昨日、春から社員になる現バイトの女性美容師さんにつきっきりでWEBの事を教えた。
- WEBサイトとはなんなのか?
- どういう仕組みなのか?
- 自社で今やっているサービスがWEBとどのように関係しているか?
- WEBを覚えてもらい、誰のために何をやってもらいたいか?
そういう趣旨から基礎的なことから、込み入ったことまでみっちり3時間つかって教えた。
授業料は3000円…ではなくそれで3000円をお支払い。時給1000円なので。
うちの会社では勤務時間内に勉強会とミーティングなどを行うようにしている。
覚えてもらうことは、その人の為というよりまずは自分の会社のためであるので、拘束しているという判断を僕はしている。
当たり前に無給居残り自主練習制度がある美容業界からしたら異様な事だと思うかもしれないが…。
「それでも美容業が成り立つ会社にしたい!」そういう思いがあるので、そうしている。
お金を稼ぐと財産を築くの違いとは
そういう意味合いで言えば、僕は損をしているのだろうか?
勉強会をしている社員はその時間1円も稼がない。
逆にお給料を出す。
僕はオーナーとして損をしているのだろうか?
ここで「え、損してるだろ」と思った方はおそらくマインド的には【働く=お金】なのだと思う。
資本主義社会であることと戦後の日本の成長過程ではそれが当たり前だったとも思う。
美容師もサラリーマンなので基本構図は同じ。
労働の対価としてお給料を”いただく”みたいな。
会社に所属していないと生きていくことは難しいと考える人が多く、そのため自分の生活や経験より会社の業務や会社の存在を優先してしまいがちなのだと思う。
でなければ過労死やブラックなどという事は起こり得ない。
現実として起こっているのだから【仕事=お金】というマインドの人は雇う側にも雇われる側にもまだまだ多い気がする。
僕は短期的に見たら【仕事=お金】という考えは間違ってはいないと思う。
お金が局地的に必要なときはある。
しかし現代においては、その考えはリスクが高いと思うのだ。
財産を築く重要性
今得るべきはお金ではなく、経験である。
なぜなら、経験は財産になり得るからだ。
財産=お金
でもある。
しかしお金onlyではない。
ざい‐さん【財産】
1 個人や団体などの所有している、金銭・有価証券や土地・家屋・物品などの金銭的な価値のあるものの総称。資産。
“金銭的な価値のあるもの”を財産という。
お金はお金であり、お金とお金の価値は基本的には等しい。
FXなど外資のレート変動により生まれる利益などを無視すれば100円玉は100円でしかないのだ。
それに比べ、経験というものは0円なのにそれが100円にも1000円にもなる。
無限に増やすこともできる財産であると言える。
経験をシェアすることで誰なのためになる。サービスを作る。
つまり、それがシェアリングエコノミー。次世代の考え方である。
産業革命がおこり、働けば働くほど裕福になり、人口もどんどん増え、世界は豊かになったのかもしれない。
でもそれは過去の話。
これからは労働の対価として収入を得ることはどんどん難しくなる。
「うそやん」と思うかもしれないが、1000%断言できる。
労働の価値はこれから下がる。
ビザや法律が緩和されて外国人労働者が増えていくだろうし、AIなどで効率がよくなるので労働のチャンスはどんどん減っていくと思う。
日本の高齢者の働く場所はまずなくなる。
若くても個性や特別な能力がなければいい条件で働ける場所はなくなるだろう。
美容業界のような特殊な環境はもっともっと大変。
縮小を続けるマーケットからでず、そこで少ないパイを取り合う構図ができあがってる。
何がまずいかって、それでもなお店舗を増やして売上(お金)を追い求めてしまっていること。
一般的に言われる美容師業は=労働である。
一人のお客様に対して一人が担当する。
1時間かけてカットし、3500円をいただく。
※カット料金の全国平均が約3500円
単純にカットするだけなら原価は何もかからない。
ハサミがあればできるのだから。
しかしその裏では人件費、家賃などがかかり、近年では広告費がとんでもない金額になっているので実際の利益はほとんど無いのかもしれない。
一つのマーケットでオーバーストア状態で価格破壊が起こってるのだから、サービスの価値が下がり労働の耐価も当然つられて下がる。
だからこそできるだけ労働しない方法を考えなければならない。
そのためには換金できないお金ではなく、無限の可能性がある経験という財産を築き上げることがまずは大切なことだと思う。
