なんか新聞でフリーランス美容師8万超え!って載ってたらしいですね。
すごいですね。
単純計算で全体の15%以上ということになります。
ただどこまで含まれてるのかは謎ですね。
個人事業主=フリーランスなのだとしたら法人化してない個人店オーナーも含まれますしね。
だとしたらもっと数が多くなりそうなもんですが…。
おそらく業務委託でやってる人もフリーランスとして含まれているのだと思います。
なんにせよ増えているという事は間違いないです。
次の時代の動き
人口統計や店舗数と美容師数の推移にプラスして学生数やフリーランス数、それからこれまでの歴史を見わたしてみると「次どんな感じになるかな」というのがだいたいわかります。
予想してるのが、ほとんどのキャリアで多様化が進むように思います。
【学生】
・従来通り、卒業してアシスタントとして就職
・在学中に美容師として必要な事を別途学び、卒業後にフリーランスまたはスタイリストとして就職
【アシスタント】
・従来通りにアシスタントとしてキャリアを積む(ただしブランドサロンや大きな会社に偏る)
・フリーランスアシスタントになる
【スタイリスト】
・雇用で働く(ただし福利厚生がしっかりしてる所にしか残れなくなる)
・フリーランスとして働く
・教育者となる
【個人店経営者】
・スタッフを雇用する(従来の経営方法ではなくスタッフファーストで)
・シェアサロンのオーナーとなる
・教育者となる
・店舗を手放し自身をフリーランス化する
ザックリですがこの辺は間違いなく起こってきます。
学生が減っていること、フリーランスが増えていること。
それらが意味することは【アシスタントの減少】です。
フリーランスが増えてマンツーマン接客がスタンダードになれば当然アシスタントは必要なくなります。
さらに学生数が減っている上に「アシスタントはやりたくない」「就職したくない」「フリーランスになりたい」と考えてる学生も多いです。
「わがままだ」「甘い」と言うのは簡単ですが、実際に現学生はそう思ってる人もいるようなので、誰にもどうすることもできません。
なのでアシスタントも含めて多くのスタッフがいて多くのお客様が来ることを想定して運営している大型サロンは厳しくなると予想できます。
そうなってしまうと従来の雇用形態やキャリアアップは成立しなくなります。
ではアシスタントや学生はどこで教育を受けたらいいのか?という話になるのでアカデミーや個人塾が増加します。
ある程度キャリアがあるスタイリストや個人店オーナーは”先生”となり教わりたい人に教えることで課題はクリアになりますし、先生はサロンワークと並行して教育の仕事ができるようになります。
またフリーランスの数が増えているという事は、当然居場所が必要になってきます。
個人店オーナーや大型サロンの空き席や空き時間を貸したり借りたりすることでその需要とマッチします。
人口減少、高齢化、貧困層の増加によりサロンに来てくれる人は全体的に減っていき、従来のような高単価サロンでは特別何かしない限り売上が落ちていく事は目に見えているので教育を行うことや貸し出すことで減ったぶんをカバーしていくようになります。
※1時間1000円で借りる事でフリーランスは利益が出やすく、オーナーは席料をもらえる。
要は美容師の仕事のなかで副業を作っていく人が増えていくと思ってます。
さらに福祉美容師をやったり、海外進出する人も増えていくのでまさに多様化していく働き方のなかでどれとどれを組み合わせるか?
それが今後のカギになるのだと思います。
とはいえ有名美容師やブランドサロンは今までどおりだと思いますし、昔より減るとは言え一定数は残り続けるはずですし、福利厚生がしっかりしているというブランドも台頭してきます。
つまり結局のところそういう大きな会社やしっかりした会社で雇用されるか、個人で頑張るかの2択なのかなと思います。
フリーランスとは幹になること
フリーランス美容師がくる!みたいなことをブログに書きはじめた約2年前には「アホか」とボロッカス言われましたが、段々と世の中の空気感は変わってきたように思います。
ですがやっと馴染んできた最近はフリーランス美容師って言葉に違和感を感じるようにもなりました。
サロンを辞め、業務委託に入ってある程度自由な時間ができたからと言ってそれをフリーランスと言えるのだろうか?とか。
独立したものの、辞めたサロンと同じようなやり方をしているのはなんか違うんじゃないか?とか。
ブームっぽくなってるからそれに乗っかってみたけどうまくいかなかったみたいな話はどの世界でも聞くんですが、なんかそういう雰囲気があるような気がします。
僕の中でのイメージですが、フリーランスとは木の幹になることです。
ですが幹を作らず枝でいる状態の人が多いようにも感じます。
何かに依存し、自力では生きていけない存在が枝です。
幹が倒れれば当然一緒に倒れます。
例えば委託サロンに全力でもたれかかってればそれは枝なんだと思います。
フリーランスは自分が幹になることが重要です。
オリジナリティが求められ、自分というブランドを立ち上げる必要があります。
個人的に思うことは、もうフリーランスになるとかっていうのは大したことではなく、今考えるべきはその次なんじゃないかなと思っています。
