僕は昔勤めているときは「仕事は頑張るもん」だと思ってました。
それは現実には間違ったことじゃなくて、人は少しの負荷(ストレス)がないと逆にぶっ壊れるそうです。
だから「ちょっとキツイ」「頑張ってる」と実感できるくらいがちょうど良いと。
しかし、今僕は一緒に働く社員や、プロジェクトを一緒にやってくれる人たちに「できるだけ頑張らないでほしい」みたいな事を思っているし言っています。
これは持論ですが、本人が自分の意思で「頑張る」時と、他人から強要されて「頑張る」のは全然違うと思っているからです。
そして、前者は良いけど後者は危険だと思っています。
なぜなら、後者は手段が目的になってしまいがちだからです。
ちなみに昔僕がやってた「頑張る」は後者でした。
手段と目的の違い
昔からそうなんですが、僕のところにはなぜかお悩み相談がめっちゃきます。
たいていが美容師さんです。
だから「なんでもチャキチャキできる美容師」より「なんかうまくいかない美容師」と話す機会が多くて、その人たちの数だけ思うことがあります。
しかし共通点もいろいろとあり、悩んでる人は【手段が目的になっている】場合がほとんどです。
【手段とは、目的を達成するためにあるもの】
【目的は何かしらの手段を使って達成するもの】
なので全然違います。
美容師やってて悩んでる人は、大体が「美容師をする」というところが目的になっています。
でも、美容師とは手段です。
そういう仕事をして、自分で努力して、結果的に「何を得たいのか?」が重要であって、そこを見失うといろいろしんどくなってきます。
手段と目的を間違えるとなぜ辛くなるのか
そもそも、自分で頑張ろうって思えるものって確実に”目的”があるものです。
目的に到達するためのなにかしらの手段があり、それが多少大変なことだとしても目的があるから頑張れるし、その中でも楽しさを感じることもある。
だから結果が出るまで続けられる。
そして結果が出るから人に評価される。
つまり、上手く行く。
しかし他人から強要される「頑張れ」だと、本来手段である行動が目的そのものになることがあります。
やれと言われたから、やるか…みたいな。
手段が目的になるとただ淡々と作業をこなすようなつまらない感覚になり、絶対に途中で嫌になります。
さらに「頑張れ」と言われてさらに頑張ったところで嫌なもんは嫌なので最後は病むのがオチです。
だから結果も出ません。評価もされません。
頑張ったのに結果がついてこないからなおさら辛い…と。
美容師さんはなぜかそういう人がめっちゃ多い気がします。
美容師に限らないかもしれないですが。
就職、練習、売上、キャリアアップ、独立、雇用
例えばこういったキーワードそれぞれで考えてもすべてが目的と手段の両側面をもっています。
就職は目的でも手段でもあるし、売上を上げることだってそうです。
だから混同しやすいのかもしれませんが、確実に言えることは絶対に目的ありきの手段にすべきです。
じゃないとうまく行かないし、辛くなるからです。
方向性は自分で決める
目的を見失って、手段を目的にしてしまう人は方向性がズレてることがほとんどです。
本来いるべき道からズレて、よくわからないところをさまよってるようなイメージ。
道が見えないから、目的地も見えない。
方向性はホントに大切です。
それは誰かが決めるものではなく、自分でしか決めれないものです。
それを人に決められると歩きたくない道を歩かなければならない事もあります。
その中で目的を見失い、手段が目的になるとさっきも書いたように辛くなってしまいます。
じゃあどうしたらいいか?
まずは目的を、決めます。
というか、本来人間はそうできてると思います。
腹減った→ご飯食べる
【ご飯食べる】が目的になるので「じゃあ何をどうやって食おうか?」みたいな話になり、そのどうやっての部分が手段になります。
実は手段なんていくらでもあります。
奢ってもらう、作る、買う…などなど。
じゃあ「買うためにはお金が必要だ」みたいな話になるので、お金をもらう、お金を作る、お金を稼ぐ…というように手段が増えてきます。
「こういうことしたい」という目的ができたら「どうしたら達成できるだろう」とひたすら思考して行動(手段)にうつしてく。
そしてその手段も選んだほうがいいです。
就職はその目的を達成することができる場所にしなくちゃいけないし、仕事も目的達成できるものを選ばなきゃいけない。
「働け」「就職しろ」「アシスタントやれ」「売上あげろ」「独立しろ」
そんなのは最初から全部強要されることでは無いです。
美容師になるってのだって、独学でも免許取れればいいんだし、免許とりたくなければ海外でやればいい。
自分の道を見つけ、手段をいくつか考え、必要な手段を的確に選べば大体うまく行きます。
目的なく頑張るって事はホントにめちゃくちゃシンドイものです。
早くそれに気づけば、残りの人生はめちゃくちゃ楽しくなると思う。