった。
僕の中で”文を書く”ということはある種の表現であったり、自分自身のアウトプットでもあったりして書いているのだけど、繰り返し行うことでスキルみたいなのはついてくるのだと思う。
つまり2014年、2015年より今の方がまた違う書き方が出来るのかなと思ってたりする。
言い回しだったり、言葉の羅列だったり、表現だったり。
美容師もそうだけど、才能ある人は最初から何やっても上手く行くけど、ない人でも繰り返し繰り返しやる事で上手くできるようになっていく。
では、ある程度のレベルまではみんなが到達できるとして、それからなにが大切になっていくかというと”ストーリー”なのだと思う。
物語。
髪を切るにしても、文を書くにしても、ストーリーがないと感動には繋がらない。
例えば、枝毛切れ毛で痛んで見える髪がキレイになったとか、セルフカラー失敗したけど美容室で染めたら改善されたとか。
小説であれば起承転結だったり。
映画であればバッドストーリーからのパッピーエンドだったり。
なんかそういうの。
今なら旅だけでなく、仕事や人生観という部分でそういったストーリーを書けるのではないか?とふと思ったりした。
自分物語をつくる
そんなことを話していてふと浮かんできたのが「自分物語」という言葉だった。
なぜ「この人はおもしろいな」と思う人が世の中にはいるのだろう?と考えたときに、やっぱりストーリーがあるからだと思った。
そしてそのストーリーは他でもないその人自身が作ってきたものである。
右か左か、もしくは直進か、その人が選択して歩んできた道の話が面白い。
「深い落とし穴に落ちた」
「石につまずいてケガをした」
「行き止まりだった」
面白い話にはたいてい闇がある。
人生で言うところの「挫折」や「苦悩」がそういったことなのだと思う。
ストーリーを作るのがうまい人は、挫折を笑いに変える方向に歩き出す。
苦悩をプラスに変えようとする。
だからその時死ぬほど悩んで落ち込んだことも、1年とか5年とか経てば「結果その経験が活きて良かった」なんて言えたりするし、それさえも必要な事だったのだと思えるようになる。
生きていれば良いこともたくさんあるが、悪いことも必ず起こる。
でもそれを”悪いことのままにしておくかどうか”なのだと思う。
人生山あり谷ありなんて言うけど、きっとその方がいい。
悪いことがあるからなんでもない事でも”良い”と思えるようになったり、喜べるようになる。
リスクを取らず変化を求めない人、変化を嫌う人には単調なストーリーしか作れない。
悪いことが起こっても悪いまま。
自分物語を作り続ければきっと人生は楽しくなる。