これからの会社の存在意義とは
自分の中で1つ存在意義がある。
それは【踏み台】である。
僕は労働をしてもらい、対価を払うという構図は考えておらず【学校】みたいなイメージが強い。
確かに株式会社であるので、社会的な保障は従業員にしなければいけない。
だけど「お給料や保険を保障するから拘束します」は極力したくない。
従業員を雇いお金を払うという行為そのものにあまり価値を感じておらず、お金よりも経験を積んでもらうことに重きをおいている。
保障はする。でも自由に学べる。
なんかそういう格好が理想的で、その実現に向けて日々動いている。
「会社は学校じゃねえんだよ」
みたいなブログが過去に話題になった事があるが、僕は学校でいいと思ってる。
学んで、技術を身に着けて、それを自分の人生に活かしてほしい。
だから副業をどんどんやってほしいと伝えているし、独立も歓迎すると伝えている。
踏み台にして、その後の人生を豊かにしてほしい。
そういうために自分の会社はあると思ってる。
財産を築くための場所。時間。
休みを多くしたり、残業なしでやってるのは、自由に使える時間を確保してもらいたいからでもある。
働く、飯、風呂、寝る
こんな生活はだめ。なにも気づきがないまま毎日が過ぎてしまう。
遊ぶ、見る、聞く、歩く、話す
なんでもいいから経験を積むこと。
そのために時間を使うこと。
それが出来る状況を作る事が会社として大切なことだと思っている。
NEOサラリーマンのススメ
【お金をもらいながら学び、副業にも活かせる技術や知識が身につく】
かつてそんな状況に憧れた。
美容室に勤めていた時はたしかに技術は学べた。
でも勤務時間外にやる事だった。
勤務時間は練習ではなくアシスタントという業務をしていた。
だからお金もらいながら学べる的なマインドはなかったし、そんな常識を変えたかった。
時間が欲しいって毎日思ってたから。
技術は大切である。でも時間も大切である。
天秤にかけれるものじゃない。
しかし時間をかけなければ技術は身につかないので、諦めてた。
でも会社を始めてやはりそこは変えていきたいと思い、試行錯誤した。
結果として答えは「単純に効率をあげればいい」だった。
8時間で生産するぶんを6時間で達成すれば2時間あまるわけで、その2時間勉強すりゃいいじゃん…とそんな感じ。
なので給料を払って勉強してもらうことそ=奉仕活動ではない。
3時間WEBの勉強会をつきっきりで行う事でその時点では生産性はゼロなのだが、そのスキルと知識を使っておいおい会社のために動いてくれるのだから長期的に見ればプラスだと考えている。
さらに例えばその勉強の時間さえ生産効率を上げることに使えれば、全然マイナスにはならない。
今うちの社内では全員がアクセスできるWEBサイトを1つ用意しており、随時変更追加できるマニュアルが存在する。
教えながら、そのマニュアルを作ってもらった。
メモする代わりにキーボードを叩いてもらうのだ。
そうしてできたマニュアルは、いつか入ってくる誰かのためになる。
つまり「3時間かけてマニュアルを作ってもらった」とも言えてしまうのだ。
👆これはWEBサイトの作り方マニュアルの一部をスクショしたもの。
👇これは料理教室体験のレシピや流れのマニュアル
社内で行っている様々な事業が全部見れるので、それもなんかのヒントになるかも…なんて思っていたりする。
- 技術知識を学んでもらい会社に貢献してもらう
- マニュアル作ってもらえる
- 文字に起こすことはアウトプットなので覚えるスピードも早まる=二度手間じゃない
たったの3000円でそれができるのであればむしろ安いもんだと思わないだろうか。
従業員はお金がもらえて勉強できたラッキーと思ってくれてればそれでいいし、お互いにストレスもないし。
ちなみにその女性美容師さんはお子さんがいるので、今後はサロンワーク×在宅ワークで正社員としてやってもらうことになっている。
土日休むのも全然OK。
気にせず休んでくださいって伝えてる。
子育てと美容師の両立は、WEBのスキルを身につけることによって容易に可能になるのだ。
そのためにまずは経験する。
そこに会社としてお給料を払う。
女性が子供が生まれたら美容師ができなくなる…。
そんな常識をぶっ壊せるきっかけにもなればいいかなと思ってる。
給料がもらえるサラリーマンでありながら、様々なことにトライできるNEOサラリーマン。
従業員だけじゃなく、会社にとってもメリットは大きい。