酔いが覚めない頭で書いてみる。
気持ち悪くて起き上がれないけど、生きてることが気持ち悪くてしょうがなかったときよりだいぶマシだと思えた。
なぜなら昨日の楽しかった思い出がまだ残っていて、その余韻に浸っていられるからだ。
2019年は自分自身にとってクソみたいな時期だった。
元妻と今は仲がいいとはいえ、正直めちゃめちゃに揉めて離婚して会社が傾いて預金通帳に19円しかない日があったりもう本当に大変だった。
一生懸命寝込んでみたり、一生懸命働いてみたり、一生懸命困ってみたり、一生懸命強がってみたりそんなことを同時にやった。
けどいい加減にこれは無理だろと思って、それまで神頼みなんてしたことがなかったけど、山奥にある小さな神社に行った。
夕方の小雨がふる中で山道を歩いたことが怖くて怖くて、でもなんとか何かが変わってほしいと、本当に人生で初めて拝みに行った。
その次の日に出会ったのが卑弥呼様。
自社の美容室のわきに捨てられてて。
足が折れてて。
卑弥呼様と出会ったからその後死にかけ高菜先生とも出会った。
そういう流れのようなものもあって、今思えばその2つの命を救ったようでその2つの命に僕が救われたんだと思う。
それからすべてが好転していった。
招き猫なんて言うけど、僕は彼らは福の神だと本当に思ってる。
だから大切にしたいし、だから大切にされたい。
その頃に、死ぬほどしんどかったその頃に僕を支えてくれてた人もいた。
そんな人と昨日はお久しぶりに会ったんだ。
変わらないような変わったような。
知らないような知ってるような。
不思議なくらい不思議な感覚で、でもそれがなんだか心地よく、またつらいことがあったんだよってタイミングで僕の物語に登場してくれたことが嬉しくて。
猫は相変わらずゴロゴロにゃんにゃんしていて、朝6時と午後3時と夜11時にカリカリマシーンからエサが出てくると勢いよく走り出すけど、僕らはやはり相変わる。
仕事、プライベート、友達、恋人、いろいろとあるよ。
そのなかで成功も失敗も経験し、良いことも悪いこともあって、かつてはなかった悩みもあって、昨日とは違った自分になっているのは当たり前。
会わなかった期間で変わるものだと思う。
それでいいのだ、と。
なんだかそう思えた。
Dragon Ashの「百合の咲く場所で」という歌がある。
最初のゆったりとした神秘的な音楽から、いつの間にかめちゃめちゃに激しい音楽に変わる。
流行っていたけど僕は嫌いだった。
人の作品をディスるほど音楽をやっているわけではないけど、好みの問題だけど、なぜ激しく変化してしまったのだろうなんて中学生のときに思ったんだ。
だけどそこに伝えたいメッセージがあったんだろうと大人になった今は思う。
純粋に名曲だと思う。
百合の花咲く、その場所で。
歌ってる、その場所で。
そんな激しい音楽と歌詞がなんだか今は逆に響くような気さえして。
東京という大都会に生き、僕もそれなりに慌ただしくやってきた。
田舎に引っ込み、周りはなにもないのに自分だけは3倍速で動き続けた。
その過程で得たものよりは失ったもののほうが多いかもしれない。
だけど出会えた人もいて、自分の情けない部分を黙って見守っててくれた人もいた。
その時間が僕の物語の中にある大切な場所だったのだと思うし、必要な場所だったのだと思う。
時を経てまたそこに立つ。
そんな瞬間がやってきたことが嬉しくて、そしてハイボールを飲みすぎて、昨日は大都会渋谷でアホみたいに泣いてしまった。
井の頭線の改札前で34歳のいい歳した男が何を言いたかったのか、何を伝えたかったのか、何を聞いてもらいたかったのか、何をしたかったのか一切がわからない。
酔っ払っていたといえばそれまでだけど、酔っ払っていたとしてもそうはならない。
こらえていたものがでてしまったのか、もしくはただそこでその瞬間に再会した人に何かを訴えたかったのだと思う。
けど言葉に出来ない。
できなかった。
そんな感覚があって、まだまだ子供だと思った。
何をしたかったのだろう。
そんなことをボンヤリと考えながら、百合の咲く場所でという歌が浮かんだ。
静かで神秘的なものが激しく騒がしいものに変わる。
そんな流れのようなものが、そもそも人生なのかもしれない。
その人の人生、僕の人生。
それぞれで変化は起こる。
その時その時の接点がきっとあるはずで、チャンスはまたやってくる。
だとすれば人と縁が切れるなんてことは実はないのかもしれない。
最近本当にいろんな人が連絡をくれる。
それさえも流れなのだと思うし、互いに必要な時を迎えようとしているのだろう。
僕はその場所で歌ってるよ。
あなたもその場所で歌ってる。
百合の花咲く、その場所で。
深い意味もなく、ただそれだけなのだろう。
待ってるよ。
僕もいくよ。
その瞬間とその概念に感謝しなければいけないと思って、とにかく感謝しています。
ありがとう。