つまり、幹をつくるのは大前提であり、たくさんの枝を生やしていくためにどうすべきか?を考えるべきなのかなと思います。
ブロガー、ダンサー、パフォーマー、エディター、カメラマン、ミュージシャン、画家、プログラマーなど様々な業種のフリーランスが友達でいますが、うまくやっている人はみんな”枝をたくさん持っている”状態です。
フリーランスだからこそ、一本でいかない。
ベースとなる幹は僕なら美容師だし、カメラマンならカメラです。
そこからネットだったり仮想通貨だったりデザインだったりトークだったりという枝を作っていくべきであり、美容業界よりもっと早くフリーランス化が進んでいた業界のフリーランスはみんなそうやってるように思います。
だからなんか”フリーランスになればいい!”という意見の美容師さんとか学生さんを見てるととても違和感があります。
ベースがなければ幹は作れません。
ベースはどうやって作るの?って言われたらそれは人それぞれですし新しい教育方法もありです。
僕自身はアシスタントそしてスタイリストとして雇われてた時代と、あわせて旅をしていたことが幹になったのだと思っています。
次の生き方を決めるのは自分
上にも書いたように時代は変わっていきます。
歴史と統計を見るとだいたいの事がわかります。
僕はなんかそういうのを考えるのも好きですし、調べるのも好きだったりします。
過去コンサルや美容師のお客さんからの相談を何百回と受け、いろんな話や悩みを聞いてきたからかもしれません。
悩みを解決するのは努力と新しい考え方だと思っています。
教育する場だって、サロンを借りる仕組だって、なんだってなければ作ればいい。
とりあえずどんなことでもやってみればいいと思っています。
失敗したって批判されたってそれはそれ。
次に活かせれば成功です。
正しいことをせよ、と世の中は言いますが何が正しくて何が間違っているのでしょうか。
僕にはわかりません。
だからせめて面白いとおもう事や自分や周りが満足できることを信じてやっていった方がいいんじゃないかと思います。
そして、今後はお金のまわり方が確実に変わります。
ギブアンドテイクよりもギブアンドギブをしていく事でより豊かになる世界がもうすぐそこまでやってきています。
そういった事は1人でやるのは無理です。
フリーランスもとりあえずは1人ぼっちです。
ギブする相手、ギブされる相手が必要であり、それを手に入れられる”コミュニティ”が次の時代に価値が出てくるのだと僕は思います。
今美容業界にも様々なコミュニティがありますが、どこに入っても得られるものはあると思っています。
僕はコミュニティを通して教育やサロンのシェアや交流会を行ってますが、それもギブアンドギブを成立させたいからです。
できる人ができる事をする。
困っている人を助ける。
それだけでコミュニティ内で経済もまわるし、それぞれが信用も作れます。
サロンのシェアを始めた理由は辞めた人が復帰できるようにとか、ママ美容師が辞めなくて済むようにとか、いろんな思いがありますが
「フリーランスになりたいけど感覚がわからない…」
「フリーランスとして居場所を探してるけどいきなり入るのは怖い…」
そういう方に1日とか1時間とかちょっとだけ体験して考えてみてもらいたいとも思って作りました。
現在は様々なサロンのオーナーさんの協力があり、全国各地で約40サロンをコミュニティメンバーは使用できます。そのままフリーランスとしての契約や就職もできます。
【北海道】札幌市・岩見沢市
【宮城県】仙台市
【東京都】調布・練馬・表参道・高円寺・吉祥寺・三鷹・東中野・八王子
【神奈川県】横浜・小田原
【千葉県】千葉市
【山梨県】富士吉田市
【埼玉県】川越市
【群馬県】高崎市
【茨城県】古河市
【愛知県】名古屋市
【静岡県】浜松市
【大阪府】梅田・心斎橋・天満・福島・東三国・門真市・豊中市
【兵庫県】宝塚市・芦屋市
【滋賀県】草津市
【奈良県】奈良市・香芝市
【岡山県】倉敷市
【福岡県】福岡市
最後に
フリーランスとしてやっていく中で必要なことは本当にたくさんあります。
技術や知識は幹としてそもそもあるべきもので、必要なことはもっと他のことです。
税金や見極め、お金の回し方などの経営者としての能力や、自己管理能力。
ネットのスキル、人間性。
そして人とのつながり。
どれかがぶっちぎってたら問題ないですが、普通は全部必要です。
別になるのに覚悟はいらないですが、フリーランスになったほうが大変なこともたくさんあると知ったほうが後悔はしないのではないかと思います。
僕は2年前と変わらず、実力があればフリーランスになったほうが良いと思う派です。
やっぱり自分の生活をコントロールできるのは楽しいです。
昨日書いたんですが、両親と海外旅行に行くとか昔は100%無理だったので、フリーランスにはたくさんの夢があると言えると思います。
どちらが良いかはその人次第だと思いますが、変わりゆく時代を見つめてみること、そして考えることはとにかく大切なような気がします。
長々と書いてしまったので、終わり。
フリーランスの話でした。
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